2021年9月6日月曜日

カムイミンタラの入口「旭岳(大雪山)」【北海道】

2021年も早9月。夏も終わりに向かって一直線。
結局8月は山に1回しか行きませんでしたね…

元々お盆の連休は実家で家族や友人と過ごすのを優先して山の予定を入れないようにしているのと、暑さで低山には行き難く北アルなどのアクセスの良い高い山は混雑するので人混み苦手に自分としては避けがちになってしまう事でしょうかね…

また、最近の8月は晴れる日が少ないような気が。
やっぱり急激は気候変動で日本は確実に亜熱帯化が進んでいるんでしょうね。
この先8月が登山のオフシーズンになる人は増えてくるのではないでしょうか。

さて、久々の山ブログはそんな8月に入る前の7月下旬行ってきた北海道の山旅です。
去年は大雪~トムラウシの縦走の計画していましたが、コロナで公共交通機関が使用不可でスケジュールが調整できず断念。
今年も当初は7月に北海道に行く計画はありませんでしたが、Twitterの山仲間が例年にも増して続々と北海道入りをしているのを目撃し、自分も辛抱たまらん!ってなり急遽突撃した次第です。

急な計画だったのでコロナ禍でも予約不要だった十勝岳山麓の吹上温泉キャンプ場でベースキャンプを張って周辺の山に登る、といったざっくり計画で行ってきました。

今回はそんな山旅で登ってきた1座目の大雪山(旭岳)をレポしたいと思います!

「旭岳(大雪山)」(2291m)
*姿見平から望む旭岳

コース:姿見駅→旭岳山頂→間宮岳→中岳温泉→裾合平→姿見駅
2021/7/24

吹上温泉キャンプ場から車を走らせ大雪山旭岳ロープウェイ駅に。
夏季ロープウェイは6時始発ですが、連休真ん中で好天予報だったので混むと考え5時には到着。それでも既に20人くらいは並んでいました。
北海道の夏は4時前には明るくなるので、6時発でも遅い感じがしますね(笑)

早めに並んだおかげで始発に乗れ6時には姿見駅へ到着。
自分は北海道には何回も来ていますが、意外にも大雪山系は初めて。
何度も写真でみた噴気上げる旭岳の姿をやっと生で見れ感慨深かったです。

少々雲多めですが、晴れてくる予報なので気にせず出発!

姿見駅を少し離れると早速チングルマの群落がお出迎え。
想像以上の群落に大興奮!写真が捗ってなかなか前に進めません!(笑)
ただ、既に綿毛になったものも多くピークは過ぎてしまったようですね。

姿見駅周辺は登山者以外にも自然を楽しめる遊歩道が整備されており、一般観光客もこの絶景を楽しめるのは本当に貴重だと思います。

姿見の池です。
荒々しい迫力の旭岳とそのリフレクションが拝める人気のスポット。
遊歩道はここまでで、これから先は山頂を目指す登山道になります。


旭岳の火口壁の縁に沿っての本格的な登り。
噴気を上げる火口を望みながらの路はまさに火山!楽しくなります。

右手には富良野岳まで続く大雪山系の峰々が望めるはずですが、この日は高温のせいで白やんでしまい、天気の割には展望が微妙な感じでした。

石砂礫の中にも短い夏を力強く生きる花々があります。
そういえば、この花はカムチャッカ半島であっちこっちに咲いていたのを思い出し懐かしくなってしまいました。
次に自由に海外に行けるようになるのはいつになるのでしょうか…

そして、更に標高を上げ旭岳山頂到着!
同時に北海道最高峰!ありがとうございます!


山頂に着く頃には薄雲も抜けてきて青空多めになってくれましたが、やはり白やんでいて展望はもう一息って感じ。
でも、遠征先でこの好天は感謝!

まだ人も少なくのんびりしたい所ですが、今日は午後から天気が不安定という事で先を急ぎます。今回は中岳温泉と裾合平も目的なので、登ってきた方向とは逆方向に進みます。

裏旭キャンプ場に向かっての下りはほぼ一年中残ってる大雪原。
連日の高温で雪もだいぶ緩んでいてツボ足で十分でしたが、場合によっては滑り止めがあった方が良さそうですね。
雪原を吹き上がる風がひんやりして気持ち良いーー!

