2017年1月29日日曜日

日本温泉巡り その26【わいた温泉「豊礼の湯」熊本県阿蘇郡小国町】

その26!
長らく続けてきた温泉巡り九州編もいよいよ大詰め。
今回は九重連山の最も西にある涌蓋(わいた)山の裾野の温泉郷、わいた温泉の一つ「豊礼の湯」を紹介します。

わいた温泉には「豊礼の湯」の他に名湯と名高い「はげの湯」がありますが、「はげの湯」は貸切風呂だけでちょっと使い勝手が悪く、今回は「豊礼の湯」を選びました。

温泉好きなら両方いっとけ~って感じですが、ここに来る前に既に長湯温泉・湯布院温泉に立ち寄っており、ここで4湯目。
これ以上入ると湯疲れを発症し、昨年の九州温泉巡りの悪夢の再現になりかねないのでココを最後と決めました。


温泉施設は涌蓋山の裾野にあるので周りはちょっとした高原の雰囲気。
宿泊施設もありますが、それほど大規模でなくおまけのような感じです。

共同の露天風呂の他に貸切で入れる家族露天風呂も多数あり、ファミリーやカップルで来ている人はだいたいそっちを利用しているみたいですね。
しかも、貸切露天風呂は24時間使用可能との事。

また、ここの源泉は95℃程度と超高温で、それを生かしての蒸し場が無料で使えます。
ただ、食材は施設で購入する必要があるみたいですね。
この日もたくさんの家族連れが蒸しBBQを楽しんでいました。
では、本命の温泉を頂きましょう!!


なんだこれ?なんだこれー!素晴らしい!!
泉質はナトリウム・塩化物泉とそれほど珍しいものではありませんが、浴槽はヌルヌルになる程の高濃度で肌を覆い包む感触は本物。

そして、特筆すべきはその色で本当に綺麗なコバルトブルー。
今まで見てきた温泉の中でもトップクラスの美しさだと感じました。

また、露天から見える景色は涌蓋山と少し赤味が残る紅葉が広がる山麓と、青い空の大パノラマ!
吹き抜ける涼しい風が最高に気持ち良い!

泉質、風景共にパーフェクト!神温泉でした!!
こんな温泉に出会えて幸せです。
堂々のランキング入り!

以上!

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さて、温泉巡りの記事の時に添付しているランキングですが、巡った温泉がかなり増え実際のランキングと自分の意識に相違が見られるので一回シャッフルして見直します。

で、その結果がこれ!

<個人的温泉ランキング> 2017.1月現在

― 1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
― 2位 吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)
― 3位 塩原元湯温泉 「大出館」(栃木県)
― 4位 わいた温泉 「豊礼の湯」(熊本県)
― 5位 ニセコ昆布温泉 「鯉川温泉旅館」(北海道)

<ランキング外 殿堂入りオススメ温泉>
喜連川温泉 「早乙女温泉」(栃木県)
白骨温泉 「泡の湯旅館」(長野県)
入之波(しおのは)温泉 「山鳩湯」(奈良県)
新湯温泉 「霧島新燃荘」(鹿児島県)
野沢温泉 「大湯 他」(長野県)
那須湯元 「鹿の湯」(栃木県)
蔵王温泉 大露天風呂(山形県)
塚原温泉 「火口乃泉」(大分県)
湯布院温泉 「庄屋の館」(大分県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)

2017年1月19日木曜日

雪山初め 【編笠山(八ヶ岳)】

行くぜ!白銀の峰々!!
ってことで2017年の雪山シーズンが本格的に始まりました。

今シーズンは昨年よりは雪の量が増えて雪山やる人は一安心っていったところでしょうが、昨年が異常であって例年に比べるとまだまだ少ないようで今後が心配ですね。

まあ、地球規模の環境変動を一個人が心配してもしょうがないので今シーズンも楽しみましょう!

