2020年12月13日日曜日

最後の三霊山 「白山」【石川県 岐阜県】

 日本は古来より「登拝」という言葉が生まれる程、山に対して畏怖や敬意の念をもって山に向き合う風習があります。
そういった信仰を集めた山は「霊山」と呼ばれ、その中で「富士山」「立山」「白山」は特に信仰を集めた山として日本三霊山と呼ばれています。

「富士山」は日本一のお山、「立山」は山岳リゾート観光の雄という事で、自分は山を始めた早いうちに登らせてもらいましたが、「白山」だけはなかなか行けずじまいでした。

理由というと、やっぱり茨城県から遠いっていうのが一番かと思います。
地図を見ると立山とそんなに変わらない感じもしますが、その間には個人的な感覚としてに大きなラインがあります。立山は前夜発当日朝着がギリギリできる距離なので普通の土日でOKですが、白山は移動日に一日掛けたいといった感覚です。
そうなると行くのはおのずと連休になり「連休=混んでる」という事にもなるので、人混み嫌いの自分としては、足が遠のいていました。

とは言え山を嗜みはじめて8年、そろそろ登っておかないとあかんでしょ…って気持ちも強まり、今夏いよいよ登拝させて頂く事にしました。

では、白山レポいってみましょう!!

「白山」(2702m)
*室堂から望む御前峰

2020/9/21~22
コース:
1日目:市ノ瀬→(バス)→別当出合→(砂防新道)→南竜ヶ馬場野営場(テント設営)→(展望歩道)→室堂→御前峰→(御池巡り)→室堂→山頂おかわり→南竜ヶ馬場野営場(泊)
2日目:→別山→(チブリ尾根)→市ノ瀬

累積標高(上り): 2553m(登り返し含む)
累積標高(下り): 2937m

訪れたのは2020年9月の4連休後半。
市ノ瀬の駐車場に到着したのは前夜23時くらいでしたが既に主な駐車場は埋まっており、路肩に案内されました。
さすがは人気のお山、24時間体制で駐車場に誘導係がいてくれるのは本当にありがたいです。
しかし、混雑覚悟で来たとは言え想像以上。連休中日なので相当数は既に入山してる人のだとは思いますがちょっと不安が募ります。

<1日目>

登山当日朝4時。おはよう御座います…(眠い)
始発のバス1時間前には行列が出来始めていたので自分も急いで列に加わります。
当日の行程は余裕があり昼前スタートでも大丈夫なんですが、早めにテントの場所確保をした方が良いと考え始発のバスに乗る事にしました。

結局、この後も人は増え続け始発前に臨時バスが動き始めてほぼ始発に乗れた自分は5時ちょうどくらいに別当出合に到着。
周りを見るとテント泊装備の人は皆無で、それほど急ぐ必要無いと思い直しヘッデンがいらなくなる程度に明るくなるまで待って出発しました。



砂防新道の名の通り右手に砂防群と不動滝をチラチラ望みながら標高を上げていきます。
山の上は前日の雨のせいか雲が残ってますが薄く空は見えてるので、まあそのうち晴れてくれるでしょ!
登山道も整備され過ぎって思える程整備が行き届いており、本当に登りやすい道でした。

甚之助避難小屋に到着する頃にはガスも抜け爽快な青空が広がってきました。

朝日差し込む別山方面の稜線がなんとも雄大。
今季初めての秋の始まりを感じる冷たい空気も相なって身体も心も引き締まりますね!

下界に広がる雲海を望みながら更に標高を上げていきます。
約1ヵ月ぶりの山だったので気分も爽快!

正面に南竜山荘と南竜ヶ馬場野営場が見えてきました。
これまでに下山する相当数のテント泊装備の人とすれ違ったので、一部の人に話を聞いてみると前日は足の踏み場も困るくらいの混みようだった様で…
昨日より好天の期待できる今夜はどうなってしまうのか…!(戦々恐々)


南竜ヶ馬場に到着。
本来は南竜山荘で受付するようですが、コロナ感染症対策で野営場の自炊錬に簡易受付があり、そこに記帳するシステムになっていました。
噂には聞いてましたは、水が出る自炊錬あり、トイレ完備の山の上のテント場と思えない充実っぷりでほぼ平地のキャンプ場気分。

ちょうど前日泊まりの人たちの多くが撤収しているタイミングだったので、端っこのあまり混み合わない一等地を確保できました!
やっぱりテン場には早着に限りますね。

…さて、テント設営も終えて身軽になったので改めて白山山頂の御前峰に向かいましょう!

