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2023年2月25日土曜日

今も昔も熊野道【熊野古道 大日越え~赤城越え~中辺路】

 さて、すっかり山ブログを書くのがおざなりになってしまい、ネタも年周遅れになりつつある今日この頃みなさま如何お過ごしでしょうか…

これだけ遅れるとなんかもうどうでもよくなってくるので、あまり気にせずアップしていこうと思います。
まあ、山はそうそう逃げないので数年経っても記事の鮮度が落ちないのが良いですよね。ちょうど1年遅れならむしろ旬!笑

今回は2022年の5月上旬に前回の高野山と一緒に巡ってきた熊野古道を紹介したいと思います。

「熊野本宮大社の大鳥居」
2022/5/2
コース:熊野本宮大社前(河川敷大駐車場)→(大日越え)→湯の峰温泉→(赤木越え)→発心門王子→(中辺路)→熊野本宮大社

熊野古道と言えば世界遺産にも登録され世界に知られた観光地で、なんとなく「石畳の道」ってイメージを持ってる人が多い気がします。

そもそも熊野古道とは、1000年以上前に自然崇拝として熊野一帯が神々が住まう地として崇めら、その後11世紀くらいから京都の上皇や貴族が熊野詣でをしたことで作られた道と言われています。
そして現在に至るまで、身分の高い人達だけでなく庶民にとっても崇拝の地となり、様々な場所から熊野に至る道ができたそうです。

以前登った八経ヶ岳の在る大峯奥駆道や、前回紹介した高野山も広い範囲でみれば熊野古道の一部です。

今回、熊野古道を歩くにあたり何処を歩こうかと考えたところ、一番メジャーな「中辺路」がまだだったのでそこを歩く事にしました。
とは言え、限られた休みに強行して来ている社畜としては、始まりから古道を辿り熊野三山を詣でるのは難しいので、さくっと熊野古道体験コースとして熊野本宮を起点終点にして大日越え・赤木越えを経て中辺路に至る周回コースとしました。

では紹介していきたいと思います。

車の本宮前の河川敷駐車場に停めてスタート。
広くて混雑期にも停めやすい駐車場ですが、河川敷なので雨が多いと水没するそうなので停める際は天気にご注意を(笑)

まずは本宮前の通りを大日越え登山口に向かって歩きます。
写真の後ろにはゴールの熊野本宮がありますが、ちゃんと歩き切った後に詣でるので、後ろは振り向きません!

前日が雨だったせいか周辺の山々には靄が掛かりなんだか良い雰囲気です。

大日越えの登山口。
この大日越えも中辺路の一部。途中「湯の峰温泉」を通過するので、湯の峰温泉を利用する参拝者はこちらのコースを歩いていたのでしょうね。

登山口から少し入るとすぐに急登ですが、整然と並ぶ杉並木に石畳…、イメージにあった熊野古道らしい道でちょっと嬉しくなりました。

少し進むと平坦な道になり、すぐに湯の峰温泉に向かって下り始めます。


湯の峰温泉に到着。
湯の峰温泉といえば日本最古の温泉と言われる「つぼ湯」ですが、自分はまだ未湯…
今回、運良ければ入ろうと思ってましたがGWだけあって先着順の入浴券はすでに相当数出ており入れるのはいつになるかわからない状態…、うん、また来ます…(涙)

湯の峰温泉から今度は赤木越えに入ります。
入口から鬱蒼としており、歩く人が少ないのが一目瞭然。
さて、どんな道なのか…

登り始めてみると、思ったよりはっきりわかる道で一安心。
とは言え、景色が広がる場所も無く全体的に単調な道が続きます。

ちょっと興味深かったのが、この標識。
手の指で湯の峰温泉方向を示している今時のデザインですが、なんと置かれたのは約100年前。当時にしてはなかなか良いセンスですよね。


後半は木々の間から少し景色が広がる明るい道に。
風も感じられ気持ち良いトレッキングになりました。

赤木越えの終着である船玉神社。
ここで中辺路のメイン通りと合流しますが、人の気配はありません。
そういえば、ここまで人とあってませんね…笑


そして、中辺路のお手軽観光コースの出発地点として紹介されてる発心門王子に到着。
休憩所やトイレもあり、すっかり立派な観光地。
ここまでは本宮の方からバスも出ており、たくさんの人がハイキングを楽しんでいました。

道も登山道ってよりは普通の田舎道。
最初は「うーん、なんか思ってたのと違う…」ってネガティブな印象を持ってしまいましたが、そもそも熊野古道は老若男女多くの人が歩いた道。それが山深い道って事がそもそもおかしい話で、人との距離が近くなるのは自然な事なんですよね。
そう、考えるとこの田舎道ハイキングも楽しくなってきました。



途中、茶屋で休憩を入れつつ、春の陽いっぱいの気持ち良いハイキングが続きます。
家族連れや一般観光客も多く賑やかですが、多くの人が歩いていた昔もきっとこんなんだったんでしょうね。
観光と参拝、目的は違えど熊野古道はまだ生きてるって感じられました。