とりあえず自分は毎年雪山初めは低難易度の山と決めています。
理由は寒さ慣れと、雪山装備一式がちゃんと機能するかの確認です。
いきなり危ない場所に行って、ソールが剥がれたとか、シェルに穴が開いていたとかだと命に係わりますからね。

そういう訳で今シーズンの雪山初めは「編笠山(八ヶ岳)」に登ってきたので紹介します!

「編笠山(八ヶ岳)」2523m
*西岳から望む編笠山と富士山
2016/12/25

コース:富士見高原ゴルフ場駐車場→編笠山→西岳→駐車場(周回)
時間:6:30~14:00


早朝、日の出と同時に富士見高原登山口を出発。
低難易度と言っても山頂までの標高差は1100mぐらいあるので雪があった場合は時間が掛かると考え早めの出発。


…雪無ぇ。

編笠山は八ヶ岳でも最も南のピークなので雪は少ないかなって考えていましたが、それ以上にありませんでした。

標高2000くらいからやっと雪山らしい景色に。
苔の上の粉雪が純和風っぽくて良い感じ。

森林限界を超え、山頂直下になると大きな岩がゴロゴロしてきます。
この雰囲気は蓼科山とかに似てますね。

そして、左を見ると北アルプスの稜線がどどーん!
いや~素晴らしい!!

ここから先は滑落すると危ないので今回初めてアイゼンを装着しましたが、岩の上の雪も少なく、逆に岩にアイゼンの爪を引っ掛けてしまい転倒する可能性の方が高いと考え、すぐに外してしまいました。

編笠山山頂!
ありがとう御座います!

山頂からは赤岳、阿弥陀岳、権現岳といった南八ヶ岳の主峰たちの大展望!!
これは絶景ですね。写真でみるより迫力がありました。


その後には富士山や南アルプスの山々。
小さいピークではありますが、なかなかの展望を持ってますね!

しばし山頂を満喫した後、青年小屋の方に下山を始めます。

北側斜面は南側に比べて雪がたっぷり!
権現岳を見ながらフカフカの雪を堪能。やっぱり雪山はこうじゃなくっちゃ!

青年小屋まで降りてきましたが、残念ながら冬季は休業です。
あの「遠い飲み屋」のちょうちんを見たかったのですが…。
まあ、機会があれば夏に一杯やりに来たいですね。


西岳までやってきました。
ここからは先程登ってきた編笠山が見えます。
さすが「笠」の名を冠するだけあって綺麗な山容ですね。

ここからの下山路は南側の斜面なのですぐに雪も無くなり、単調な樹林帯。
もくもくと下って駐車場まで下山完了。

お疲れ様でした!!

結局、雪も少なく終始ノーアイゼン、ノーピッケルだったので雪山慣れの目的は未達成。
まあ、初めてで感覚がわからなかったのでしょうがないですけどね。
でも、山頂から望む南八ヶ岳の峰々はお見事でした!八ヶ岳の展望台って言われるだけの事はあります。
今度来るときは気合を入れて権現岳まで足を伸ばしてみたいですね!

以上です。

2017年1月17日火曜日

日本温泉巡り その25 【湯布院温泉「束の間(旧:庄屋の館)」 大分県由布市】

その25!
温泉巡り九州編、まだまだ続きます。

今回は再び大分県の湯布院温泉です。
湯布院に限らず有名温泉処は数多くありますが、同じ温泉処であっても場所によって全然異なる泉質なっているのは珍しくありません。
っていうかそれが普通なような気がします。

湯布院は特にその傾向が強いようで、街中にある肌にやさしい単純泉や、前々回に紹介した塚原温泉のこれでもとばかり強烈な酸性泉といったようにバリエーションが幅広いように思えます。

今回はそんな湯布院の中でもやさしく身体に効く良泉として評価の高い「束の間(旧:庄屋の館)」さんを紹介します。

「庄屋の館」は離れ個室を主体とした旅館です。
なので敷地も広く、立ち寄り湯の為の駐車場はちょっと離れた場所にあります。

こういったいいとこの旅館は宿泊客優先で日帰り自体受け付けてなかったり、受付時間が短かったりするものですが、ここは比較的オープンなのが嬉しいですね。

駐車場から温泉まで少し歩きますが、古民家風の離れと狭い路地が雰囲気の良い散歩路を演出してるのが好印象です。

受付の内装は今時なオシャレな雰囲気。
ぱっとみカフェのようにも見えました。

では、温泉を頂きます!


