ラベル 富山 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 富山 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年7月28日日曜日

霊峰を望みながら【奥大日岳(北アルプス)】

みなさんご無沙汰です。
HMSひろです。実はブログ書いていたの覚えていますか?笑

半年以上前から「ブログを書く」という行為が生活から抜けてしまい、変わりに何をやっていたのかというと…、特に何もやっていないんですよねー
ブログに費やしていた時間はどこに消えてしまっているのか不思議でなりません(汗)

さて、今回は1年半ぶりの山旅ブログです。
今日は時間を持て余していたのか、久々に書いてみたいと感じたのでこの気持ちが残ってるうちにPCに向かっております。

前回の山ネタは熊野古道だったので…
今回のネタは2022年9月の「奥大日岳」ですね!(古っ!)

長文打つのも久々で上手く書けるかわかりませんが、お付き合い頂ける幸いです。

「奥大日岳」(2606m)
大日岳から望む奥大日岳(正面) *奥の両脇は剱・立山
2022/9/17~18

奥大日岳は立山・剱と同じ山域にある1座。
立山・剱の存在感が圧倒的過ぎるのでそれらより知名度は低いですが、少し山に詳しければ知ってる人は多い気がします。
自分ももちろん立山・剱はもう登っていますが、称名滝は一度は見たいと思っていたので、称名滝観光を含めたコースを考えたところ、称名滝イン室堂アウトを大日小屋一泊で歩くことにしました。

<1日目>

1日目は9月3連休初日。
好天も期待できるという事で立山駅から室堂までのアルペンルートの当日券は既に2時間待ちという大混雑。
ま、自分は称名滝スタートなんで関係無いですけど見てるだけでちょっと疲弊しますね(笑)

称名滝(称名平休憩所)までは立山駅からバスが出ていますが始発が少し遅いので、タクシーを利用しました。もちろんバスの方が安いですが、人の少ない時にゆっくり余裕を持って登りたいですしね!

称名平休憩所からスタート!
誰もいないと思いきや、前日の道路夜間通行止めの前に入って駐車場で車中泊してた人達がちらほら。

休憩所から20分程度で称名滝に到着。


生では初めて見ましたが圧倒されますね。
想像以上です。この両脇の大岩壁を作り上げた水の力…やっぱり自然って凄い!
しばし時間を忘れて魅入ってしまいました。

称名滝だけで満足してしまい、もう帰っても良いんじゃね?なんてちょっと感じてしまいましたが、登山はここからが本番。気合入れていきましょう!

地図見てわかっていましたが、称名滝が作り上げた岩壁をほぼ直登するのでスタートから急登続き。9月半ばといっても近年ではまだまだ盛夏。この日も好天だったので気温がぐんぐん上昇し汗が止まりませんでした。


そして急登を登り切った先には大日平という天国が広がっていました。
涼しい風が吹き抜けており急登の疲れが癒されます。

大日平の端には大日平山荘があります。
宿泊小屋としては使い難い位置にありますが、自販機もあり休憩スポットとしては有難いです。

また、この山荘の裏手からは不動滝が望めます。切り立った断崖と合わせて称名滝に負けず劣らず立派な滝です。


大日平山荘を過ぎると大日岳に向かって再び急登。
なかなかハードなコースに感じましたが、後を振り返ると弥陀ヶ原と薬師岳が望め気持ち良く登れます。
そして、弥陀ヶ原を通るアルペンルートではバスがひっきりなしに走っており、なんだかモヤモヤした気分に…。自然保護と観光産業、これが両立できる日はくるのでしょうか…

大日小屋が見えてくるとこの急登ももうすぐ終了。
そして、この先にはこの山旅で一番楽しみにしてた景色が待っているはず…

おおおおーーー!剱岳様ーーー!
久々に痺れる景色。来て良かったと思える瞬間。

まだ、小屋に入るには早かったのですぐ横の大日岳に登頂。
正面には明日登る奥大日岳、その奥の両脇には剱岳と立山。立山好きならここは来るしかないですね。最高の景色、ありがとうございました!