裏旭キャンプ場です。
思ったよりお客は少ない感じがしましたが、もう撤収した後なのかな?
雪渓のおかげで水も豊富で過ごしやすそうです。
ただ、縦走途中に使うにはロープウェイ駅から近過ぎるのでちょっと気軽に山中テン泊したいな、って時には良いかも知れませんね。


旭岳をバックに荒井岳への登り返し。
火山らしい荒涼とした大地の縦走路。こういう路は大好物です!

なんとも不思議な感じの間宮岳山頂部。
いったいどんな条件が重なったらこんな植生分布になるんでしょうね。

間宮岳から中岳分岐までの路の右手には御鉢平と言われる噴火口跡が広がっています。
地図にはこの中に「有毒温泉」と書かれたので気になって調べてみましたが、未だ火山性ガスが吹き出ており非常に危険なので立入禁止になっているそうで、残念無念。


中岳分岐を過ぎて中岳温泉に向かって標高を下げ始めます。
ちょうど写真の真ん中の岩壁の下に温泉があるようです。
ここも右手に比布岳を望みながらの気持ち良い尾根路。
当初この比布岳を加える周回コースも考えてましたが、温泉優先!(笑)

中岳温泉まで降りてきました。
そこそこお客もいるので全身浴は諦めて足湯で我慢…(残念)
すぐ近くにあるテントは脱衣所では無く携帯トイレ用の仮設トイレなのでご注意下さい。

では足湯で失礼しまーす!
湧き出る温泉はかなりの高温なので沢水と混ざる適温の場所を探して楽しみます。
薄く白濁しほのかに硫黄が香る良い湯ですね~

一緒に温泉を楽しんでいた人達は自分と同じく関東からの遠征組と地元の方。
地元の方はなんと週一くらいで足を運んでおり、なんでも遠征してくる人達とお話するのが趣味だとか。北海道の色々な山を話を聞けて楽しかったです。

温泉を満喫した後、裾合平に向かいます。
裾合平もチングルマのお花畑が素晴らしいと聞いてましたが、さてどんなかんじなのか?



言葉を失うとは当にこの事。

本当に現実にある風景なのか?と疑いたくなるほどのチングルマのお花畑がどこまで広がっています。
ところどころには希少なピンクのチングルマもあり白一色の中に彩りを添えていました。

これは本当に良いもの見せてもらいました。
これが見れただけでも今回の北海道遠征はもう大成功と言っても良いでしょう!!

年甲斐も無くお花畑に心躍らせた後は姿見駅に向かって帰路につきます。


ちょうど旭岳をぐるり一周するようなコースなので帰路は旭岳を左手に望みながら歩きます。もうトンボも多く飛んでおり、夏が始まると同時に終わりが始まる北海道に哀愁を感じてしまいました。

遊歩道まで戻ってきました。
時間はちょうどお昼頃という事で観光客もいっぱい。


混雑は苦手なのでそそくさと撤収しようと思いましたが、朝方はまだ陽が射していなかった遊歩道も明るくなっており、綺麗な旭岳とお花畑が撮れそうだったのでのんびりもう一周散歩する事にしました。

歩いていると色々なところから観光客の歓声が聞こえます。
まあ、これだけの景色を見せられれば誰でも嬉しくなりますよね!

そして姿見駅からロープウェイで下山!
お疲れ様でした。

今回初めての大雪山でしたが、良い時に登れて良かったです。
姿見駅付近のチングルマはピークを過ぎており、最初はちょっと残念気分になっていましたが、裾合平はちょうどピークで大満足!

神々の庭「カムイミンタラ」と呼ばれるに相応しい絶景を見せてくれて感謝しかありません。

とは言え、旭岳はまだまだ「カムイミンタラ」の入口。
この先にどんな景色が広がっているのか思いを馳せつつ、次の縦走する機会を楽しみに待ちたいと思います。

以上です!

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