いや~、至福なり~。
泉質はメタケイ酸含有のナトリウム塩化物泉、色は薄い乳白色で肌をやさしく包み込む感覚は極上です。
露天も和風の趣を残しつつも現代風SPA的な清潔感があり、かなりレベルが高いです。
また、湯布院のシンボル由布岳も見えて文句のつけ様がありません!

メタケイ酸は美肌にも効果があると言われており、もともと女性に人気な湯布院の筆頭を張れる名湯だと断言できます!

湯布院に訪れた際には是非!
ちょっと中心街からは離れてますが、ここは絶対オススメできます!

とりあえず塚原温泉に続き殿堂入り!
いや~、大分県レベル高い!

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<個人的温泉ランキング> 2017.1月現在

―  1位 籐七温泉「彩雲荘」 (岩手県)
―  2位 吹上温泉「みどり荘」 (鹿児島県)
―  3位 ニセコ昆布温泉 「鯉川温泉旅館」(北海道)
―  4位 筌の口温泉「新清館」 (大分県)
―  5位 塩原元湯温泉 「大出館」(栃木県)

<ランキング外 殿堂入りオススメ温泉>
喜連川温泉 「早乙女温泉」(栃木県)
白骨温泉 「泡の湯旅館」(長野県)
入之波(しおのは)温泉 「山鳩湯」(奈良県)
新湯温泉 「霧島新燃荘」(鹿児島県)
野沢温泉 「大湯 他」 (長野県)
那須湯元 「鹿の湯」(栃木県)
蔵王温泉 大露天風呂 (山形県)
塚原温泉 「火口乃泉」 (大分県)
・湯布院温泉 「庄屋の館」 (大分県)

2017年1月13日金曜日

屋久島大縦走! その3 【尾之間歩道 蛇之口滝 尾之間温泉 鹿児島県屋久島町】

その3、最終回です。(その1その2はコチラ)

最終日は今回の山旅の核心、淀川小屋から尾之間歩道をへて一気に海近くの尾之間温泉まで下山します!

事前の情報収集からこの尾之間歩道は指標はあるものの登山道としてはほぼ未整備、更に鯛之川と言われる比較的大きな沢の渡渉が必要なので、悪天時やそれによって増水した場合はほぼ通行できないとのこと。
でも、今日は晴天!且つ、前日まではガスっていたものの雨は少なかったので問題無いと判断して計画通り下山開始!

明るくなってきた朝7時に淀川小屋を出発し、程なく淀川登山口に到着。
今日は晴天って事もあり、駐車場はほぼ満車でした。

そして、道を挟んだ対面にひっそりと尾之間歩道への入口があります。

入口の時点で淀川登山口と比べて荒れ具合が半端なく、入山者が少ない事が一目瞭然。
更に、看板には上記の書いたように、沢の渡渉がありますよ~、路は荒れてますよ~等、色々注意書きが書いてありますが、そんなことは百も承知。
では突撃~!

