2017年10月10日火曜日

ここより先は原生の自然「羅臼岳」【北海道斜里町】(世界自然遺産)

百名山を有する世界遺産は屋久島(宮之浦岳)と知床(羅臼岳)があります。
以前の屋久島登山のブログでの綴ったように、自分は登山のイロハを知る前に屋久島の宮之浦岳に登っており、登山にハマる大きな切っ掛けになりました。

そして、この羅臼岳も世界自然遺産にある百名山であり、また登山を始める前に知床を訪れて自然の雄大さに感動した思い出も重なり、登ってみたい山の上位にありました。

でもやっぱり遠い事やヒグマが怖い等の理由で敬遠していましたが、今年、気合一発登ってみる事に。

訪れたのはヒグマの活動が多少大人しくなる9月の連休の16~18日、当初の計画では17日に羅臼岳、18日に斜里岳に登り、18日の夜の便で羽田に戻ってくる予定でしたが、この3連休まさかの日本列島台風直撃。
北海道はかろうじて17日は台風は影響は小さいものの、18日は直撃は避けられないと言う事で急遽18日の朝の便に変更して道東に到達する前に台風を飛び越えて帰ってくる計画に変更。

折角の北海道なのに、実質丸1日だけの滞在となり、勿体無い!
まあ、でもまた行ける理由ができたので良しとします。

では、前置きはここまでにして早速レポいってみましょう!

「羅臼岳」(1661m)
2017/9/17
*羅臼平より望む

コース:岩尾別温泉からピストン

前日は夜の便で羽田から女満別に降り、レンタカーを借りて網走のビジホで前泊しました。
本当は初日も早めに知床に入ろうと思っていましたが、マイレージを使ってのタダ乗り枠が夜便しか無かったのでこんな行程になりました。
まあ、9月の連休にマイレージを使えただけでも大助かりですけどね。

当日は午前5時頃、網走を出発しました。

網走港付近を走っている頃に夜が明け始め、朝焼けに浮かぶ知床半島の姿が見えてきました。
すぐに近くのパーキングに止めて一枚。
知床半島の峰々のシルエットと朝焼けのグラデーションがなんとも美しかったです。
一日の始まりにこんな風景を見せてくれて感謝!

そして、6時過ぎには登山口の岩尾別温泉のホテル地の涯の駐車場に到着。
もうシーズンも終わり間近なので空いていると思っていましたが、駐車場はほぼ満車でした。

ここには有名な露天風呂があるって事で登山後の楽しみにしていましたが…。
…あれ?
ホテルに全く人の気配がありません。
気配が無いどころか入口に板が打ち付けられており完全に閉鎖状態。
もちろん露天風呂も立ち入り禁止。

戻ってから調べてみましたが、2017年は休業中と事ですが、再開の目処も無く廃業の可能性が大との事。
いつかは行きたい温泉と考えていましたが、その機会は失ってしまったのでしょうか。
うーむ、残念。

とりあえず、気を取り直して登山開始!
ホテルの裏手には登山基地の木下小屋があります。

羅臼岳登山の前泊等やクマスプレーのレンタルもやっているので自分もスプレーをレンタルしようと思っていましたが、早朝は開いていませんでした。
帰りの14時頃は開いていたので、宿泊客がいないと朝はやっていないのかも知れません。
当てにしている人は注意して下さい。

スタートからしばらくは鬱蒼とした森の中を行きます。
普段は自然の声に耳を澄まして歩くのが好きなのでクマ鈴はつけない主義ですが、今回は話は別。しっかりとクマ鈴を鳴らしながら進みました。
クマさん、すみません。ちょっとお邪魔しますよ…。(ドキドキ)

時折、木々の隙間からはオホーツク海が展望できます。
どこまでも青い海と濃い緑が広がり自分が深い自然の中にいる事が実感できます。

極楽平までやってきました。
名前から開けた場所なのかと思いましたが、思ったより視界は広がらないですね。
でも、ここでやっと羅臼岳の本峰が見えてきます。

極楽平を経て、仙人坂という急登を越えると大沢入口に。
その名の通り今度は尾根道を離れ沢道に。

そして、ここからは高い木々も無くなり展望が広がります!
沢の両側の斜面は紅葉の色付き始めで、なんとも鮮やか。

後を振り返るとオホーツク海と知床の森の大展望!
森の中に湖が点在していますが、ちょうどあそこが有名な知床五湖ですね。

山を始める数年前にあそこから見た羅臼岳に登っているとは、当時は想像もしてませんでした。


大沢を登り切ると広大な羅臼平に出ます。
春にはエゾコザクラやエゾツツジが咲き乱れる様ですが、もう花の姿は無く、その代わり三ッ峰方向の斜面の紅葉が鮮やかでした。
そして、主峰の羅臼岳の全容も望め、あと一息!