野営場付近はちょっとした湿原で木道が整備されてとても気持ちいい路になってます。

しかし、登りに取り付く頃には雲が湧き立ち稜線を隠しはじめました。
あああーー!やめてーー!もう少し待ってて!

北アルプスの展望が広がるアルプス展望台ではすっかり真っ白に…
ああ…無念…
このまま山頂を目指していいのかちょっと迷いましたが「まあダメなら明日また来ればいいや」って軽い考えに切り替えとりあえず山頂に向かう事にしました。
行程に余裕のあるテント泊だと気分にも余裕ができるのが良いですよね。


室堂ビジターセンターに到着する頃にはチラチラと青空は見えるものの基本雲の中。
山頂展望が得られるかは五分五分って感じですが、まだお昼前で時間はたっぷりあるのでしばし山頂で晴れ待ちするつもりで登る事に。

白山山頂、御前峰!ありがとう御座います!
「白山なだけに白いわーー」なんて心の中で叫んでしまった程度にはガスってしまった大混雑の山頂でした(笑)

日帰りだったら泣く泣く下山するのでしょうが、今日はテント設営済みの後は寝るだけゆるゆる行程なので、予定通り防寒着を着こんで晴れ待ちモードに突入。

…
…そして、1時間半ぐらい待った頃…

きたーーーー!
御池や大汝峰・剣ヶ峰で成る白山の核心と言える山頂の火山地形が広がってくれました!
待った甲斐がありました!

この後すぐまたガスに覆われたので、山頂に後にして御池巡りに。
御池巡りとは白山山頂部の七つの池を巡るコースを歩くことです。
白山に来るならもちろんこれもセットです!




豪快に流れる雲の中、迫力の火山地形と御池を巡るコースは楽しさしかありませんでした。

特に翠ヶ池(一番上の写真)は本当に深い青色で感動。
また、この時期にまだ雪の残る池もあり驚かされもしました。

山頂からの風景も素晴らしいので、満足してそのまま下山してしまう人もいるでしょうが、この御池巡りはしないと損ですね!

御池巡りを経て再び室堂に戻ると御前峰はほぼ雲も抜けピーカン。
…これは、おかわりいっとく?

標高差もそれほど無いので最高峰に向けて登り返し!
時間があるって素晴らしい!(笑)

振り返ると1回目では拝めなかった別山方面も大展望。


そして、本日2回目の山頂。
石川県側は大雲海、山頂の火山地形も一望!白山の雄大さをこれでもかと感じる事ができました。
登り返して良かった!!

南竜ヶ馬場野営所に戻る頃には再び雲が湧き始めましたが、かろうじて夕焼けを見れました。
この日は思いの他テント場も空いており、密集する場所も無く快適に一夜を過ごせました。

<2日目>

おはよう御座います!
今日は別山を目指し、そのままチブリ尾根で市ノ瀬まで戻ります。

白山のピークハントだけなら日帰りで十分なのですが、別山からの白山主峰の展望が素晴らしいと聞いていたので、別山まで歩くのも大きな目的としており、それが今回テント泊にした理由です。
朝食を済ませ6時半に野営所を出発。

野営所の南側には広大な湿原が広がっており、初夏はお花畑が広がるそうです。
白山は雪解けシーズンも人気なので、また来てみたいですね。

白山山頂付近は分厚い雲に覆われ見えません…
天気予報的には今日展望が得られるのは五分五分、別山に着く頃はどうなってるのか、神のみぞ知る状態なので期待を持ちつつ先に進みましょう!

一回標高を落とし急登に取り付き稜線を目指します。
後ろを振り返ると眼下に野営所と白山主峰が。
出発時よりは雲も減り期待値もあげあげ、このまま抜けてーー!

別山までの主稜線に出ました。
この景色が見えた時には思わず歓声。
どっしりと優しさを感じる白山とは違い、迫力の岩峰とそれに向かって延びる細い稜線。
山のカッコ良さを感じられる素晴らしい景色!

歩いてきた稜線と、後ろに白山主峰。

一瞬晴れかけたものの、白山主峰には雲が居座る感じに。
稜線はガスることは無いものの、やっぱりちょっと残念気分。

そして、別山山頂に到着!ありがとう御座います!
うおおーーん(泣)ガッスガスやーー!