歩道に入りしばらくは緩やかなアップダウンを繰り返す尾根道(乃木(ノンキ)尾根)を進みます。
確かに所々指標があり、進む方向ははっきりしていますが踏み跡はほとんど無く「とりあえず方向は示すけど、どこを歩くかは自分で考えてね~」がスタンスのようです。

この尾根は基本樹林帯なのであまり展望はないですが、所々隣の尾根の石塚山や太忠岳が見えます。
いや~、太忠岳の天柱石が立派ですね!ヤクスギランドから登れるらしいのでいつか登ってみたいです。

乃木岳を過ぎると太平洋方面に展望が広がる場所があります。
見えるピークは鈴岳かな?
ここから南へ進路を変え、鯛之川に向かって標高を下げ始めるので、展望はここが最後。

う~ん、やっぱりこの天気の中で主稜線を歩きたかったですね。
寂しい気持ちが残りますが、それも登山。下山を始めましょう!

ちょうど背丈程ある木々が多く、踏み跡も薄いのでちょっとした藪漕ぎみたいな場所もありますが、指標は明確なので安心して進めます。
指標は新しいので毎年付け直しているのでしょうね。ありがたい事です。

鯛之川手前まで降りてきました。
この辺りはもうひたすらに苔の世界。
その1で紹介した白谷雲水峡の「苔むした森」なんて目じゃありません。
苔むし過ぎた森が一面に広がっています。

また、所々に小さな沢や池があり水音が疲れを癒してくれます。
これが屋久島の本当の姿かも知れませんね。

写真には収められませんでしたが、道中、ヤクシカやヤクサルはもちろん、コウベモグラやヒメネズミも見る事が出来ました。


さて、鯛之川の渡渉ポイントまでやってきました。
水量は下調べの時に写真でみた状態と同じなので普段の姿だと思いますが、


…あれ?渡渉ルートがわかりません。

少し周辺をフラフラしてみましたが、ジャンプせずに足が届く範囲で確実に渡れるような場所が見当たりません。

靴を脱いで渡る事を考えましたが、水深が深く(深い場所で膝下くらい)流れも早い、更に川底は苔がいっぱいと足元をもっていかれる姿が容易に想像できるので断念。

とりあえずジャンプすれば届きそうな場所はあったので、いざコケた時に岩を掴めるように両手をしっかり空けてジャンプ!!

スタッ!成功!

とりあえず無事渡渉できましたが、これで良かったのでしょうか?
まあ、増水した場合は間違い無く渡渉出来ないのがよくわかりました。

自分もその場合は淀川登山口まで戻り、紀元杉まで徒歩で行き、そこからバスで下山するエスケープルートを考えていました。

鯛之川を渡ると1回登り返して、その後また下りになります。
登山道はというと、相変わらず「方向は示すが道は自分で探せ」のスタンスを貫いています。
更に倒木が多くなりちょっとしたアスレチックの様相に。


進む道は直進ですがどこを通ればいいのやら?

よじ登ったり、倒木の上をバランス取りながらあるいたり、大きく迂回したりと大型ザックを担いでいると一苦労。

こんな道が約3時間。想像以上に時間が掛かかりましたが、メジャールートでは味わえない感覚に楽しくなってきますね!

そんな尾之間歩道もゴール目前、蛇之口滝への分岐に出ました。

疲労が溜まっていて温泉という御褒美にすぐにたどり着きたい気分ですが、折角ここまできたので蛇之口滝に寄り道してみることにしました。

尾之間温泉から蛇之口滝まではハイキングコースと謳っていますが、登りは緩いものの結構荒れており、ちょっとした沢の渡渉もあり、登山道って言った方が正解のような気がします。
とはいっても20分くらいで蛇之口滝に到着。


おお~、お見事!
屋久島にある滝の中でも大川の滝、千尋の滝と並ぶ最大級の滝の1つです。
水量はそれほどではありませんが、屋久島を司る花崗岩の1枚岩が大迫力です!

しかも、たどり着くには尾之間温泉からもそれなりの時間と体力が必要なので実物を見た人は以外と少ないのではないでしょうか?

ポカポカと暖かく下山の疲れもあったので、しばし滝の音に耳を傾け、岩の上でゴロゴロ休憩。


さあ、ゴールに向かいますか!

