2021年1月21日木曜日

日本温泉巡り その102 温泉津温泉【島根県大田市】

 日本で世界遺産に登録されている温泉が2つあるのはご存知でしょうか?

一つは「紀伊山地の霊場と参詣道(熊野古道)」の構成遺産である和歌山県「湯の峰温泉」のつぼ湯があり、これは比較的有名だと思います。
そして、実はもう一つ、あまり知名度は無いですが「石見銀山遺跡とその文化的景観」の構成遺産として島根県「温泉津(ゆのつ)温泉」があります。

温泉巡りをライフワークとしている自分にとっては以前よりピックアップはしてたものの、なぜかいずれも未湯…
温泉津はやはり遠く、湯の峰は世界遺産ということで年中観光客にあふれている印象があり、行くタイミングを図りつつも今まで放置してしまったのが理由です。

しかし、ブログシリーズとして続けていた温泉巡りも100回を超え、そろそろ集大成とまとめたいと考え、昨年より今まであまり足を運ばなかった関西・西日本に注力する事に。
そして、昨年12月初旬に一度は乗ってみたかった寝台特急「サンライズ出雲」の予約がとれた事を切っ掛けに温泉津温泉に行くことが叶った次第です。

では、その102「温泉津温泉」を紹介!

温泉津温泉は島根県大田市温泉津町にある日本海に面した港町。
冒頭にも述べたように、この温泉津町は世界遺産の石見銀山で採掘された銀を輸出する主だった港であり構成遺産の一つとなっています。
つまり、正確には温泉そのものが世界遺産になっている訳では無く、温泉のある場所(地域)が登録されているといった感じです。

町そのものは細い路地の両脇に鄙びた温泉宿が軒を連ねる、当に古き良き時代の温泉街。
新型コロナ第2波が拡大傾向にあった時期とは言え、世はGoToの真っ最中にも係わらず観光客はまばら…、静かなのは嬉しいですが、やはりちょっと心配になってしまいます。

温泉街のおよそ中間に突然姿を現す洋風モダンな建物が温泉津温泉のシンボルとも言える公衆浴場の「薬師湯」です。
何度か写真等で拝見し、一度は生で見たかった建物なので感無量。
まだ宿にチェックイン前ですが、やはり一番はこの「薬師湯」。

では頂まーーす!

なんだ…この湯船はー!?
湯船自体は6人も入ればいっぱいの小さなものですが、まるで地球の体液が溢れ出てきたかのようにも積もった析出物に生物的な異形さを感じる浴槽はインパクト抜群。
更に、お湯も強烈な鉄味塩味を持ち、赤い湯の華が舞うナトリウム-カルシウム塩化物泉と、自分が知る鉄系の湯でも濃さはトップクラス。

うおおおおーー!こいつは凄い湯だーー!
今まで放置しててマジ後悔。

温泉好きならここは入らないと人生損してますよ!と断言できる強烈な湯船&お湯の感動温泉でした!



ちなみにこの「薬師湯」の近くには同じく公衆浴場の「元湯」があります。
「薬師湯」は観光客向けですが、こちらは地元の方向けといった感じ。
自分が入った時も地元の方で賑わっていました。

泉質としては「薬師湯」とほとんど同じの極上泉ですが、より源泉に近くかなりの熱湯なのでガツンと効かせたい方はこちらをオススメします。

っていうか温泉好きなら両方入って!(笑)



そして、この温泉津温泉は夜の雰囲気も最高。
少ないながらも下駄の音が響き、暖かい灯りに照らされた温泉街はなんとも綺麗で、少し異界めいた不思議な空間を感じることができます。

お湯はもちろん温泉街も含めて本当に来て良かったと思える温泉でした。
コロナ禍とは言えお客さんの少なさには少し不安を感じてしましったので、個人的には推し温泉の一つとして今後応援していきたいと思います!

来訪日:2020/12/4
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2021.1月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
4位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)
5位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
登別温泉「夢元さぎり湯」(北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
新湯温泉 共同浴場(栃木県)
奥鬼怒温泉「手白澤温泉」(栃木県)
万座温泉「豊国館」(群馬県)
熊の湯温泉「熊の湯ホテル」(長野県)
白馬鑓温泉(長野県)
・温泉津温泉「薬師湯」(島根県)
塚原温泉「火口乃泉」(大分県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

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