この後少しガスってきた事もあり大日小屋にチェックインしてのんびりした山時間を過ごします。
大日小屋はランプの宿としても有名で、ランプの温かみや夕食後のご主人のギターの弾き語りもあり、特別な山時間を過ごす事ができます。


そして日の入り前、雲の間から夕陽が顔を出した瞬間、黄金色に染まった剱岳が姿を現しました。息を飲む絶景…、長い山人生でもそうそう出会えない景色に心が震えました…


<2日目>

2日目は大日小屋を出発して奥大日岳を経由して室堂に下山します。

朝日は雲に隠れてお預けでしたが、視界は良好で剱・立山を正面に望みながら気持ち良く歩けました。人も少なく人気の山域とは思えないほど静かな路…、最高ですね。

正面に奥大日岳を望みます。
富山側から見ると立山の前衛であり壁となる山、霊峰に続く試練の路としては十分な重厚感を感じる事ができます。

後ろを振り返ると昨日泊まった大日小屋と大日岳。
まあまあアップダウンあるので歩く予定のある方は気合を入れて下さい。

そして、奥大日岳山頂へ。
昨日の大日岳より、より剱岳が近くに望めます。
剱沢からの剱岳も良いですが、こっからの方が先鋭さが際立っていてカッコイイですね!

室堂に向かって下る頃には稜線に雲が掛かり始めてポツポツと弱い雨が振ってきました。
天気が持ちそうなら別山まで脚を伸ばしてみるつもりでしたが、そのまま室堂に下る事に。

雷鳥沢キャンプ場までやってきました。
連休中日の昼過ぎで賑わってますが、これから天気が下り坂とあって撤収し始める人が多いように感じます。

では、室堂に向かって登山開始(笑)
標高差としては大した事無いんですが、雷鳥沢に着いた時点で身体的には登山が終わってるので意外に堪えるのですよ…

室堂までの途中では地獄谷を奥に奥大日岳を望めます。
比較的冬も登り易い山だそうで、冬の立山も一回行ってみたいので計画してみようかな~

室堂に到着!
お疲れ様でしたーーー!

9月連休で混雑を避けて選んだコースですが大正解でした。
混雑が苦手であまり行かない北アルプスですが、メジャールート意外ならまだまだ楽しめそうですね。

朝一のアルペンルートで室堂インできれば称名滝アウトで日帰りで行けるコースですが、1泊にして映り行く陽の中で剱・立山連峰の景色をみれて良かったです。

みなさんも日帰りだと勿体ないので計画される方は是非1泊で!

以上です。
久々の長文山ブログでしたが、読んで頂きありがとう御座いました!

気が向いたらまた書きます!笑

2019年12月26日木曜日

2019年 総括 【思い出に残った山旅ランキング2019】

2019年もいよいよ終わりが近づいてきました。
登山を始めて約7年、会社人でいうと中堅といわれるポジション。
確かに会社と同じく登山においてもマンネリ化を感じる事も多く、何か新しい事を初めてみたいな~と思った年でもありました。

ただ、仕事やプライベートでちょっとドタバタする事も多く、新しいことにチャレンジする時間や気力が沸かなかったこともあり、お山に関してはちょっと停滞してしまった感じがします。

と、まあちょっとネガティブな導入になってしまいましたが、お山の一期一会の風景に元気や感動をもらえたり、初の海外トレッキングが叶ったりと、小さいながら一歩は進めたと思いますので、来年に向けての助走と考えたいですね!

では、毎年恒例の今年の山旅振り返りと、印象に残ったベスト3を紹介します!

<2019年山旅リスト>
・2019/1/3  矢倉岳
・2019/1/13  木曽駒ケ岳
・2019/2/1  赤城山
・2019/2/10  陣場山・高尾山
・2019/2/24  筑波山
・2019/3/2  大岳山・御岳山
・2019/3/17  堅破山
・2019/3/23-24  谷川岳
・2019/3/24  三毳山
・2019/4/20  薬來山
・2019/4/28  伯耆大山
・2019/5/6  宝篋山
・2019/5/12  二王子岳
・2019/5/25  四阿山・根子岳
・2019/5/26  谷川岳(一ノ倉沢)
・2019/6/2  宝篋山
・2019/6/16  筑波山
・2019/6/23  難台山
・2019/7/6  岩木山
・2019/7/7  八甲田山
・2019/7/26  鹿島槍ヶ岳
・2019/7/26  五竜岳
・2019/8/13  アヴァチンスカヤ山 (カムチャッカ半島)
・2019/8/15  ムトノフスキー山 (カムチャッカ半島)
・2019/8/16  ゴレリー山 (カムチャッカ半島)
・2019/8/31  筑波山
・2019/9/7  御嶽山
・2019/9/15  谷川岳
・2019/9/21  奥鬼怒(加仁湯)
・2019/9/28  森吉山
・2019/10/6-7  大朝日岳
・2019/10/20  霧ヶ峰(車山)
・2019/10/26-27  奥鬼怒(手白澤温泉)
・2019/11/2-3  蝶ヶ岳
・2019/11/10  奥久慈男体山
・2019/11/16  霧島山(韓国岳)
・2019/11/17  桜島
・2019/11/17  霧島山(高千穂峰)
・2019/12/8  安達太良山
・2019/12/14-15  甲斐駒ケ岳