ゴールに近づくにつれ亜熱帯の照葉樹林に覆われ、雰囲気は当に南国。
昨日は氷交じりの寒風の中にいたとは思えません。
屋久島の植生垂直分布が直接体感できるのも尾之間歩道の魅力かも知れません。

ゴール!!!
尾之間温泉に到着!

結局、尾之間歩道で出会ったのはアメリカ人の4人パーティーだけでした。
おいおい日本人、もうちょっとやる気出そうぜ。

温泉へは民宿にチェックインした後にゆっくり入りに行こうと思っていましたが、もう我慢ならん!って事で突撃!

泉質はほのかに硫黄香る無色透明の硫黄泉、但し熱い!源泉は49度でそれをそのまま掛け流しにしているのでかなりの高温。
でも、登山に疲れた身体にビリビリ効いて堪りませんな~。
満足満足。


尾之間温泉から、本日予約を入れてある民宿までは国道を歩いて約2キロ。
右手には太平洋、左手にはモッチョム岳を望み、やり遂げた充実感いっぱいで歩みを進めます。

途中、PPAPを大合唱しながら歩いてきた小学生たちに元気よく挨拶され、更に、たまたま車で通り掛かった民宿の御主人にピックアップしてもらうサプライズもあり、離島の人たちの暖かさに触れ、最高の気分で今回の山旅を終える事ができました。

ちなみに泊まった民宿はモッチョム岳の麓にある「民宿nicoichi」さん。
屋久島の素材を生かした奥さんの手料理が美味しいのはもちろん、携帯が不通だった事で困っていたところにPCを貸してくれたりと色々親切にして頂きありがとう御座いました!
また屋久島を訪れた時には是非泊まりたいです。

いや~、屋久島ってやっぱり最高だね!!!

おわり。


では、総括!

4年前の感動をもう一度!を期待して挑んだ屋久島南北縦走登山でしたが、いまいち天候には恵まれず大株歩道や主稜線での絶景はお預けとなってしまいました。
でも、むしろそれが緑深い屋久島を生み出している真の姿なのでしょうけど正直残念な気持ちが強いです。
しかし、今回の山旅の核心の尾之間歩道での下山路は晴天に恵まれ、むせ返る程の苔に覆われた森、その森で繰り返させる命の循環と、メジャールートでは体感できない屋久島の自然の力強さをこれでもかと体感出来たのは本当に貴重な経験でした。
屋久島のマイナールートは多数あり、どこも丸1日以上は掛かる長いものですが、是非1回は歩いてほしいと思います。


初めての屋久島は自然の壮大さや美しさを教えてくれました。そして今回は自然の深さや力強さを教えてくれたと思います。
やっぱり屋久島は自分にとって特別な場所です!

何はともあれ怪我無く全日程予定通り終える事ができて良かったです。
山の神様に感謝!

以上です。
最後まで読んでくれてありがとう御座いました!

登山以外の出来事は、温泉巡りや旅食シリーズでいずれ紹介しようと思いますのでこうご期待!

2017年1月11日水曜日

屋久島大縦走! その2 【宮之浦岳 花之江河 鹿児島県屋久島町】

その1からのつづきです。

屋久島大縦走2日目!
今日は高塚小屋から屋久島最高峰の宮之浦岳を含む主脈を縦走して淀川小屋までの計画です。
はりきっていきましょう!!

とは言ったものの、昨日より強風&濃いガスで気分はかなりブルー。
稜線の状態が心配になりますがとりあえず出発!

