2018年8月27日月曜日

空に続く緑の稜線「大朝日岳(朝日連峰)」 後編(2日目) 【山形県・新潟県】

前編(1日目)からの続きです!

さて、2日目。
今日は天気予報では晴天!ってことなので意気揚々と小屋を出ると…。


…あっれ~??(´゚д゚`)
まさに、驚きの白さでした。

でも、上を見ると薄っすら青さも見え悲観する事もなさそうなので気を取り直して出発!!


竜門山を超え、西朝日岳に向かって主稜線を進みます。
相変わらずガスが抜けそうで抜けない微妙な状態ですが、多くのお花が稜線を彩っています。青空だったら最高の道なんでしょうね。

西朝日岳に到着。
ここは大朝日岳が見事に望めるとのことですが…。
な、なんてこったい。

しかし、西朝日岳を過ぎ中岳との鞍部に差し掛かると、

きたぁぁぁぁ!!
今までのなかなか取れなかったガスが一気に抜け、真っ青な空が広がりました。
凄いスピードで主稜線を乗り越える雲が大迫力!

そして、視界の先には今回初めてみる大朝日岳のピークが!
やっと会えたよ!

最初から天気が良いに越した事は無いですが、こういう風景が見れるのは悪天時に登っていた人の特権ですよね。
やっぱり来てよかった!


中岳を過ぎる頃には今までが嘘のように雲のほとんどは抜けて、気持ち良い草原の稜線が広がります。
月山方面の展望もばっちり!

そして、最後のピーク、大朝日岳山頂を捉えます。
もう一ふん張り!

大朝日岳山頂!!
ありがとう御座います!


主稜線方面には若干雲が残っていましたが、飯豊連峰や蔵王まで望める360度の大パノラマ!東北らしい涼しい風も最高です。
天気の神様に感謝!

大満足の山頂に立った後は大朝日小屋で昼食休憩をとり、下山開始。

正面に小朝日岳を望みながら下山路を進みます。
この路は定番コースの古寺鉱泉や朝日鉱泉から続く登山道なので、人がたくさん登ってきます。
主稜線を歩いていた時にはほとんど人がいなかったので、この違いにびっくり。

銀玉水付近から大朝日岳を振り返ります。
西朝日岳から見ると綺麗なピラミッド型でしたが、こちらから見るとずいぶんなだらかな山に見えますね。

小朝日岳の直下までやってきました。
小朝日岳からは朝日連邦の主稜線が一望できるので楽しみにしていたスポットでしたが…、

…えーーー、これ登るの??

思ったより急峻なピークで躊躇してしまいます。
巻き道もありスルーする事も可能なので迷いましたが折角なので覚悟を決め登ってみました!

イヤッホー!
やっぱり登って良かった!見事な展望で気分爽快です!


小朝日岳を過ぎると早々に樹林帯に戻り、後はもくもくと日暮沢小屋まで戻ります。
人の入りが少ないのか途中ちょっとした藪漕ぎみたいな場所もありましたが、無事下山完了。

お疲れ様でした!

さて、先も綴ったように山を始めた頃から目を付けていた大朝日岳にやっと登れて良かったです。飯豊連峰を歩いた時も思いましたが、やっぱり自分は北アルプスとかよりも東北の山が好きなようです。このどこまでも続く緑色の稜線を青空に向かって歩くのが最高に心地良いです。
ただ、残念ながら今回花のピークは終わっていたので、来年はもう少し早い時期に訪れたいものです。
朝日連峰、良い山でした!

以上です。

2018年8月25日土曜日

空に続く緑の稜線「大朝日岳(朝日連峰)」 前編(1日目) 【山形県・新潟県】

今回紹介する「大朝日岳(朝日連峰)」は東北の中でも飯豊連峰に次いで山深い山です。
東北好きの自分としては山を始めた頃から目を付けていましたが、初心者にはキツく長いCTとアクセスの悪さから、敬遠していた山域でした。

しかし、去年にSNS上で見たヒナウスユキソウの群落の写真に感動し、登りたい熱が再燃。今の自分の実力なら十分行ける!と確信して、今回突撃してみる事に。

さて、憧れだった「大朝日岳」どんな山旅になったのでしょうか?
いざ、参らん!

「大朝日岳」(1870m)
*小朝日岳から望む朝日連邦主稜線
2018/7/14-15
コース:
1日目:日暮沢小屋(駐車場)→清太岩山→竜門山→竜門小屋(泊)⇔寒江山
2日目:竜門小屋→西朝日岳→大朝日岳(山頂)→小朝日岳→ハナヌキ峰→日暮沢小屋

定番のコースと言えば古寺鉱泉もしくは朝日鉱泉からの大朝日岳ピストンですが、この最短コースだと基本ピークハントのみ。
百名山ハンターならそれで良いかもですが、自分としては主稜線歩きが出来ないのが残念過ぎるので別のコースを検討。
そして、選んだのが日暮沢小屋からの周回コースです。
当初は山頂直下の大朝日山頂避難小屋に一泊しようと思ってましたが、3連休初日って事で絶対混むと考え、途中稜線上の竜門小屋にしました。

起点の日暮沢小屋です。
定番の登山口ではないので空いているかと思ってましたが、朝6時の時点で正式な駐車スペースは満車。少し下の空きスペースに止めました。
さすが、連休初日!

