2015年8月28日金曜日

穂高岳→槍ヶ岳 北アルプス縦走 その5 【3、4日目(7/31、8/1) 槍沢ロッジ 上高地 他】

その4からのつづきです。

その5は最終回!
3日目の槍ヶ岳から槍沢ロッジまでと、4日目の上高地への下山の模様をお届けします!

無事、槍ヶ岳への登頂を果たし、槍ヶ岳山荘にて脱力中。
ずいぶん立派な山小屋です。こんな場所にこれだけの建物をよく建てたなぁ、と感心します。

本来、3日目はこの槍ヶ岳山荘に宿泊予定でしたが、時間はまだ午前11時半。

大キレット越えも渋滞無く順調だったおかげで予定CTよりも2時間近く早い状態。

「山と高原地図」のCTって人が多い山程、余裕のあるCTにしているような気がします。

このまま終日槍ヶ岳山荘でのんびりするのも悪くは無いですが、茨城から来ている身としては帰りの運転が結構ハードなので、4日目はできるだけ余裕を持ちたいところ。

そんな訳で予定を変更し、槍沢ロッジまで下山してしまう事にしました。

下山路の槍沢カールから見る槍ヶ岳は雄々しく天を貫いています。
往路時のこの姿を見ればテンションあがるでしょうね。

登っている人も多く、槍バックで写真を撮っている姿を良く見かけました。
天気も良く、みんな楽しいそうでこっちも楽しくなってきます。


また、この槍沢カールにはたくさんの高山植物の花々も見られ楽しませてくれました。

そんな感じに歩くこと2時間半、槍沢ロッジに到着。
時間はまだ14時半なので横尾山荘まで行けるかなぁ~って思いましたが、さすがに疲れが出てきたのでここまでに。

槍沢ロッジはすっかり樹林帯の中、今までずっと大展望の中だったのでちょっと寂しいですね。

あと、宿泊客も多かったせいか夜は暑くてちょっと寝苦しかったです。
標高は1600近い場所ですが、猛暑&多人数となるとちょっと厳しいかも知れません。
自分も一回暑さに耐えかねて、夜のロッジ周辺を散歩。
外に出ると寒いくらいなんですけどね~。

クールダウンした後、床につき3日目終了。

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さて、最終日4日目になりました!

4日目はのんびり上高地に下るだけなのでゆっくり朝7時に出発。
ロッジの宿泊客はほとんどが槍ヶ岳に向かうようです。がんばれ!!


最終日もいい天気に恵まれました。
土曜&晴天という事もあり、穂高、槍方面に向かう登山客がかなり多く、うるさいくらいににぎやか。

…平日に登っておいて良かった。

名物(?)、徳沢園のカフェのソフトクリームです。
しゃりしゃりしてて水っぽいと思いきやミルク味強めで、他には無い味わいだと思います。
カフェも山の中とは思えない程おしゃれです。


槍沢ロッジからゆるゆる歩いて4時間、登山口の上高地に戻ってきました。

ここまで来ると、登山客より観光客の方が圧倒的に多いので、4日間風呂入らずの髭ボーボーの自分はちょっと場違いな感じ…。


定番の河童橋からの焼岳と穂高岳です。
何度も言いますが、やっぱり上高地はいいですね!

この後はそのまま沢渡までのバスに乗り駐車場へ。
無事、山行を終える事ができました。


ちょうど登山にハマりつつあった去年(2014年)の5月に初めて上高地を訪れ、穂高岳の壮大さに感動して「いつかは登るぞ!」と決心してから、1年ちょっとで登る事になるとは思いませんでした。
まあでも、性格上ハマると徹底的にハマるのでそんなもんかな~とも感じています。

個人的には目標の一つであった槍ヶ岳に登り登山熱も少し冷めるんじゃないかと心配してましたが、全くそんな事は無く、ますます山が好きになることができました!

今回の山行ブログは以上です。
最後まで読んでくれた人に感謝!

おわり。

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この後は、予定よりかなり早く下山できたので4日間の汗を流しに名湯「白骨温泉」に行ってきました。
4日ぶりの風呂&温泉は最高!
その感想は「日本温泉巡り」シリーズで綴ろう思います。

2015年8月26日水曜日

穂高岳→槍ヶ岳 北アルプス縦走 その4 【3日目(7/31) 槍ヶ岳 雷鳥 他】

その3からのつづきです。

その4は3日目(7/31)の大キレットを抜けた後の南岳小屋から槍ヶ岳山頂までをお届けします!

南岳小屋から槍ヶ岳までは、南岳、中岳、大喰岳と3つのピークを超えて行きます。

南岳です。
ここから先は大キレットのような鋭い稜線はほとんど無く、なだらかな稜線が続きます。


常にパノラマ風景の縦走路!
楽しくて思わず小走りになってしまいます。

双六岳、黒部五郎岳といった北アルプスの西側の山々もよく見えます。

常念岳方面の展望もばっちり!

