雪山を始めた人は誰でもそんな気持を持つと思います。最近ではスキー場のリフトやロープウェイを使えば気軽に本格雪山の風景を見られる場所が増えてきており、この木曽駒ケ岳もその一つになっています。
木曽駒ケ岳は自分にとっては夏に初めてテント泊をした思い出の山であり、雪山を始めた時に冬季でも比較的お手軽に登れる事を知り、いつかいつかと考えていました。
ただ、茨城県からだとちょっと気合が必要な距離だったので後回しになっていましたが、近場の手軽な雪山はだいたい行ってしまった事もあり、今回気合一発登ってみる事にしました。
…まあ、この時は車の事故で代車をタダ借りしていたので、遠い場所に行かないと勿体ないって使命感もありましたけどね!(貧乏性)
では、レポ行ってみましょう!
「木曽駒ケ岳(冬季)」2956m
*中岳から望む木曽駒ケ岳(左奥の山は御嶽山)
2019/1/13
菅の台バスセンターに到着したのは始発便約30分前。
しかし、この日はこの季節にしては珍しい好天予報&3連休中日って事もあり、始発便前から大行列。
とてもじゃないけど3000m級の雪山に行く人数とは思えません(笑)
とりあえず臨時便も出てくれたおかげで始発の20分遅れの3台目のバスに乗る事ができました。
バスとロープウェイを乗り継いでホテル千畳敷へ到着。
相変わらず標高2600mとは思えない豪華さ。
そのうち一回くらいは泊まってみたいもんですね。
そして、ホテル千畳敷から一歩外に出ると…
千畳敷カールがどーーーん!
もう、堪りません!!
本来なら普通の人では到達できない場所にあるこの絶景。
それが安全な室内から扉を開ければ広がっているなんて、まるで、どこでもドアがあるような錯覚になりますよね。
でも、一般の観光客はここまで。
我々山ヤは先に行きましょう!
とは言っても、朝一に来てる人たちは間違い無く山ヤ。
案の定、カールを突っ切る一本の大行列。
まあ、自分もその一員なんですけどね…。
少し登って後ろを振り返ると、雪たっぷりのカールと、南アルプスの稜線が見事に望めます。
しらび台までは雪がほとんど無くて心配でしたが、思ったより雪たっぷりで一安心。
カールのトップの乗越浄土までもう少し!
しかし、大渋滞でなかなか前に進みません。
お手軽な分、雪山に不慣れな人も多く、傾斜で苦労している姿を結構見かけました。
でも、それ以上に気になったのは、渋滞に我慢できずトレースとは別の斜面を登り始める人。
あれは雪崩を誘発させる原因に成りかねないので、ヤメた方が良いと思います。
とりあえず、乗越浄土に到着。
いや~、しかし暑い!
写真でも薄着の人が多いのがわかると思いますが、自分もアウタージャケットは脱ぎフリースのみになりました。
快適で良いですけど、1月にこの気温は色々と心配です。
休憩もそこそこにまずは木曽駒ケ岳山頂を目指します。
まずは中岳への登り。
乗越浄土から木曽駒ケ岳山頂までは広い尾根で危険箇所は無く、安心して進めます。
黒さを感じるくらいの抜ける様な青空と、心地良いくらいのおだやかな風が吹く、雪山登山では贅沢そのもの。
最高です!!
中岳の山頂に着くと、木曽駒ケ岳の山頂が見えます。
左奥は御嶽山。
あの痛ましい災害は忘れない様にしたいですね。
木曽駒ケ岳直下からは、宝剣岳、三ノ沢岳、空木岳と中央アルプスの名峰たちが一望。
ひゃああああ~、最高じゃないですか!これが見たかったんですよ!!!
大興奮です。
そして、無事木曽駒ケ岳山頂へ。
ありがとう御座います!
5年前に初めてテントを担いで登った時以来。
2度目はまさか厳冬期とは、当時は思ってもみなかったので感慨深いです。
山頂からは、乗鞍岳から北アルプスの稜線や八ヶ岳がばっちり!
実は5年前の夏はガスられてて展望な無かったので、ちょっと感動。
そのまま山頂で軽めの昼食を取り帰路につき、乗越浄土まで戻りました。
さて、ここで脳内には選択肢は2つ。
1、さっさと降りて明治亭でソースカツ丼。
2、伊那前岳まで行ってみる。
計画では時間的には両方とも問題無くできる予定だったのですが、出発が遅れたのと、カールの渋滞のせいで遅れ気味になっており、さっさと降りないと明治亭の昼の部に間に合わない感じになっています。
…
…
ちょっと悩みましたが、速攻で伊那前岳往復して降りればギリギリセーフの可能性もありそうだったので、頑張ってみる事に!
諦めない心大切!
伊那前岳までの稜線は人も一気に少なくなり、静かな雪山登山を楽しめます。
木曽駒ケ岳までと比べて路は少し細くなりますが、気をつけて行けば問題無い感じ。
でも、ピッケルはあった方が良いと思いました。
そして、その稜線から望めるのは…、
先ほど登ってきた木曽駒ケ岳。
そして、千畳敷カールと宝剣岳。
…宝剣岳、ちょっとカッコ良過ぎやしませんかね。
更にもう一枚、宝剣岳。
カッコいい…(べた惚れ)
凛々しい宝剣岳のせいで写真が盛り予定よりだいぶ遅れてしまい、この時点でソースカツ丼は断念。
これだけの絶景を見せてくれたので後悔はありません!!
ソースカツ丼なんていつでも食える!
時間の制約が無くなったので、のんびり景色を楽しみながらホテル千畳敷まで戻ってきました。
お疲れ様でした!
個人的には、伊那前岳から見る宝剣のカッコ良さは久々の感動もんだったので、みなさんも時間がある時には是非足を伸ばして欲しいと思います!
以上です。
今回2回目の木曽駒ケ岳でしたが、厳冬期に手軽にこれだけの絶景を見せてくれるとは、さすがは人気の冬山になるだけの事はあります。
ただ、人が多いだけ何かあった時のリスクはちょっと怖いと感じました。
登山においては自己責任論が度々問題となりますが、ここのように観光登山が主体となっている場所においては、天候や雪質によっては入山禁止にするといったようにちゃんと規制を掛けた方がいいかも知れないですね。
(補足)
ソースカツ丼は「こまくさの湯」で頂きました。(諦め切れなかった)
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