2017年3月26日日曜日

3度目の挑戦「西穂高岳(厳冬期)」 【北アルプス 長野県 岐阜県】

3月もいよいよ終盤、来月から新年度って事で生活基盤に変化がある人も少なくないのではないでしょうか。
新しい生活に不安も多いでしょうが、それ以上に得られるものもあるはずなので気負わず頑張っていきましょう!

ちなみに自分の仕事は専門知識を必要とする設計屋って事で、異動が少なく来年度も平常運転の気配がしております。

さて、雪山シーズンもそろそろ終了となりますが、そんな中の3月頭に今雪山シーズンのメインイベントと位置付けていた「西穂高岳」に登ってきたのでその模様をレポしたいと思います!

「西穂高岳(2909m)」
*西穂高岳山頂直下から望む

コース:
3/4 新穂高ロープウェイ→西穂山荘
3/5 西穂山荘⇔西穂高岳→新穂高ロープウェイ

厳冬期の西穂高岳は過去ソロで2回行っていますが、天候に恵まれず独漂、もしくはピラミッドピークで敗退しており、今回は3度目の正直。
まあ、その時に自分の力量の無さを痛感してしまった事もあり、今回は冬山アルパインの講習を申し込んでおり、ザイルの組み方やロープワークを学びつつ登頂を目指しました。

初日は新穂高から西穂山荘までなので、ゆっくり昼頃出発。
よっしゃ、良い天気!しっかり雪を纏った笠ヶ岳にテンション上がります!

ロープウェイは一般観光客、登山客で半々くらい。
この時間に登り始める人はほぼ山荘泊まりだと思うので、今日は混雑しそうですね。

ロープウェイを降りて西穂山荘を目指します。
山荘までは樹林帯で危険な場所は無く、雪とたわむれながらユルユル登ります。
登山道の所々からは西穂の稜線が望め、いやがおうにも気持ちが高ぶってきますね。

西穂山荘到着!
お久しぶり西穂くん、良い感じにデブってるね!

この日はこの後ロープワークやザイルを組んでの歩き方等の講習をして終了となりました。

西穂山荘から笠ヶ岳と夕陽です。
…明日、天気持ちますように。



おはよう御座います。
二日目、西穂登頂を目指します!
当日は混雑回避の為、早朝5時前に出発。少しガスってましたが、ガスは薄く風も強い事は強いですが、過去2回よりは全然マシなコンディション。
これなら行ける!

薄明の頃には独漂に到達。
目前にそびえるピラミッドピークが神々しいです。


ほぼ日の出と同時にピラミッドピークに到達。
後ろ振り返ると先ほどの独漂が遥か下。

これより先は自分にとって未知の世界、そして本物の雪山の世界。
気合十分。
さあ、進もうか。

時折ガスに巻かれながらも一歩一歩歩みを進めます。
笠ヶ岳が素晴らしいですね。

到着!!!!
やりました!3年越しの登頂!
ひさびさに感極まる達成感でした。

後ろを振り返ると、歩んで来た稜線が一望。
こんな場所を歩いて来たんだ…。

そして、前には白銀の穂高連峰と槍ヶ岳の絶景が。

…ゴールだと思っていた世界の先に、また新しい世界が広がっていました。
進めば進む程新しい世界が広がるこの感覚…。
これだから山は止められません!!


帰路に着く頃にはすっかりガスも抜け、雪の焼岳や乗鞍岳、上高地を堪能できました。
そして、10時頃には西穂山荘に戻り、そのまま下山し、今回の山行も無事終了となりました。


いや~、本当に充実した山行になりました!
3年越しの西穂高岳が登頂できたって事もありますが、厳冬期北アルプスの美しさに完全に魅了されましたね。
間違い無く一生記憶に残る世界を体感することが出来て本当に嬉しかったです。

やっぱり雪山は最高です!

以上!