地図上からわかってはいたのですが、途中の中岳や大喰岳への登り返しはそこそこ堪えます。
でも、景色は良いのであまり苦ではないですね。

で、ちょうど中岳を下っている途中で…、

雷鳥!!!
しかも小雷鳥です!

北アルプス2回目にして、初めて見ることができました。
凄い嬉しかったです。

子雷鳥はすぐに岩陰に隠れてしまい見えなくなってしまいましたが、そのすぐ近くには親の雷鳥が。
良い場所に居てくれたおかげでなかなか良いアングルで写真が撮れました!

槍ヶ岳山頂直下に到着。
やはり人気の山、ここまで来ると人がいっぱいです。

昨年の9月の連休の時にはここから山頂まで2時間待ちって事があったらしいので、今回も渋滞してたらどうしようと思っていましたが、大丈夫そうで一安心。
さすが平日!

早速、槍の穂先に向かってレッツクライム!

なかなかの高度感!
あっと言う間に槍ヶ岳山荘が遥か下に見えます。

山頂!!やったぜ!
少し雲が出てきましたが晴天の大展望を堪能。

穂高岳方面

黒部五郎、水晶、鷲羽 他 方面

鹿島槍、白馬 他 方面
いや~絶景なり!

しばし景色を堪能していた所、登山道の無い場所からひょっこりソロ登山者が登ってきました。
これが噂の北鎌尾根コースか!お約束通り拍手で出迎えました。

…でも、ここを登ってこれたら達成感あるでしょうね~。俄然興味が沸いてきました。

下山時は10歳くらいの男の子が父親に連れられて半泣きになりながら降りて行く姿印象的でした。
トラウマになってなければいいのですが…。

さて、これで今回の山行の目的である穂高岳、槍ヶ岳の2大名峰踏破は達成!
奥穂高はガスに巻かれ残念展望でしたが、槍ヶ岳は晴天に恵まれよかったです。

本来3日目はこの槍ヶ岳山荘に宿泊予定でしたが、時間はまだ午前11時半。

さて、どうしようかな?

その5につづく!

2015年8月19日水曜日

穂高岳→槍ヶ岳 北アルプス縦走 その3 【3日目 大キレット 槍ヶ岳】

3日目!今日は今回の縦走の核心部、北穂高から大キレットを超えて槍ヶ岳を目指します。

連日の早起きのせいで今日も4時に目が覚めました。
陽が登る前の深い青いの世界に槍ヶ岳のシルエットが浮かびます。

こんな綺麗な世界を見ると、登山やってて良かったなぁ~っていつも思います。

陽が当たり始め登山道が明瞭になってきました。

どこを行くかよくわからない人の為に、今日のコースを上の写真で上の写真で説明すると、このナイフのような稜線(大キレット)を行き、奥の方の尖がった山(槍ヶ岳)まで行きます。
ここから俯瞰すると、本当に歩く場所があるのかよ!?って感じですね。

ちなみにこの「大キレット」は一般登山道の中でも難所として有名で、毎年のように死者や負傷者を出しています。
自分も一年前だったら不安の方が勝っていたかもしれませんが、この一年でそれなりに経験を積んで基本も学んできたつもりなので、今年は大丈夫と判断し挑戦!

おまけに今日は晴天!風も弱い絶好の登山日和!進まない理由はどこにもありません!
では出発!

北穂高小屋から崖を下るように一気に標高を下げます。
あっという間に小屋は遥か上。

しばらくは稜線より少し下側をトラバースしながら進みます。
朝日に照らされた切り立った岩肌がすごい迫力です。


難所の「飛騨泣き」です。
ナイフのように切り立った断崖絶壁を信州側から飛騨側に乗り越します。

足を滑らしたら滑落&死亡確定ですが、足を置く補助具がしっかりしており、一歩一歩3点支持を意識しながら進めば問題ありません。

やっぱり事故も多いせいか、こういった補助具はかなり多いです。
初心者にはありがたいですが、本当の登山やクライミングをやりたい人には物足りないのでしょうね。

飛騨泣きから見たこれから進む縦走路です。
う~む、ホントどこを歩けって言うのでしょうね…。

途中の休憩地点A沢のコルに着きました。
この場所で、北穂高小屋から先行していた人に追い付き、しばし雑談。

大キレットは初めてという事でしたが、以前に西→奥穂高を踏破している強者でした。
自分も西→奥は行ってみたいと思っているので情報収集すると、危ないのは間ノ岳付近ガレた岩稜地帯ということだそうです。
やっぱり経験者の話は役に立ちます。肝に銘じておきましょう。

この人とは槍ヶ岳まで抜きつ抜かれつで話す機会は多く、今回の山行で一番仲良くなれました。


A沢のコルを過ぎて高度感溢れる長谷川ピークを通ります。
遠くから見た時は、足を乗せる場所なんてあるのかよ?って思っていた場所ですが、以外と歩ける場所あるもんですね。
でも、しっかり両手を使わないと危ないのは間違いないので慎重にいきましょう!