本宮大社の近くになると再び石畳の道に。
自然と身が引き締まる感じです。

無事、熊野本宮大社まで戻ってきて参拝。
長い長い熊野古道、今日はその一片だけでしたが歩けた事に感謝。
ありがとう御座いました。

そして、最後に大斎原の大鳥居を参拝。
実は今ある本宮は水害を受けた後に移転されたものなので、実はこの鳥居がある場所が真の本宮。熊野本宮大社に行った際はこちらをお忘れなく。

さて、今回の山(?)旅はこれで以上となりますが、熊野詣でとしてはこの先更に中辺路を歩き「熊野那智大社」「熊野速玉大社」を至るのですが、それはまたの機会に…


…と思ってましたが、結局次の日に帰宅ついでに車で行ってしまいました。
文明の力、ばんざい!笑

とは言っても熊野古道には伯母子岳や釈迦ヶ岳や大雲取山といった登ってみたい山もあるので、また機会を伺って訪れたいと思います。
あと、湯の峰温泉も!

以上です。

2023年1月14日土曜日

日本温泉巡り その122 白浜温泉「崎の湯」【和歌山県白浜町】

 いよいよ2023年もスタート!
昨年よりめっきり更新頻度が落ちてしまっていますが、山も温泉もそこそこ行き尽くした感もあり、このままこのスタイルでは頭打ちも近いのかな…って心配になっています。
とは言え、探せばまだまだ楽しい事はいっぱいあると思うので結局は自分のやる気の問題なんでしょうね。

そんな訳で引き続きマイペースになりますが、本年もみなさまの山旅・湯旅のお手伝いができるよう更新は続けていきたいと思いますので、よろしくお願い致します!

さて、本年最初は、温泉巡り その122で和歌山県の白浜温泉「崎の湯」を紹介します。

白浜温泉と言えば紀伊半島の南西端にあり、昭和のバブル期にはマリンレジャーの聖地や新婚旅行のメッカとして多くの観光客を集めていた場所です。
現在では一時期の賑わいは落ち着いてはいるものの関西圏の観光地の筆頭の数えられています。
そして、温泉地としても道後・有馬に並び日本三大古湯の一つとされており歴史の古い湯なので自分も一度はと思っており今回、高野山・熊野観光と合わせて訪れたしだいです。

白浜温泉には数多くのホテル・旅館等の温泉施設がありますが、やはり外せないのはこの「崎の湯」です。
GWという事で混雑必須かと思って覚悟していきましたが、開店直後&雨模様って事でお客は少ないようで、ゆっくり楽しめそうです。
では、いただきます!

岬の突端より湧く温泉…
目の前には波打ち付ける大海原…
波音を聞きながらの湯浴みは最高と言う他ありません。

湯は無色透明のナトリウム塩化物泉でやや硬さを感じる湯ですが、強い塩味で身体への沁みる感じはなかなか。源泉温度は78度とアチチですが湯船は広くちょうど良い適温になっています。
そして、なんといっても最高なのはこのロケーション。目の前に広がる太平洋の大パノラマは解放感抜群ですね!

小雨が降ったり止んだりのイマイチの天気でしたが、この絶景温泉を独泉できたのは貴重だったと思います。
いやー、満足満足!

2023年もいっぱい良い温泉に出会えますように!

来訪日:2022/5/1
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2023.1月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)
4位 日景温泉(秋田県)
5位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
見市温泉旅館 (北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
須川高原温泉(岩手県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
地獄温泉「清風荘」(熊本県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2022年11月27日日曜日

古の町石道を辿って【高野山】

 あれ?前回の山旅ブログはいつ書いたっけ?
って考えてしまう程度に更新頻度が減ってしまった本ブログ。

温泉ネタは気分が乗ればさくっと小一時間程度で書いてしまうのですが、書くことが多い山旅ネタは書く頻度が減ってしまっています…
本ブログはライフログとの側面が強いので、記録として残しておきたい気持ちは変わらないんですけど、仕事の環境も少し変わり忙しくなってるせいでおざなりになってますね。

でも、残しておきたい山旅はどんどん溜まる一方…
これはいかん!って事で久々に時間を作って書いてみました。

そんな訳で久々に紹介する山旅は2022年の5月上旬に紀伊半島遠征で行ってきた高野山です。

「高野山(金剛峯寺)」(標高1009m)
2022/4/30
コース:慈尊院(町営無料駐車場)→笠取峠→二ツ鳥居→笠木峠→大門→金剛峯寺→奥之院
(帰路はバス、高野山ケーブルカー、電車で九度山駅へ戻り駐車場まで徒歩)

高野山と言えば紀伊半島に連なる紀伊山地にあり、平安時代に弘法大師空海が修験の山として開山し、現在は真言密教の聖地となっています。
近年では「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産の一部となり道路も整備され多くの人が訪れる観光地となっているので「登山をする山」と印象を持ってる人は少ない気がします。
自分もいずれは訪れたい観光地と考えていましたが、調べるうちに空海が開山の際の登拝道が今も使える事を知り、高野山行くならここを歩くしか!と考え今年のGWに行ってきた次第です。

では紹介!