ちょうど山頂部だけ雲が掛かる状態だったので、1時間程度晴れ待ちしてみましたが、今回は願い敵わず…
今日は茨城に帰る9時間ドライブが控えているので泣く泣く下山開始。

うう…また来るよ…

稜線からの分岐を経てチブリ尾根に取り付きます。
眼下には途中のチブリ尾根避難小屋やゴールの市ノ瀬まで一望。
なかなか展望がありそうで楽しそうな尾根ですね。

尾根途中から白山主峰を望みます。
白山には引き続き厚い雲。
まあ、今から晴れてもぶっちゃけ悔しいだけなので、もうそれでいいです(泣)

避難小屋を過ぎ、しばらく歩くと樹林帯になるので後は黙々と下山。

市ノ瀬に到着!お疲れ様でしたーー!
連休最終日の昼過ぎだけあって、あれだけあった車もまばらに。
疲れ切った誘導係の人が印象的でした(笑)

とりあえず、やっと白山に登れて日本三霊山無事登拝できて感無量です!
雄大でどっしりとした山容は遠目で見ても存在感抜群で昔から多くの信仰を集めているのも納得。
現在は別当出合からなら誰でも登れる憩いの山に近い存在になっていますが、それだと白山の魅力はあまり伝わらないのかな、とも思えます。
大きな大きな白山、歩いてみたい路はまだまだ沢山ありそうなので、また機会を作って登ってみたいと思います!

長文になりましたが、以上です。
読んで頂けた方、ありがとう御座いました!

2020年11月29日日曜日

日本温泉巡り その99 渋温泉「渋大湯」【長野県下高井郡】

さて、紅葉シーズンも終わりいよいよ冬本番!
昨シーズンは記録的な暖冬のせいかほとんど雪見温泉を楽しむ事ができず非常に悔しい思いをしました。特に2月に訪れた「銀山温泉」…、まさかこの時期にほぼ雪無しとは、今思い出してもグヌヌ…ですね。

今冬はラニーニャ現象によって低温傾向にあるという事なので、雪にも期待したいところですが、11月下旬の時点ではいまだぱっとせず、ちょっと心配になっています。
温泉に限らずスキー場を主とした冬の観光需要の為にも、しっかり降って欲しいですねー!

では、温泉巡り その99!
今回は、渋温泉「渋大湯」を紹介します!


渋温泉は志賀高原の麓、夜間瀬川沿いに多くの温泉旅館が軒を連ねる長野県きっての温泉郷です。開湯は1300年頃と言われる程に歴史ある温泉ですが、近年では「千と千尋の神隠し」に登場する温泉旅館のモデルとなったと言われる「金具屋」さんや、カプコンのゲームのモンスターハンターとのコラボで話題になっていますね。

自分もずっと気になっていた温泉ですが、山旅の動線に組み込み難くなかなか行くきっかけがありませんでしたが、今夏の強制有給消化で行った信州温泉巡りの際に立ち寄るができました。
渋温泉といえば外湯巡りが有名で全部で九つの外湯がありますが、立ち寄り入浴で入れるのは一つのみで、それが今回紹介する「渋大湯」になります。

「渋大湯」に入るには渋温泉の公共駐車場で駐車代とは別に入浴料を支払い入浴券をもらい、それを管理している旅館に見せて鍵を貸してもらう or 鍵を開けてもらうシステムになっています。
鍵を管理している旅館は入浴券に書いてあるので参考にして下さい。

自分が訪れたのは平日のオープン時間ちょうどという事もあって、大湯まで案内して頂き鍵を開けてもらいました。

つまり、この日の一番風呂!!しかも独泉!!すげー嬉しいーーーー!

建屋に入ると外湯の共同浴場らしくシンプルに脱衣所と内湯のみ。
一番風呂なのでお湯は湯船から絶賛オーバーフロー中!
案内してくれた人に「ありがとう御座いましたー」と平静を装ってお礼を言ってお別れしますが、心の中はもうテンションマックス!(笑)

では、最高鮮度のお湯、頂きます!
って、アッチィィィィーーー!!!

鮮度も最高って事は温度も最高。
まあ、源泉温度60℃越えの源泉がそのまま注がれていればそうなりますよね…

餌を目の前にお預けされている犬の気持ちを考えながら、水を注ぎ待つこと15分。

では改めて、頂きまーーす!

