この有珠山は巨大火山であった洞爺カルデラの一部、洞爺湖の真ん中にある火山「中島」ができた頃と同時期にできたと言われています。
そして、近代に至るまで噴火を繰り返し、有名なものでは昭和19には地形の隆起により有珠山の横に溶岩ドームの昭和新山ができ、2000年には有珠山本体から大規模な噴火が起こっています。
前回の樽前山が地球のかさぶただとすると、この有珠山はまだ生乾きっていったところでしょうか。
「有珠山」(737m)注)山頂は溶岩ドーム上で到達不可能
*ロープウェイ山頂駅近くから望む
2018/10/15コース:ロープウェイ山頂駅→(外輪山遊歩道)→外輪山展望台(ピストン)
前回のブログでも書いたように、この有珠山はもともと予定外だったので飛行機までの時間を考慮するとあまり時間がありません。
そんな訳で往復共にロープウェイを使用し、外輪山のみトレッキングとしました。
オロフレ山下山から即有珠山へ直行し、ロープウェイ山麓駅に到着。
駐車場のすぐ横には昭和新山が鎮座しています。
この昭和新山は昭和19年に普通の平地の畑が突然噴火し隆起してできた山です。
たかだか2年たらずで高さ175mの溶岩ドームが形成されるなんて地球のパワーって本当に凄いと思います。
じっくり近づいて見てみたいものですが、一般人はまた立ち入り禁止のようですね。
有珠山ロープウェイ駅です。
平日だったおかげかお客は少なくすぐに乗れそうで一安心。
…それにしても、ほんと外国人が多いですね。ぱっとみ日本人の観光客は自分だけのようです。
ロープウェイからは紅葉に染まる有珠山斜面と洞爺湖が見渡せます。
そして、左奥には羊蹄山が見えますが、初日に続き山頂はガスの中。
…3年前に晴天大展望の羊蹄山に登れたのは相当運が良かったような気がしてきました。
ロープウェイの山頂駅を降りて整備された遊歩道を少し歩くと歩行最高点の火口原展望台に出ます。
そこからは有珠山本体の大有珠と、2000年に噴火した火口原が一望できます。
で、一般の観光客はだいたいここまで。
更に進む外輪山トレッキングコースにはこの展望台から600段以上の階段を降りる必要があります。
…段数を聞いた時点で若干心が折れそうになりますが、ここで引き返したら山ヤの名折れ。
では、突撃!!
階段を降り切ると植生もまばらな荒涼とした大地が広がります。
そして、外輪山に向かって少し登り返すと…
まるで空中散歩をしているような緑あふれる草原の遊歩道が続いていました。
右手には大迫力の有珠山の火口原、左手には内浦湾の展望が広がり、吹き抜ける風が最高に爽やかな遊歩道でした!
かなり整備されているので山に登っている感は少ないですが、これは気持ち良い!
途中の南外輪山展望台です。
ちょうど噴気を上げている場所が2000年に噴火したできたてほやほやの火口。
ロープウェイを使わずに下から登るコースではちょうどここで合流するそうです。
南外輪山展望台から少し進むと外輪山遊歩道の終点があります。
気持ち良い道だったので、まだまだ歩き足り無いですが…、残念。
では、ロープウェイまで戻りましょう!
…
…
そう、あまりの気持ち良さに忘れていましたが、またこの600段を登るんですよね…(汗)
以上です!
さて、前々回の「樽前山」から続いた晩秋の北海道のユル低山&温泉巡りですが、思ったより満足度が高かったです。いずれも火山天国の支笏洞爺国立公園にあるだけあって、地球の力強さが感じられる風景を楽しめました。
冬が長い北海道は大雪山や幌尻岳などといった名立たる名山は登れる時期が限られ、難易度も高いですが、この辺りの山は比較的登り易く、登山シーズンも長いので気軽に北海道の山を楽しみたい人にはオススメだと思います!
また、登別カルルス温泉に泊まった時に、地元の山ヤの方から、この辺りの山は特に花の時期がオススメだと聞いたので、是非またその時期に訪れてみたいです!
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