この日暮沢小屋は無人小屋ですがすぐ横に水場もあり利便性は良さそうなので前泊するのもありですね。

登山口からしばらくは樹林帯の急登。
山深いと言っても標高は低めの朝日連峰、当日は猛暑ってこともありできるだけ早く標高の高い場所にいけるようにペースを上げていきました。

しかし、出発も遅かったせいか早いうちから汗だく。
ヒィィィ~、キツいなぁ~。
一昨年の同時期に飯豊に登って熱中症になりかけた反省から、水を多めに持ってきたのが大正解。


清太岩山まで登ってきました。
まだ標高は1400m程度ですが、さすがは豪雪地帯、既に森林限界は突破し東北の山らしいなだらかな稜線が続きます。

ここからは大朝日岳や主稜線が望めるはずですが…。
どよよ~ん、稜線には雲が掛かっていました。

まあ、初日はこの程度は覚悟の上でしたが、やっぱりちょっとがっかり。

今日の宿泊地「竜門小屋」に到着。
まだ、昼前だったので居たのは管理人とそのお知り合いの方だけでした。
この「竜門小屋」は避難小屋扱いですが、シーズン中は週末を中心に管理人が常駐しています。ただ、寝具や食料の提供は無いのでご注意を。

小屋の横にはキンキンに冷えた水場があり、水の心配はありません。
こういう小屋は本当に助かりますよね。(お酒を冷やせるので)

とりあえず受付を済ませ、昼食や管理人の人と雑談していると、少しガスが晴れてきたので主稜線上のピーク「寒江山」を目指します。

稜線から見た「竜門小屋」。
ガスが抜けて初めて俯瞰すると、かなり良い立地にありますね。
天気が回復してくれれば綺麗な夕陽、朝日が期待できそう!


寒江山までは広々とした稜線が続きます。
基本曇り空でしたが、時折広がる青空と緑のおおらかな稜線がとても気持ち良かった!


楽しみにしていたヒナウスユキソウの群落はすっかり色褪せてしまっていましたが、その代わりハクサンイチゲの群落やニッコウキスゲが目を楽しませてくれました。

寒江山山頂!
ここからは以東岳を含む朝日連峰の主稜線を望めるらしいですが、結局稜線上のガスは抜けずに見れずじまい。

この後は寒江山で時間いっぱいまでのんびり過ごし竜門小屋に戻りました。


夕食後、日が沈む頃にはだいぶガスも少なくなってきましたが、時々稜線を覆う状況は変わらず。
綺麗な夕焼けタイムはお預けでしたが、ガスの切れ間から素晴らしい景色も見れたので満足な夕刻でした!


夜には完全に雲が抜け満天の星空が!
ちょうど新月近かったので、天の川もくっきりはっきり。
三脚は持っていませんでしたが、小屋前のベンチと転がっている石で固定して撮影しました。

これにて1日目は終了。明日は良い一日になりそうです。
では、おやすみなさい…。

後編(2日目)につづく!


2018年8月23日木曜日

日本温泉巡り その62 大井沢温泉「湯ったり館」【山形県西川町】

さて、久々の温泉巡り!
この夏は非常に暑い夏になり、なかなか温泉に行く気分ではありませんでしたが、そんな中でもいくつか良泉に出会えたのでまた紹介していきたいと思います!

その62は山形県西川町のある大井沢温泉「湯ったり館」です。

7月中旬の大朝日岳登山の帰りにお邪魔しました。

西川町は山形の月山や朝日連峰といった名峰の麓にありますが、あまり名の知れた温泉地はありません。
自分も夏場はさっさと汗を流したい気持ちが強く、今回も特に期待する事なく下山口に最も近いこの温泉を選びました。

場所は、大朝日岳のメイン登山口である古寺鉱泉から月山ICの間にあるので、登山帰りの利用には理想的。
温泉施設としては小規模ですが、良い意味で田舎っぽくて好きな雰囲気。
物産館や農作物直営店もあるので、温泉以外にも楽しめます。

では、如何なものか頂きます!


いやいや、これはこれは、結構なお手前で…(至福)

泉質は塩化物・硫酸塩温泉で無色無臭ですが、強い塩味と若干のトロスベ感を感じ特徴があります。源泉温度は32℃程度と低めで加温していますが申し分ないですね!

湯船は10人も入ればいっぱいの小さな内湯のみですが、窓が広く山々の新緑が広がり開放感があるのが好印象!