主峰への登りは紅葉が進んでおり色鮮やか。
後ろを振り返ると徐々に知床連山の全貌が見えてきます。
いや~テンション上がりますね!!

山頂直下は高度感のある岩場なので、慎重に行きましょう!

羅臼岳山頂!!
ありがとう御座います!!


知床連山を境にウトロ(オホーツク海)側は大展望でしたが、羅臼側は雲が掛かっていました。両端を海に挟まれた知床半島はほとんどの場合はどちらかに雲が掛かる天気が多いそうなので知床らしい風景だと思います。
でも、遠征先でこれだけの天気に恵まれた事に感謝!

と、山頂展望を楽しんでいるのも束の間、30分後くらいには羅臼側の雲が山頂に掛かり始め、あっという間にガスの中。
そそくさと下山開始。

と、ガスの中、羅臼平まで降りてきたところ、恐れていたヒグマさんと遭遇。
50m先ぐらいのハイマツの中ひょっこり顔出していました。

ガスの中ってのもありましたが近距離まで気付かなかった事に反省。
そして、何故か頭の中では「森のクマさん」の大合唱(混乱)
とりあえずこちらに気付いているのかどうかはっきりわからなかったので視線を外さず、物音を立てずに距離を取ります。

ヒグマさんはあまりその場から動かなかったおかげですぐに距離が確保でき一安心。

と、その時に笛の音が響きます。
多分、後続の登山者が気付いて鳴らしたものと思いますが逆にヒグマさんも立ち上がって周辺を伺い始めました。
こっちに逃げてこられても困るので、足早にその場から離れました。

う~ん、あの場合は笛を鳴らすのが正解かどうか微妙な感じがしますね。


下山時は登りと同じ道を戻ります。
登りと違って太陽も高くなっており、涼しい風の中気持ちよく歩けました。
そして、無事、岩尾別温泉ホテル前に下山完了。
お疲れ様でした!

登山後に立ち寄った知床五湖から見た知床連山は完全にガスの中。
良いタイミングで登れて本当に良かったです。

では、総括。
日本最東端の百名山であり、世界自然遺産の一部であるこの羅臼岳。
もっと自然の近い姿だと思っていましたが、予想以上に登山道が整備されており登りやすい山でした。
しかし、やはりそこは近年まで人の手が入らず海と山が密接に関係し、ヒグマを生態系の頂点として成り立っている自然の王国で人は立ち入っていけない雰囲気を感じます。

自分の中では今日会ったヒグマに、
「これより先は原始の自然、人間様は遠慮してくれ」
そんな事を言われた気がします。

この羅臼岳より先、知床連山への縦走路が延びていますが、今の自分には立ち入る技量も勇気も無いのでヒグマさんの言うとおり遠慮しておこうと思います。

でも、とりあえずこの好天の羅臼岳に登らしてくれて感謝!
みなさんも羅臼岳に限らず山に登る時は自然の中にお邪魔させてもらっているという気持ちを忘れずにいたいですね。

以上です。

2017年10月6日金曜日

遅かった夏のアルプス その2「白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳・白馬鑓温泉」 【長野県・富山県・新潟県】

その1からの続きです。

さて2日目、今日は白馬頂上宿舎から杓子岳、白馬鑓ヶ岳に登り、白馬鑓温泉を経由して猿倉に下山します。

温泉好きとしては鑓温泉は外せないでしょ!
今回の山行ではある意味ピークハントより重要事項でした。

御来光を拝みに宿舎の裏手の丸山に来ましたが、雲多めですね~。
でも、久々に高山での朝、張り詰めて澄んだ空気が心地よいです。

そして、日の出と同時に縦走スタート!



朝日に染まった稜線が最高にカッコイイ!
今回の山行で一番のウイニングロードでした!
剱岳の雄々しい姿も拝め大満足。

と、最高の気分で進むものの、あれよあれよとガスが掛かり始めてきました。

杓子岳に到着する頃には稜線は薄いガスの中。
風もかなり強くテンションだだ下がり。
でも、空が薄っすら見えるので太陽さんの頑張りに期待してどんどん進みましょう!