(注意)
特に問題無く登頂したように綴った本記事ですが、実際はそんなに甘くはありません。
基本的なピッケル操作を含めたアイゼンワークはもちろん、雪庇を考慮したルートファインディングも必要で初心者だけで挑んで良い山ではありません。
実際、自分が登った初日に2件、次の日に1件と滑落事故が発生しています。天気が良いからってぶっつけ本番で挑める山では無い事を肝に命じて下さい。

今シーズンの西穂は特に事故が多い気がします。
今後、こういう悲しい事故を起らない事を切に願います。

2017年3月21日火曜日

日本温泉巡り その30「増富の湯(増富ラジウム鉱泉)」【山梨県北杜市】

温泉巡りも無事30回目を迎える事が出来ました!
いつも読んでくれている方々には感謝します。
これからも皆様の旅の手助けになれば幸いです。

実際は紹介している以上に巡ってはいますが、ネガティブな内容は書かない様にしているので、紹介している温泉は本当にオススメなので是非に!

さて、今回紹介するのは奥秩父の山梨県側の山麓に位置する増富ラジウム鉱泉の日帰り温泉施設「増富の湯」です。
ブログでも紹介した金峰山登山の帰りにお邪魔しました。

明確に差別化はされていませんが、一般的に鉱泉は湧出温度が低い(25℃以下)であり、温泉と比べると鉱物の成分が溶け込み難く成分が少ないと言われていますが、稀に鉱泉であっても多くの成分が溶け込んでいる場合があります。
この「増富ラジウム鉱泉」はその稀な鉱泉の一つと言えます。

では、いただきます!


泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉の高張性低温泉、色は濃厚な茶褐色で鉱泉でありながら温泉成分の濃さが伺えます。

また、湯船は、源泉に近い25℃から、30、35、37℃と多数あって好みの温度で楽しめますが基本はぬる湯。
(一応、40℃以上の湯船もありますが、源泉は使ってないようです。)

ぬる湯好きな自分は35℃の湯船でぬくぬく~。
ゆ~~っくりとろけていく感じが溜まりません。

登山後の疲れも重なって1時間くらいウトウトしてしまいました。

良泉でした!
熱い温泉でガツンと効かせるタイプでは無いでの、入りに来る時は時間に余裕を持って、だらだらぬくぬくするのがオススメです!

来訪日:2017/2/18
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<個人的温泉ランキング> 2017.3月現在

― 1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
― 2位 吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)
― 3位 塩原元湯温泉 「大出館」(栃木県)
― 4位 わいた温泉 「豊礼の湯」(熊本県)
― 5位 ニセコ昆布温泉 「鯉川温泉旅館」(北海道)

<ランキング外 殿堂入りオススメ温泉>
喜連川温泉 「早乙女温泉」(栃木県)
白骨温泉 「泡の湯旅館」(長野県)
入之波(しおのは)温泉 「山鳩湯」(奈良県)
新湯温泉 「霧島新燃荘」(鹿児島県)
野沢温泉 「大湯 他」(長野県)
那須湯元 「鹿の湯」(栃木県)
蔵王温泉 大露天風呂(山形県)
塚原温泉 「火口乃泉」(大分県)
湯布院温泉 「庄屋の館」(大分県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)

2017年3月16日木曜日

浅間山の生みしもの 「鬼押出し園」【群馬県嬬恋村】

今回は前回で綴った金峰山登山の後、佐久で一泊し万座温泉に向かう途中に訪れた浅間山山麓に広がる景勝地「鬼押出し園」を紹介します。

久々に登山無しの旅ネタです!
…、って言っても書いてる内容は山なんで、あんま変わりませんね(汗。

では、行ってみましょう!

いきなり浅間山どーん!!
「鬼押出し園」に向かう途中の有料道路「鬼神ハイウェイ」からは浅間山が大迫力で望めます。
以前、秋に通った時にはあまり印象には残ってませんでしたが、冬は迫力が違いますね!
いや~、素晴らしい!