2日間の縦走の疲れが一気に抜けていく感じが堪りません~!

もともと期待していなかったノーチェックの温泉でしたが、これは嬉しい想定外!
これからも近くに来た時にはどんどん利用させてもらいます!

以上です。

来訪日:2018/7/15
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<超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2018.8月現在
 1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
 2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
 3位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)
 4位 野地温泉ホテル(福島県)
 5位 後生掛温泉 (秋田県)
 
その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2018年8月6日月曜日

ヒメの住まう山 「浅草岳」【新潟県魚沼市】

毎年のように山に登っていると、百名山のような有名所とは別に時々ブレイクする山があります。
近年では宇多田ヒカルで脚光を浴びた「栗沢山」や氷瀑神殿の「雲竜渓谷」が該当すると思います。

そして、今回紹介する「浅草岳」も注目度が増している山の一つです。
大きな理由としては、日本でも数少ないヒメサユリの群落が見られる山ということで、6月中旬から下旬にかけて特に華やかになります。

自分も昨年にツイッター上で見かけてから今シーズンに行きたい山にリストアップしていた所、ちょうど晴れ間と休みのタイミングが合い訪れてみました。

では、どんなおヒメさまに会えたのか、レポ行ってみましょう!

「浅草岳」(1585m)
*山頂付近のヒメサユリ

2018/7/1
コース:ネズモチ登山口→(橅尾根)→山頂→(桜尾根)→ネズモチ登山口

訪れたのは前回ブログの「越後駒ケ岳」の次の日になります。
この連続の山行、どちらかと言えばメインはこの「浅草岳」でした。

越後駒ケ岳に比べるとお手軽登山で、一人で黙々登るのもちょっと寂しかったので新潟在住で厳冬期「守門岳」を一緒に登ったフォロワーのDaiさんをお誘いして久々のパーティー登山となりました。

Daiさんとはネズモチ登山口の駐車場で合流。
ちょうどヒメサユリのシーズンって事で朝7時前で広い駐車場は8割くらい埋まっていました。県外ナンバーも多く人気が出てきた事が伺えます。

前日の越駒の疲れもあるので、最短の橅尾根で山頂を目指します。
しかし、今日も猛暑だったので暑い暑い…、ペースを上げると参ってしまいそうなので、のんびりハイクアップ。

足元にはギンリョウソウの群落がたくさんありました。
この山はなかなか高密度で生えてきてますね。
気持ち悪さ倍増です(笑)

1時間くらい登ると展望が開けてきました。
お隣には冬に登った守門岳、その周りは深い森が広がっています。
やっぱり山深い場所なんですね~。

そして、やっとこさ稜線に到着!
残雪がたっぷり残っていて、その上を涼しい風が吹き抜けていきます。
はぁぁぁ~、生き返る!
雪の上で年甲斐も無く二人ではしゃいでしまいました。

そして、この後になんとツイッターで山アカを始めた当初からリスペクトしていたmikuruさん、ajitarouさんと出会う事ができ感動!
更にmikuruさんの旦那さんや、たにもたさんとの新たな出会いもありました。

前日に会えたら良いですね~、くらいに特徴教えあっていましたが、見つけてくれたたにもたさんには感謝!

しばし雑談の後、自分とDaiさんは山頂を目指すべく一時のお別れ。

浅草岳山頂!ありがとう御座います!


山頂付近にはヒメサユリが沢山咲いており大満足!
7月に入っていたのでピークは過ぎているかと心配していましたが、取り越し苦労でしたね。


ヒメサユリだけで無く眼下の田子倉湖や上越国境の峰々の展望も素晴らしかったです。

少し休憩した後に下山を始めると、すぐにmikuruさんたちのパーティーに追い付きます。
あまりにも進みが遅かったので何かあったのかと尋ねると、なんと骨折した要救護者を発見し、その対応をしていたとの事。

要救護者を見つけた洞察力といい、その対応の的確さといい、さすがです!
感服しました。
自分なんて山ヤとしてはまだまだだな~、と痛感しました…。

自分たちも何か手伝える事があるかと思い微力ながらも同行させて頂きました。

…約1時間後。
無事、救護のヘリを見送った後、みんなで下山開始。



会話の途切れる事の無い短くも楽しい下山路でした。
ajitarouさん、写真ありがとう御座いました!

さて、ヒメサユリ目的の浅草岳でしたが、それ以上にたくさんの出会いがあり楽しい登山となりました。
先も述べた様に、ツイッターで山アカを始めた頃からTLに良くお見かけし、毎回のように素晴らしい写真をアップして感動をもらっており、自分にとっては憧れの存在だった方々と会う事ができ本当に嬉しかったです。
でも、話してみるとみなさんフレンドリーで一気に身近な存在に思えるようになりました。

今回は一時の邂逅でしたが、いつかは山旅にご一緒してゆっくり話しをしたいものです。
今後ともよろしくお願いします!!

以上です。