山数は40、山行日数は46となりました。
去年と比べて山数はマイナス2、山旅日数はマイナス1と登山を始めてから初めて減少となりました。
(まだ後1回くらい行くかも知れませんが…)

数だけ見れば誤差レベルですが、近場でのお手軽登山や観光登山が増えているので、数以上に登ってない感じがします。
でもまあ忙しい割にはよく登ったなぁ~って感じです。

<2019年印象に残った山旅ベスト3>


第3位!「二王子岳」


5月中旬、残雪多いながらも麓では春の息吹を感じる季節に登りました。
山頂から望む残雪が美しい飯豊連峰や、山麓の春の恵みを存分に楽しめ、山の新しい魅力を教えてもらった山旅でした。
…山って美味しいんですね。ジュルリ(笑)


第2位!!「鹿島槍ヶ岳・五竜岳」


7月下旬、八峰キレット越えで縦走しました。
混雑嫌いせいで足が遠のいていた北アルプスですが、平日2日間の有給がとれた事もあり、2年振りに夏の北アルプスに突撃。
斜面を彩る花々、遠くまで連なる山々の稜線、緊張感あふれる岩場とガレ場のキレット越え、沸き立つ夏雲に演出されるダイナミックな天気の変化と、山歩きの楽しさの全てがつまった山旅でした。


第1位!!!「カムチャッカ半島」



やっぱり地球って凄い!!
ちょっと反則気味ですが、やっぱり2019年はこの山旅のインパクトが強すぎました…。

ユーラシアプレートで構成される環太平洋火山帯の中でも火山活動が活発な地域&極北の気候帯によって成る大地は独特で興味深いものでした。
地平線まで続く不毛な大地と数え切れないほどの火山群、熱いくらいの地熱と噴気を上げる山、雪や氷河によって今まさに形作られている生きた山、広大な溶岩台地を作り出した超巨大火口クレーター…、文字だけでは日本でも見られそうなものですが、そのスケールの違いは圧倒的。

自分が自然に対して持っていた価値観や畏怖の念といった感じ方を変えてしまったような気がします。

……

と、まあこんな感じとなりますが、今年も大きな怪我や病気無く楽しく登らせてもらえて山や自然の神様に感謝します。
そして、同時に自分に山に登るという自由な環境を与えてくれている家族や仕事仲間、友人たちに感謝します!
本当にありがとう御座いました!!

来年2020年はどんなお山と出会えてどんな感動をもらえるのか。
登山というワクワクできる趣味に出会って一年一年が楽しみです!!

2019年のブログはこれが最後になります。
読んで頂ける方々には感謝しかありません。
来年もよろしくお願い致します!



2019年10月10日木曜日

後立山名峰たちの狭間にて「鹿島槍ヶ岳・五竜岳・八峰キレット」 その2【長野県・富山県】

その1からのつづきです!

今回は八峰キレットから五竜登頂、下山までを紹介します!

無事、鹿島槍ヶ岳への登頂を果たし、八峰キレットへ!
これから進む稜線をこう望むと否応なしにテンション上がりますね。

ただ、前日に続き今日も天気が不安定で午後から雷雨予報なので、早め早めに動きましょう。

鹿島槍ヶ岳南峰から下り、北峰との鞍部へ。
写真は振り返った時の南峰です。遠くて見るより南峰からの下りは傾斜が強かったです。
少なくともここの下りで手間取る人はこれ以上進まない方が良いかと思いました。

北峰はスルーして(笑)、八峰キレットのスタート地点に立ちます。
以前、大キレットを経験している身としては見た感じ大キレット程は切れ落ちてなく、思ったより安心して進めそうです。
とは、言っても過信は禁物、初心を心掛けて進みましょう!