「鬼押出し園」に到着。
ほぼ開園と同時だったせいで自分が一番乗り。
まあ、自分も当初の予定では立ち寄るつもりでは無かったのですが、先程の浅間山の迫力に圧倒されて立ち寄ってみた次第でした。

表参道の門です。
グリーンシーズンは花々を愛でつつ最長で3キロ程度のコースを初め、様々なコースが楽しめますが、冬季は流石に除雪が厳しい様で浅間山観音堂を終点とした表裏参道の周回約1キロ程度のコースだけとなっていました。

それ以外のコースも行こうと思えば行けるみたいですが、軽くラッセルを強いられる様で、一般向けではないですね…。

とは言っても、まるで地獄を連想させる広大な溶岩石群と迫力ある浅間山の絶景はどこから望んでも素晴らしいもので、これだけの絶景を誰でも気軽に見る事が出来るのはありがたい事です。

従業員も人たちも一般観光客向けに完全に除雪するのは大変そうでした。
お疲れ様です。

浅間山観音堂までやって来ました。
ここは観光スポットとしての役割もありますが、過去の浅間山の噴火によって犠牲になった人々の鎮魂の為に立てられたそうです。

浅間山の逆方向には、草津白根山や四阿山のパノラマが広がっています。

流石に今日は一般人の装いだったのでここまで。
装備を整えてラッセル覚悟で未除雪コースをスノートレッキングするのは、それはそれで楽しいかも知れませんね。
機会があれば計画してみたいです。

さて、火山と言えば2014年の御嶽山噴火、1991年の雲仙岳の土石流と、一般の人にしてみれば恐ろしい印象しか無いかも知れませんが、今回の「鬼押出し園」や日本のシンボル「富士山」、そして癒しをもたらしてくれる様々な「温泉」は火山あってのものであり、それらの恩恵を受けて生活している人もたくさんいる事を忘れていけません。
日本は火山立国であり、どこに行っても火山のリスクは発生するものなので、安全重視で規制一辺倒になるのでは無く、今後も上手く付き合って行きたいですね。

以上です!

2017年3月13日月曜日

色の無い世界 「金峰山」【山梨県 長野県】

もう3月も中旬に入り厳冬期も終わり、山々も春の準備が始まる今日この頃みなさま如何お過ごしでしょうか?

今厳冬期シーズンは冬型の気圧配置が長く続く事があり日本海側の山岳はがっつり積りましたが、内陸側は思ったより少ない気がします。

そういった雪ががっつりある場所に突撃できる力量があれば雪山を満喫できるのでしょうが、自分はまだまだ若輩者。
まだまだ修行が足らん!って事で、ほどよく雪の積もった奥秩父の主峰「金峰山」に登ってきたのでレポします。

「金峰山」(2599m)
*砂払ノ頭より望む金峰山の稜線
2017/2/18

コース:みずがき山荘前駐車場→富士見平小屋→山頂(ピストン)

コースは定番のみずがき山荘前駐車場からスタート。
夏はかなりの頻度で満車になる駐車場ですが、さすがに積雪期は少なく自分が来た時点で5台程度で静かなものです。

今回のコースは比較的長めで積雪状態も不明確、更に金峰山は初めてって事で余裕を見て早めのスタートにしました。

富士見平小屋までは積雪はほとんどありませんでしたが、前日昼間の春陽気で解かされた雪が昨夜の冷え込みで凍結し、登山道のほとんどがガッチガッチの凍結路。

12本爪アイゼンしか持ってなく、中途半端に石とか露出した状態では使いたく無かったので注意しながら進みます。
まあ、それでも2回程ずっこけました。
流石にチェーンアイゼンがほしくなりましたね。

富士見平小屋に到着。
冬季は週末の予約が入った時だけ営業するらしいので、今は人の気配はありません。

テン場には5張。
通年でもあまりがっつり積もる事はないし、登山口からも近いので冬場のテン泊練習にはちょうどいいかも知れません。

富士見平小屋を過ぎると雪が結構積もっていますが、踏み固められていて非常に歩きやすく良いペースで進めます。
あいにくの曇り空ですが、キンッって張り詰めた空気と音の無い静かな空間が心地良いですね。


大日小屋を過ぎると急登になるので、その直前でアイゼンを装着。
所々、視界も広がり目の前には八ヶ岳連峰の堂々した姿が望めます。

大日岩から砂払ノ頭までは再び樹林帯になりますが、ここまで来ると雪もたっぷり。
踏み跡が無い場所は膝くらいまで埋まります。
また、比較的広い尾根なので大雪直後とかはルートを間違いやすいと思うので注意が必要そうですね。