駐車場は「道の駅柿の郷くどやま」と「慈尊院」の間にある町営無料駐車場を使いました。
トイレもあって基本24時間開放しており九度山駅へも徒歩圏内なので日帰りで町石道歩くなら良い場所だと思います。


駐車場から10分程度歩けば町石道の起点である慈尊院に到着。
慈尊院は弘法大師が高野山開山の際に表玄関として伽藍を創った場所で町石道の正式な起点となります。
当時、高野山は女人禁制で女性はこの慈尊院でお参りするしかなかったので女性が多く訪れていたからか、現在は女性に縁のある子宝や安産、良縁などに御利益があるとされています。
写真はアップしませんが、おっぱいがいっぱい(笑)

そして、ここから高野山に至る道にはこの町石と呼ばれる石柱が180本あり、その180番目がここに在ります。高野山に在るのが1番目なのでカウントダウンする感じですね。

では、本日はよろしくお願いします。


登り始めると登山道と言うよりは里山の田舎道といった感じの道が続きます。
高野山までは約20キロ、その間に180本の町石があるのでまあまあな頻度で立っています。
最初は全部の町石を写真に納めようと思っていましたが、途中で飽きてやめてしまいました(笑)

登り始めて間もなく九度山町展望台に到着。
明け方まで雨が降っていたので雲多めですが、差し込む光りとキラキラ光る紀の川が神々しかったです。
…今思い起こせば町石道でここが一番展望良かった気がします(汗)


展望台を離れるとやっと登山道っぽくなってきますが、距離は長く標高差は少ないので傾斜はかなり緩やか。小気味良く進む事ができます。

町石も古い物が多いせいか、隣に新しい町石が立てられてる所もチラホラ。
ちょっと違和感がありますが、何もしないと風化していくだけなので、歴史を残す意味でも必要なんでしょうね。

途中の二ツ鳥居。
その名の通り2つの鳥居が並んで建っているのは少し不思議な感じ。
今は石製ですが、開山当時は木製だったようで。

二ツ鳥居の近くからは「かつらぎ町」が眼下に見渡せます。
素朴な田舎町ですが、平核無柿(ひらたねなしがき)というブランド柿の生産高は日本一!。お土産に買った干し柿は美味しかったのでみなさんも是非に!

さて、町石道も後半戦。
正直、見える風景はそれほど変わる事なく単調な道が続きます。
そもそもは修験の道という事なので、あえて単調にして自分と向き合う時間を作る、って意味もあるかも知れませんね。

矢立峠で高野山に至る一般道とぶつかります。
水平距離では高野山まで後少しですが最後の登りはキツいとの事なので茶屋で一服。
GWなのでまあまあ賑わってました。

町石もラストスパートの如く間隔が短くなってる気がします。
絶対立てる時距離感間違ったんじゃないかと思えるほどに(笑)

そして、高野山の正式な入口である大門に到着。
思ったより大きくてその存在感はなかなかで、長い距離歩いてきたせいか身が引き締まる思いです。

大門を過ぎると、そこは人と車があふれるただの街…

…おかしい?
登山してたのになんで下山してるんだ?今までにない不思議な感覚に頭がバグりそうでした。

そして、いよいよ1番目の町石とご対面。
お疲れ様でした!


そのまま、金堂と壇上伽藍に登拝の報告と引き続きの安全山旅の祈願。
今日はありがとうございました。

その後は金剛峯寺へのお参りも済ませ、ランチやスイーツを楽しみながら奥の院へ。
いやーホントに山の上って感じは皆無ですね。

奥之院の入口です。
奥之院の中は基本写真撮影NGなので写真はこれだけですが、弘法大師空海さんが今も入所されてると言われてる最も奥の燈籠堂にお参りしてきました。
また、燈籠堂に至る途中には歴史的な有名人のお墓や、なかには企業・会社のお墓まであってなかなか興味深い場所でした。


帰りは奥之院入口からバスで高野山駅へ行きケーブルカー・電車と乗り継いで九度山駅へ降り立ち本日の山旅終了となりました。

歩きたいと思っていた高野山町石道、無事歩き通せて良かったです。
思ってたより人里に近く登山と言うよりは里山ハイキングの趣でしたが、それはそれで普段の登山と違って楽しめました。
このブログを読んでくれる人は登山してる人が多いと思いますが、高野山に限らず山には古くから人々が歩いている古道がたくさんあるので、ピークハントとは別に古き日本に思いを馳せつつそういった道を歩いてみるのもたまには良いもんです。

以上です!