泉質は薄く灰色に濁り、鉄味・微塩味を有するナトリウムーカルシウムー硫酸塩泉。
源泉の湧出口も近く、熱々の鮮度抜群のお湯がおしげも無く注がれています。
鉄系の温泉という事でお湯にやや硬さは感じるものの、身体に沁みわたりすぐにホカホカに。
はぁぁぁ~~、沁みるわ~。

さすが昔から残る名湯、来て良かったと思える極上湯でした!

とは言ったものの、この日は外気温は30度越えの夏日で、高温の渋温泉を楽しむのは少し不利な条件でした。きっと寒い時期ならもっと気持ちよく楽しめると思うので、雪ふる季節に他の外湯も楽しむ為に是非泊まりで再訪したいですね。

以上です。

来訪日:2020/8/15

<オマケ>
渋温泉の近くには、世界的に有名な温泉に入るニホンザルに出会える「地獄谷野猿公苑」があります。
さて、こんなクソ暑い日に温泉に入るもの好きな猿はいるのか!?
たぶんいないだろうな~と思いつつも突撃してきました!


お猿さんはいっぱいいましたが、さすがに温泉に入る猿は皆無。
…うん、だよねーー(ガッカリ

こんな日に温泉に入る猿がいれば、きっと美味い酒が飲み交わせると思っていたのですが…(笑)

まあ、また冬に出直してきます。

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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2020.11月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
4位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)
5位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
・登別温泉「夢元さぎり湯」(北海道)
・酸ヶ湯温泉 (青森県)
・後生掛温泉 (秋田県)
・玉川温泉(秋田県)
・銀山温泉「永澤平八」(山形県)
・鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
・野地温泉ホテル(福島県)
・新湯温泉 共同浴場(栃木県)
・奥鬼怒温泉「手白澤温泉」(栃木県)
・万座温泉「豊国館」(群馬県)
・熊の湯温泉「熊の湯ホテル」(長野県)
・白馬鑓温泉(長野県)
・塚原温泉「火口乃泉」(大分県)
・新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
・吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2020年11月16日月曜日

朝に輝く木曽の峰 「空木岳・南駒ケ岳(中央アルプス)」【長野県】

みなさんも御存知でしょうが日本には3つの代表的アルプスがあります。
氷河の作り上げた荒々しい岩稜の織り成す北アルプス(飛騨山脈)、深い森と豊富な植生と一つ一つの山の存在感が大きい南アルプス(赤石山脈)、そしてその両方の特徴を備える中央アルプス(木曽山脈)です。

その中で今回紹介する中央アルプスは北や南と比べ規模は小さいですが、最高峰の木曽駒ケ岳はロープウェイによってアクセスが容易であり、迫力の氷河地形の千畳敷カールや、大展望の稜線とアルプスの魅力を登山初心者でも楽しめる人気の山となっています。
初アルプスは木曽駒ケ岳で、ここでアルプスの魅力にハマったという人も多いと思います。
かくいう自分も初のアルプステン泊は木曽駒ケ岳でした。

ところが木曽駒ケ岳以外に目を向けると、意外にもあまり話題に上がらないのも、この中央アルプスの不思議なところ。
主稜線上にもう一つの日本百名山である空木岳がありますが、ここも池山尾根を使っての日帰り体力勝負が主な登頂方法になっており、主稜線の話をあまり聞きません。

はてはて?どうしてか?
天邪鬼な自分としては逆に興味が湧き、空木岳に登るならこの主稜線を歩いて行くと決めてチャンスを伺っていましたが、コース上で泊まれる場所は駒峰ヒュッテか木曽殿山荘となり連休となればいずれも混雑必須だったので人混み苦手な自分としては敬遠してました。
しかし、2020年コロナ禍の影響で受入人数を制限していた木曽殿山荘の予約が取れた事でギューギュー詰めの心配が無くなったので、今夏決行!

では中央アルプス主稜線縦走レポいってみましょう!