杓子岳の稜線の白馬側は断崖絶壁。
なかなか緊張感のある稜線でした。

白馬鑓ヶ岳山頂!
…
結局、ガスは取れないままピークに到達。
白馬鑓ヶ岳から望む杓子岳と白馬岳の絶景も今回の山旅の目的だったのですが残念。

時折、青空がが見えるのでしばらく待ってみようと思ったのですが、のんびりしていると温泉を満喫している時間が無くなるので下山開始!


少し下ると空が見えてきました。
ガスっていたのはホントに稜線だけだったようです。

綿毛になったチングルマの群落があり、雪解けの時には一面のお花畑になっているんでしょうね。


そして、鑓温泉までの路は難路と聞いていた通り、なかなかの危険度。
沢近くの岩場は異常なまでに滑りやすくちゃんと両手を使って降りないと転倒必須。

危険地帯の前には「ストックを仕舞うように!」ってちゃんと注意書きの看板があるのは事故減少に役に立っていると思います。

そして、無事、白馬鑓温泉山荘に到着!
入浴料¥500を払い、さあ!温泉だーー!

目の前には標高2100mならではの遮るものの無い山々と空の大パノラマ!
泉質も湯の花浮かびほんのり硫黄香る薄いコバルトブルーの硫黄泉と文句無し!
もちろんこんな場所で加温加水、循環もできるはずも無く完全に源泉掛け流し!

ガチ登山をして来た身体に沁みる感じはまさに天国!
最高で御座います!!

早めに着いたおかげで人も少なく1時間半くらい山荘でのんびり湯ったりできました。

では、山荘を後にして下山再開。
露天風呂は登山道からも丸見えなのが気になりますが、この大パノラマを見れるなら全然問題無し!
一応水着OKなので気になる人は水着を着ればいいですが、そんな野暮な事している人はほとんでいませんでした。


山荘から少し歩くと綺麗なお花畑が広がっています。
いや~、癒されますね。


そして、下山完了!
…
…となれば最高なのですが、ゴールの猿倉はまだまだ先。

長いトラバース道や登り返しもあり結構ハード。
折角、温泉ですっきりしたのに再び汗だくに。
まあ、このハードな登山道が鑓温泉を限られた人しか来れない特別なものにしているのでしょうね。

樹林帯に戻る直前の小日向のコルからは白馬三山が望めます。
晴天予報に反して白馬三山は結局雲の中でした。
まあ、最初から最後まで夏山らしいと言えばらしいですね。

その後は樹林帯をもくもくと下り猿倉に無事下山。
お疲れ様でした!!

結局、バスの時刻の2時間近く前に降りてきてしまいましたが、ちょうどタクシーの乗り合い者を探している人がいて車を停めた白馬八方まで便乗させてもらいました。

さて、今回の白馬岳、山を始めた時に見た雑誌での小蓮華山からの白馬岳のかっこよさに痺れ、北アルプスの中でも登りたい山の筆頭でした。
そんな事もあり、小蓮華山や白馬鑓ヶ岳から望む白馬岳は本当に楽しみにしていたのですが、いずれも夏雲に阻まれたのは残念無念。
でも、それを差し置いても白馬大池や鑓温泉などなど見所ばかりで十分に満足できる山行とできたのは本当に素晴らしい山だからだと思います。
人気の高さも大いに納得!

でも、やっぱり稜線からの絶景は諦められないので、また来年チャレンジしたいですね。

以上です!

2017年10月3日火曜日

遅かった夏のアルプス その1「白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳・白馬鑓温泉」 【長野県・富山県・新潟県】

やっと今夏初めて北アルプスに行けました!
まあそもそも東北や北海道にかまけていた自分のせいなんですけどね。

あと、やっぱり人混みが苦手な事もあり、ハイスーズンの人気の山は意図的に避けてしまう傾向にあります。
でも、人手のピークも一段落つく9月、週末に久々の晴天に恵まれるという事で北アルプスでも人気の白馬岳に行ってきました!

今回は山小屋泊で白馬三山と温泉好きとしては以前から注目していた白馬鑓温泉に行ってきたので、その模様を2回に分けてお届けします!

