地政学が進んだ現在では、その性質や成り立ちの多くは解明されていますが、その奇妙奇天烈な形は自然の偶然が重なって生まれたものなのは事実で、今でも多くの驚きを与えてくれます。
そういった巨石・奇石ですが、日本の中でもトップクラスのものが茨城県の里山にあると聞き今回訪れてみることにしました。
さて、どんな奇石が待っているのか!?
紹介したいと思います。
「竪破山(たつわれさん)」(658m)
*山頂直下の黒前神社
2019/3/17
その奇石があるのは茨城県日立市の「竪破山(たつわれさん)」。
茨城県と福島県の県境に広がる阿武隈山地に位置します。
常磐道の日立北ICを降り、県道60号を進むと大きな看板が見えてくるので比較的わかりやすいと思います。
看板に沿って細い道を進むと登山口に着き、そこから少しダートを進むとトイレもある広めの駐車場があります。
知名度から満車になることは無いと思います(笑)
駐車場にはコース概要図があるので、ちゃんとチェックしておきましょう!
登山口からは里山らしい鬱蒼とした樹林帯の緩やかな登りが続きます。
少々、この季節花粉症の方はキツイかも知れませんね…。
登り始めて早々に「不動石」「烏帽子岩」といった巨石に出会えます。
樹林帯に中に佇む巨石は存在感がありますね。
巨石一つ一つにその石にまつわる逸話が書かれているので、なかなか興味が引き立てられますね。
山頂にある黒前神社の入口の鳥居までやってきました。
この鳥居をくぐれば山頂の神社まで一直線ですが、目的の奇石はここからちょっと寄り道した場所にあるので、まずはそちらに向かいます。
そして、今回の目的の奇石とは…
この「太刀割石」!!
見事なまでに真っ二つ!これまで自分が見てきた奇石の中でも珍しさトップクラスですね!
人物対比だとこんな感じ。写真でみた印象よりかなり大きいです。
常陸国風土記よると奥州遠征に赴いた八幡太郎源義家がこの山に祭られている黒坂命より大太刀を授かり、それで巨石を割ったとされています。
確かにこの綺麗な断面を見ると昔の人が神々の存在を感じてしまうのも大いに納得していまいますね。
実際の所は風化で丸くなった花崗岩の亀裂に木の根が入り、その成長によって割ったそうです。
奇石を堪能した後は先ほどの鳥居をくぐり山頂直下の黒前神社へ。
黒前神社から、もう少し登ると山頂へ到着します。
山頂自体は木々に囲まれ展望はありませんが、立派な展望台があるので登ってみましょう。
展望台からは太平洋や北茨城の里の山々の展望が広がっています。
この日は天気も良く、薄っすらとですが筑波山も展望できました。
そして、このまま下山。
結構、のんびり登ったつもりでしたが、登りも合わせて3時間程度のお手軽里山ハイクとなりました。
山としては少し物足り無いかも知れないですが、「太刀割石」は巨石・奇石好きの方なら一見の価値はあると思いますので、是非訪れてみては如何でしょうか?
以上!
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