最初は鹿島槍ヶ岳を背に、剱岳を横目に、小気味よく稜線伝いに標高を下げて行きますが…。


徐々に稜線は細くなり、そのうち岩壁の隙間を縫うように片側は切れ落ちた細いトラバース道を進むことになります。
決して難しい道ではないですが、重い荷物を持っている時や風の強い時は要注意。

岩壁の隙間を進むと、突然キレット小屋が姿を現します。
こんば場所によくこんな立派な小屋を立てたな…、実物を見るとそう思わざるを得ませんね。


キレット小屋で大休止。
キレット小屋入口正面からは剱岳がお見事。
きっとモルゲンは綺麗なんでしょうね。機会があれば泊まってみたいです。

キレット小屋を出る頃には長野側から雲が沸き始めてました。
あんまりのんびりしてる余裕も無さそうなので、更にペースを上げます。

時折ガスる事もありましたが、概ね良い天気!
流れる雲が夏山らしく、こう変化に富んだ景色も悪くはありません。


キレット中間付近の口ノ沢コルの辺りからは鹿島槍ヶ岳、五竜岳のダブルイケメンが雄大に望めます。
もう山好きには溜まらん場所ですね!
このキレット越えの絶景核心部と言ってもいいかと思います。


キレット自体は時々急な岩場等ありますが、基本は比較的広めの稜線歩きなので、風景を楽しみながら歩く事ができます。

北尾根の頭。
ここから少し標高を下げた後に五竜への本格的な登りの始まり。
キレット越えも終盤、気合を入れ直します。


 G5付近の岩場&ガレ場。
もろい岩場の急登、細いトラバース道が続き、個人的はキレット小屋付近のキレット核心部って言われている場所よりも危ない場所だと思いました。
悪天時は通りたくないですね…。

G4から五竜への最後の登り。


五竜直下の登りもガレ場の急登続き。
なかなか登り応えありますね!楽しい!

後ろを振り返ると先ほど通過してきたG5の急峻なピークが望めました。
G5、かっこいい!

そして、本日の実質ゴールである五竜岳山頂へ…

ありがとう御座います!
キレット越え後の五竜は達成感抜群です。

更に、お昼前という中途半端な時間だったおかげか人気の百名山の山頂を独占。
…結構、貴重な経験なのでは??


白馬を始め周りの山々には雲が掛かり始めていましたが、五竜岳はかろうじて展望が広がっていました。
感謝感謝!!

とはいえ、時間はまだ午前11時、いっそのこと1日繰り上げて遠見尾根で下山してしまおうとも思いましたが、折角の静かな五竜、しばし風の音と鳥の声をBGMに久々の北アルプスで雲の流れを楽しんでみました。
山の上でこういう時間を気にしなくていい瞬間は幸せそのものですよね。

だいたい2時間後、五竜山頂にも雲が掛かり始めたので、そそくさと退散。
五竜山荘に向かって下山開始。

五竜山荘到着。
小雨も舞い始めたので、予定通り本日はここまで。
さすが人気の五竜山荘、金曜日と言えども人がいっぱい。
受付時にも「本日はお布団一枚に二人くらい予定しています~」って言われ戦々恐々。
…まあ、しょうがないですね。


夕刻にはガスも少し抜け、夕陽も少しだけひょっこり。
最高の一日でした。

この日の五竜山荘は結果的には一人一枚のお布団は確保でき、快適に就寝。
良かった良かった。



<3日目>

今日は遠見尾根で下山のみなので朝もゆっくり出発。
雲多めで御来光はお預けでしたが、澄んだ空気と涼しい風に爽やかな朝でした。

今日下る遠見尾根。
実は冬にしか歩いた事がなく、夏道は初めてなので、ちょっと楽しみ(笑)

遠見尾根からは五竜が大迫力!
こんなイケメンっぷりを見せられたら惚れるわ!!


鹿島槍ヶ岳方面は雲が掛かり展望イマイチでしたが、登山道には初夏の花が多く癒されます。


小遠見山手前からガスの中。
最後に鹿島槍さんと、五竜さんにお礼を言いたかったのですが、残念…。

遠見尾根、アルプス平駅まで下山完了。
お疲れ様でした!


アルプス平駅周辺はお花畑が作られ、一般観光客も含め多くのお客さんで賑わっていました。

その後、ゴンドラで下山して徒歩で大町線の神城駅へ。
ここから信濃大町駅まで電車、その後バスで扇沢に向かいます。

そして、無事扇沢駅まで戻り車を回収し、全行程終了。
お疲れ様でした!!

久々の北アルプスでちょっと心配でしたが、特に問題なくキレット越えができて良かったです。やはり北アルプスの稜線は素晴らしく登山の魅力に溢れていました。
ただ、平日と言えどもあの混雑を見てしまうと、休日に登るのはちょっと遠慮してしまいます。
次に北アルに来るのはいつかわかりませんが、またまとまって平日有給とれるよなら、訪れたいと思います。

以上です。
長文になりましたが、読んで頂けたみなさまありがとう御座いました!