「空木岳」(2864m)
*山頂直下から望む

「南駒ケ岳」(2841m)
*赤椰岳から望む

コース
8/28 官の台バスセンター→(バス・ロープウェイ)→千畳敷→極楽平→檜尾岳→熊沢岳→木曽殿山荘(泊)
8/29 →空木岳⇔南駒ケ岳→(池山尾根)→駒ケ岳スキー場駐車場
累積標高(上り): 1532m
累積標高(下り): 3230m

<1日目>

当日は下山口の駒ヶ根高原スキー場の駐車場に車をデポして徒歩で官の台バスセンターに。
券売所オープン直前には300m近い行列。
あ、あれ?今日は平日(金曜日)じゃなかったっけ…?
久々に来ましたが木曽駒人気は健在。

今回道程は、初日に池山尾根を登り空木岳に登頂して2日目に主稜線を歩いて千畳敷に戻るコースか、その逆かと直前まで悩んでいましたが、初日はガス多めで確実に晴れ間が望めそうなのは2日目午前中だけのようなので、晴天時に空木岳登頂を優先して千畳敷スタートとしました。

どうにか始発のバスに乗り、ロープウェイで千畳敷へ!
下界からあっと言う間に標高2500mの別世界へ。
今となっては見慣れた世界ですが、山を始めた頃は本当にワクワクしたものです。

千畳敷カールで準備をしていると稜線はあれよあれよと雲の中。
もうちょっと粘って欲しかったですが、まあ天気予報通りなのでしょうがない。
時折晴れてくれる事を祈りつつクライムオン!


千畳敷駅を眼下にカールを登ります。
途中には綿毛となったチングルマの群落もあり、きっと初夏は素晴らしいお花畑が広がると思います。

あっと言う間に稜線上の極楽平に到着。
それにしても人がいない。こちら側に登ってくる人は自分以外に一人だけ。
バスセンターの大行列はいったどこへやら(笑)

そして、これから進む稜線はガスの中…
視界を遮るものは無く、晴れていれば素晴らしい景色が広がっていると考えるとやっぱり残念。
でも、風も弱く人の気配も無く、聞こえるのは鳥の声だけと、個人的には悪くない山の雰囲気なので気を取り直していざ出発!


稜線を進み少し標高を下げると雲の下に出たのか稜線や下界の街並みが見えるようになりまた。
晴れてれば楽しく歩けそうな道なのに人気がイマイチなのが信じられません。

檜尾岳を正面に捉えます。
登り返しもそこそこあり立派なピークですが、稜線歩きスタートの極楽平よりは標高は低いんですね(笑)


檜尾岳到着!
再び雲の中ですが、駒ヶ根市側に目を向けると檜尾避難小屋が見えました。
この避難小屋は木曽駒と空木のちょうど中間地点にあり、両方をまとめて縦走するなら良い立地なのでシーズン中はなかなか混み合うそうです。
これだけ景色も良い場所にあるので人気があるのも納得。

さて、この檜尾岳が千畳敷~木曽殿山荘までのおよそ中間地点で、ここまでは展望の広がる歩き易い尾根路でした。
「こんな気持ち良い路なのにどうして北や南に比べて人気が出ないのか?」そんな疑問が湧いてきますが、実はここから先がこの縦走路の真骨頂(悪い意味で)でした…


檜尾岳を過ぎると歩き難いハイマツ帯や、大きな岩を乗り越えたりするような地図からは見えないアップダウンの連続でなかなか思うように進めません。
おまけに天候も悪化し、雨にも降られる始末。

こうなったらアルプスのアイドル雷鳥さんでも出てきてくれれば嬉しいのですが、そんな出会いも無くテンションはダダ下がり。

うん、北や南に比べ人気がイマイチなのがよくわかりました(笑)

そして、そのまま雨に降られ続けるも無事木曽殿山荘に到着。
初日終了、お疲れ様でした。

小屋近くの水場「木曽義仲の力水」は今シーズンは8月中旬には枯れてしまったようなので晩夏に計画する場合はご注意下さい。小屋でペットボトルのミネラルウォーターは購入可能です。

日没直前にようやく少し雲も抜け、夜は満天の星空。
暑くも無く寒くも無くちょう度良い気温だったので、しばし寝転がって星空を堪能できました。
コロナ禍以降、久しぶりに山で過ごす夜だったので嬉しかったですね!

<2日目>

おはよう御座います!
密にならない快適な山小屋のおかげで睡眠もバッチリ!