「白馬岳」(2932m)
*杓子岳手前から望む朝日に照らされる白馬岳

コース:
9/9:白馬八方(駐車場)→(バス)→栂池高原→(ゴンドラ他)→自然園駅→白馬大池→山頂→白馬頂上宿舎(泊)
9/10:→杓子岳→白馬鑓ヶ岳→白馬鑓温泉→猿倉→(タクシー乗り合い)→白馬八方

白馬と言えば猿倉からの大雪渓登りが有名ですが、冬山もやる自分にとっては雪渓よりは白馬大池やそこから白馬岳に延びる稜線を歩きたかったので栂池高原スタートに。
そして、やっぱり白馬鑓温泉は外せないとなると、ゴールは猿倉にする必要があったので、白馬八方に車を止めバスで栂池高原まで行き、帰りもバスで猿倉まで戻ってくる計画を組みました。

白馬八方のバスターミナルです。
当日、白馬の街はガスの中。上を見ると青空がうっすら見えるので山の上は心配無さそうで一安心。
始発バス待ちで結構人が並んでましたが、9割の人は猿倉行きのバスでした。
ここから栂池高原に行く人は少なそうですね。

栂池高原からロープウェイ・ゴンドラを乗り継いで栂池山荘・ヒュッテに到着。
もっと、山小屋している場所かと思っていましたが、立派ですね!
ちょっとした高原ホテルにも見えます。

では登山開始!
天気も最高、行ってきます!

スタートの標高が高いおかげで早々に高い木々は無くなり目指す白馬岳が見えました。
いや~、あの白い岩稜の山々、まさしく北アルプスって感じでテンションあがります!

しかし、やっぱり人気の山。
人が多くてなかなか自分のペースで歩けません。
まあ、でもこんな良い天気に慌てて行くのも野暮なので、のんびり行きましょう。


最初の登りを越えると天狗原という湿原に出ます。
草々が小金色になっており、秋の始まりを感じますね。
また、ちょうど木道の整備をしているようで、たくさんの補修用資材が置かれていました。
自分たちが安全な山旅が出来るものこういう人たちの仕事あっての事なんでしょうね。
お疲れ様です!頑張って下さい!!

この後は登り再開。
雪渓を越えてどんどん進みます。

そして、登りきると白馬乗鞍岳。
広々としておりこの開放感が堪りませんね!


そして、白馬大池に到着。
大池に映りこむ白馬岳へ続く山々と青空が美し過ぎます。
このコースを選んで良かったと思える瞬間でした。

白馬大池にてちょっと早めの昼食。
池に面したテント場は快適そう。ここを目的として一泊するだけでも十分満足できそうですね。
白馬大池を過ぎて小蓮華山へ続く稜線を歩きます。
自分が進む道がどこまでも望める、北アルプスらしい絶景ですね。


小蓮華山に到着しましたが、ちょうど東側から雲が沸いてしまい、楽しみにしていた小蓮華山からの白馬岳は望めず。

でも、西側は雪倉岳とそれに至る稜線の大展望。
いつか雪倉岳や朝日岳も蓮華温泉起点の周回で歩いてみたいと思っています。

小蓮華山を後にして白馬岳に向かいます。
白馬岳への稜線も雲多めでしたが、これも夏のアルプスらしい風景なんでしょうね。

白馬岳山頂到着!!
ありがとう御座います!

しかし、上には空が広がっているものの、周辺には雲がモクモク。
山頂からの大展望は見られず残念無念。

プチ傷心の気分で今日の宿泊先「村営白馬頂上宿舎」にチェックイン。
白馬山荘とどっちに泊まるか悩みましたが、白馬山荘は大規模で快適そうですが、なんか山小屋らしく無いというか、贅沢過ぎる感じがしたのでこちらを選びました。
あと、2014年の白馬村を襲った地震の事もあり村営に泊まる事で地元を応援したいという気持ちもありました。

宿舎に荷物を置き早速一杯やろうとビールを買って外に出たところ、雲が抜けてきているではないですか!!
急ぎビールを空にしてほろ酔い気分で再び山頂へ。


そこには流れる雲の中に鎮座する杓子岳、白馬鑓ヶ岳の姿と、白馬の街並みが広がっていました。
凄い迫力!うむ、満足!

この後は宿舎にて前回の妙高山の時に出合ったフォロワーのしゅーたんさんと偶然にも再開し、再び楽しい山談義。
楽しい夜を過ごせました。

さて、明日は白馬鑓温泉を経由して猿倉に下山します。

その模様は次回!

…つづく。