雨は降っていませんが、木々についた霧の水滴が風に煽られて雨のように降り注ぎます。
こういった環境が屋久島の深い森と豊富な水を生み出しているのでしょうね。

新高塚小屋まで来ました。
建物は年季が入っていますが高塚小屋に比べて広く収容人数も多めみたい。小屋周りにバルコニーみたいなのもあり、テントもそれなりに設営できそうです。
トイレも複数あるので宿泊するならこちらが快適かも。

更に歩みを進めるとヒメシャラの森があります。
生物のような樹皮を持つヒメシャラと濃い霧の雰囲気が当に魔女の森って感じで、なんかわくわくしてきました。

森が低くなり稜線が近づいてくると同時に風もヤバめに。
午後から好天の予報が早まれば良いなぁ~って淡い期待をしていましたが…、駄目っぽいですね。

どんな感じだったかとお伝えしたいので初めて動画を掲載!



…こんな感じでした。風速15m/s、体感気温はちょうど0度くらいに感じました。

これから先、切れ立った岩稜地帯だったら引き返した方が良いレベルだと思いますが、屋久島の稜線は危険箇所も少ないのはわかっていたので、そのまま進みます。

森林限界を超えました!
そこには屋久島奥岳たちの大パノラマが…、広がらねぇ!!

むう~、さすがに遠征先でこの状態ではがっかりです。

稜線上の絶景スポット「平石」です。
ここからは宮之浦岳、永田岳といった主峰の大展望らしいですが、相変わらずまっしろけ!

まあ、でも4年前は晴天に恵まれたので、今回は今回で別の屋久島の姿を体感できているって割り切って楽しみましょう!

最高峰、宮之浦岳登頂!
ありがとう御座いました!

でも、寒い!
笹についた霧は氷つき、風に吹かれちょっとした吹雪みたいになってました。

で、ちょっとここでトラブル。
山頂に着いてTwitterに「宮之浦岳なう!イエス!まっしろ!!」と書き込もうと久々に携帯の電源を入れて写真を撮った瞬間、強制シャットダウン。
再度電源を入れても再アクティベーションを要求され使用不能に。
道中に携帯が必須なシーンは無いので使えなくても大丈夫ですが、宿の電話番号や旅の計画メモは携帯内だけだったので、何かあった時を考えるとちょいと心配。

やっぱり電子機器だけに頼らず紙媒体も必要だと再認識させられました。

宮之浦岳を後にして淀川小屋を目指します。
この辺りはあちらこちらで澄んだ湧き水が流れており本当に綺麗な場所です。


そして、稜線を離れ高層湿原の花之江河に着く頃にやっと晴れ間が見えはじめました。
久々の陽の光に嬉しさ半分、ちょっと遅かったなぁ~と悔しさ半分の複雑な気分に。


そして、今日のお宿の淀川小屋に到着。
小屋に着く頃にはすっかり雲も抜け一面の青空に。太陽に照らされ輝いている淀川が綺麗でした。

小屋前でコーヒータイムをしていると、登山ツアーのお客さんが多い多い。
4年前はそんな感じ無かったと思いますが、淀川登山口から宮之浦岳日帰りピストンも一般的になってきたのでしょうか?

時間もあったので休憩中のお客さんやガイドさんと色々雑談できて楽しいひと時を過ごせました。

とりあえず2日目も無事完走。
天気はこの通りイマイチでしたが、これが屋久島の日常かも知れませんね。

本日の淀川小屋は男性3人、女性2人のパーティーと自分も含めソロ2人の7人でした。宮之浦岳方面から来た人は自分だけで、それ以外の人は紀元杉への最終バスに乗って来た人たちでした。

普通は初日の朝~昼頃に屋久島に入り、夕方前の紀元杉行きのバスで入山。その後、徒歩で淀川小屋に入り一泊。次の日縦走!ってパターンが多いようで、自分のように逆コースはあまりいないようですね。

あと、この日の夜は満天の星空!
標高は低めですが、島なので光害も無く本当に綺麗でした。

さて、明日は今回の山旅の核心、尾之間歩道で下山!
CTで見ても一番長く、且つ、あまり人の手が入っていないとのことなので不安半分、楽しみ半分。

明日はどんな冒険になるのでしょうか。
では、おやすみなさい!

その3(3日目)へつづく。