山小屋としては人数が少なくなる=売り上げが減るという事なので、大変だとは思いますが利用側としては正直悪くない感じ。
個人的にはコロナ禍が過ぎてもこの快適さはありがたいので、客単価を上げてもこの状態を維持して欲しいなんて思ってしまいました。

この時期は山荘から御来光は山に隠れて拝めないとの事なので、できるだけ展望が良い場所まで行こうと思い未明に出発。

しかし、山荘前は天気予報に反して薄いガスが掛かる微妙な状態。
標高を上げればガスが抜けてくれる事を信じて歩みを進めます。


そして、地平線がオレンジに染まり始めると同時にガスも薄くなり、正面に空木岳が姿を表します。
昨日は見れなかった空木岳…、木曽駒と違い鋭い岩峰で成り、薄い雲を纏う姿は圧倒的存在感…!

おおおおおーー!空木岳カッコイイ!!
こんなカッコイイ山だなんて聞いてません!

そして、標高2782地点で御来光。


滝雲が流れる中央アルプスの主凌線や、朝焼けに染まる空木岳は言葉にならない美しさ。
この瞬間の感動はやっぱり何度味わっても最高ーー!


久々の山での朝を堪能した後は空木岳へ最後の登り。
岩峰の間を縫いながらのハードな道のりですが、これだけの絶景に囲まれながらだと疲れも感じません。

そして、空木岳山頂!
ありがとう御座いました!!


山頂からは木曽駒方面の中央アルプスの峰々や南アルプス(の奥にちょこっと富士山も!)の大展望!
本日一番のりだったようで最高の青空の下、最高の山頂を独占できました。

この後は普通は池山尾根で下山なのでしょうが、まだまだ早朝でこんな良い天気なのに下るなんて勿体無い!って事で南駒ケ岳まで行ってみる事に。

空木岳からの見て最奥のピークが南駒ケ岳。
堂々としたお姿はさすが二百名山の貫禄。
では、いざ参る!

南駒まではなだらかな凌線に見えたものの、中間ピークの赤椰岳の前後はなかなかの急勾配で、累積標高は±300m弱程度はありそう。
とは言え、最高の天気と展望のおかげでとても気持ちよく歩けました。

そして、南駒ケ岳山頂!
ありがとう御座いました!

山頂からは越百山や安平路山、恵那山と言った中央アルプス南部の展望が広がります。
南駒ケ岳以南は標高の低い山なので空が広く気持ちいい景色が広がっています。
ああ~、先に行ってみたい!!

オマケとして考えていた南駒ケ岳ですが想像以上に展望が最高で、本当に来て良かったと思えました。

静かで気持ちいい風が吹く山頂をしばし堪能。
では、空木岳に戻りましょう。

…

さて、空木岳に戻ってきましたー!
早朝とは異なり日帰り客も増え賑やかなに山頂になってました。

そして、まだ10時前ですが、山頂を含め凌線はガスが掛かりつつあります。
ここ近年の夏山は展望が期待できるのは朝方だけになってきたような気がします…
これも温暖化の影響なんでしょうかね。

では池山尾根を下って駒ヶ根高原へ下山しましょう。

下山中、後を振り返るとガスに隠れつつ空木岳。
主稜線上からは切り立った岩峰で成るカッコイイ空木岳でしたが、こちらから見るとなだらかで優しい印象がありますね。
見る方向によってだいぶ印象が変わるもんです。
今日はありがとう御座ました。

池山尾根途中の駒石。
石でありながら、なにか生物的ななにか不思議なものを感じました。

駒石を過ぎるとほどなく樹林帯の中へ。
標高が下がるにつれ、湿り気たっぷりの夏の空気に戻るのを寂しく思いながら帰路を進みます。

途中の大地獄、小地獄はなかなかの難路。
池山尾根ピストン日帰りの場合、下山時は疲れが溜まっているので特に注意が必要かと思いました。

そして、黙々を歩いて車をデポした駒ヶ根高原スキー場へ下山完了。
お疲れ様でしたー!

いやー楽しかった!
唯一主稜線歩きはほとんどガスの中で残念でしたが、2日目のガスの中朝陽に浮かび上がる空木岳、滝雲流れる中央アルプス主稜線、威風堂々の南駒ケ岳は本当に感動できました。
コロナ禍以降久々の山で一泊ということもあり、その感動もひとしおでしたね。
1泊2日の中で山の魅力がググっと詰まった充実の山旅でした!

長文になりましたが最後まで読んでくれた方、ありがとう御座いました!
以上です。