砂払ノ頭からは森林限界突破!
迫力ある金峰山の稜線が広がり、山頂に在る五丈岩も見えます。

空は一面の灰色の曇り空、稜線は黒い木々と岩と雪だけ。
まるで水墨画の世界に迷い込んでしまった錯覚になりました。

雪山はやっぱりホワイト&ブルーが一番綺麗ですが、こういう色の無い世界も悪くは無いですね。
なんていうか上手く言葉に出来ないですが、孤高って言うか孤独を強く感じてか身が引き締まります。

急斜面に見えますが、意外に危ない場所は少ないです。
北横岳とか、蓼科山とかの次のステップアップ雪山としてちょうど良い感じ。



山頂到着!
金峰山のシンボル五丈岩がどっしり鎮座しています。
南アルプスや浅間山、奥秩父の山々が展望出来ました。

風が強かったので五丈岩の影に隠れて昼食タイム。
その後来た道をそのまま下山しました。

そして、富士見平小屋に戻る頃には晴れ間が広がってきました。
う~む、天気予報通りとは言えやっぱり残念ですね。
少し出発を遅らせていれば稜線で晴れてくれたかも…。
まあ、逆もしかり、そればっかりは運なのでしょうが無い!

小屋の周りではテントもだいぶ増えて賑やかになっていました。

そして、駐車場まで降りて本日の山行は無事終了~。
お疲れ様でした!

その後は増富ラジウム鉱泉で湯ったりのんびり。
その模様はまたいずれ「日本温泉巡り」紹介したいと思います。

以上!

2017年3月1日水曜日

日本温泉巡り その29 【中ノ沢温泉「花見屋旅館」 福島県】

平地ではあちらこちらから春の足音が聞こえてくる3月、みなさま如何お過ごしでしょうか。
さて、温泉巡りもその29となりました。

今回、紹介するのは福島県猪苗代町の中ノ沢温泉「花見屋旅館」さんです。

1月の磐梯山登山の帰りにお邪魔しました。

普段、自分が温泉巡りをする際はそれなりにネットで情報収集をして訪れるのですが、今回この「花見屋旅館」さんに立ち寄ったのは本当に偶然でした。

そもそも最初は磐梯山から近い別の温泉に行く予定でしたがその場所は冬季休業。
で、まあしょうがないなぁ~って思いつつ帰り道にある磐梯熱海の温泉に行こうと車を走らせていた所、「庭園大露天風呂」って幟旗が目に止まり、行き当たりばったりで入ってみることに。

では、頂きます!



大当たり!!!
いや~~~、沁みるぅ~。

泉質は薄い乳白色で硫黄香るナトリウム硫酸塩泉、定番の泉質といえばそうですが大量に注がれる源泉が常に鮮度を保っており、しっかりと身体に効く感じは堪りません。
それもそのはず、この中ノ沢温泉は安達太良山の西側の山麓に位置しているので良泉が出る条件はしっかりあったのですね。

あと、その良泉を更に高めているのはこの露天風呂!
湯煙の先には雪を被った日本庭園が広がり雪見露天としてはかなり高レベルでした。

ごちそう様でした!

偶然でもこんな温泉に出会わせてくれた事に感謝!
これから磐梯山や安達太良山の登山帰りには外せない温泉になりそうです。

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<個人的温泉ランキング> 2017.3月現在

― 1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
― 2位 吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)
― 3位 塩原元湯温泉 「大出館」(栃木県)
― 4位 わいた温泉 「豊礼の湯」(熊本県)
― 5位 ニセコ昆布温泉 「鯉川温泉旅館」(北海道)

<ランキング外 殿堂入りオススメ温泉>
喜連川温泉 「早乙女温泉」(栃木県)
白骨温泉 「泡の湯旅館」(長野県)
入之波(しおのは)温泉 「山鳩湯」(奈良県)
新湯温泉 「霧島新燃荘」(鹿児島県)
野沢温泉 「大湯 他」(長野県)
那須湯元 「鹿の湯」(栃木県)
蔵王温泉 大露天風呂(山形県)
塚原温泉 「火口乃泉」(大分県)
湯布院温泉 「庄屋の館」(大分県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)