長谷川ピークを超えると危ない場所は無いように感じました。

下った分は登り返さなければいけないって事で、南岳へ断崖絶壁の登り返しです。
うひゃ~、ここ登るのかよ!(嬉

隣の百名山、笠ヶ岳が綺麗です。
稜線上のコースなので、常に大パノラマを見ながら歩けます。

ホント、晴れてよかった!
これだけ気持ち良く歩けると、疲れなんてほとんど感じません!

槍ヶ岳までの中間地点、南岳小屋に到着しました。
後ろには昨日登っていた穂高岳が臨めます。

平日の早い時間だけあってここまですれ違った人は3人だけ。
やっぱり平日は人が少なくて良いですね。

キリが良いので、その3はここまで!
次回は槍ヶ岳!

つづく。

2015年8月16日日曜日

穂高岳→槍ヶ岳 北アルプス縦走 その2 【2日目 奥穂高岳 涸沢岳 北穂高小屋】

その1からの続きです!

2日目は涸沢ヒュッテから奥穂高岳に登頂して、そのまま稜線を通り北穂高小屋に。

時間的には余裕がありますが、今日は天候がかなり不安定で午後より雷雨の可能性があるそうで遅くても13時くらいには北穂高小屋に入る為に、早朝4時にヒュッテを出発。

昨日泊まった涸沢ヒュッテを眼下に臨みカールを登ります。
雲は厚めで、カールはガスの中。

カールが朝陽に照らされて赤く輝くモルゲンロートは今日ははお預けでした。

午前中は晴れとの予報だったので、奥穂高岳につく頃には晴れ間が出ればいいな~。

カールの中の花畑が良い感じに色付いてます。
厚いガスも時折抜けてくれるようになって、日差しが届き始めました。

カールを登り切る頃には青空が見えてきました。

雲がものすごい速度で山々の間を流れ、なんとも壮大な風景が広がってます。
おもわず歓声を上げてしまいました。
晴天の時には見れない風景ですね!

カールを登り切った所にある穂高岳山荘です。
カールとは逆の飛騨側には既に雲がわいており、ガスが掛るのも時間の問題みたいなので休憩は無しに一気に奥穂高岳を目指します。


急げ!急げ!
雲海を見ながら北アルプスらしい岩稜地帯を山頂を目指し駆け抜けます。

ところが…

Nooooo!

ちょうど山頂に着く頃に、また厚いガスに覆われてしまいました。

しばらく待ってみましたが、上空には時折青空が広がるものの、下界の展望は全く無し。
日本第3位、3190mから風景は今回はお預けでした。

残念!

この後は更に小雨交じりになってきたので穂高岳山荘にて今後の天候を確認。
明日も天気の回復が見込めないのであれば、このまま途中撤退&下山を考えましたが、明日以降は好天に恵まれそうなので、予定通り北穂高小屋を目指す事にしました。

途中の涸沢岳です。
ここから北穂高小屋まではかなりの危険コースと聞いているので気合いを入れ直します。

本当だったら高度感溢れる岩稜地帯だそうですが、ガスのせいであまり恐怖は感じません。

でも、時々視界が広がり、おお~、すげぇ!高けぇ!って感じる事ができました。

風景の変わりに高山植物を愛でながら歩いてみました。
楽しもうと思えば結構楽しめるもんですね。

無事、北穂高小屋に到着。
時間は予定より少し早く11時。まだ早いですが午後は雷雨の可能性大なので今日はここまでにします。

早速、宿泊の手続きを済ませ、荷物を整理していると…、

どっしゃああああ!
突然、豪雨になりました。

この雨は一時間程度で上がりましたが、早めに小屋に着いていて良かったです。
やっぱりこういう日は早出早着が基本ですね。

雨が上がった後はテラスでビールを飲みながら周りの人と山談話に花を咲かせたり、昼寝をしたりとのんびりまったり過ごしました。

そして、夕食後にふと外で出てみると…、

なんと、雲海に先に見えるのは槍ヶ岳!
そして、大キレットを流れる滝雲!!

おおおおお!すげぇーーー!めちゃくちゃカッコイイ!
自分も含めて小屋にいた人たちがみんな大興奮!

今日はもうずっとガスの中かな~って諦めていたので、嬉しいサプライズ!

そのまま夕刻まで、自然が描く舞台に見入ってしまいました。


陽が沈む直前にはすっかりと雲も抜け、夕陽に照らされた槍ヶ岳、穂高岳を見れました。
晴天の時には見れないこんな風景に出合えた事に感謝して、今日は終了。

さて、次回、その3は3日目!メインイベント!大キレット越えて槍ヶ岳を目指します!

つづく。