2021年3月31日水曜日

日本温泉巡り その107 早戸温泉「つるの湯」【福島県三島町】

 福島県と言えば、磐梯熱海温泉・岳温泉・土湯温泉・高湯温泉と素晴らしい温泉が数多くありますが、北部の朝日磐梯国立公園の近辺に集中している印象を持っている人が多いと思います。

でもそれらとは別に個人的には推していきたい温泉があり、それが会津地方の南側の只見川沿いに複数の温泉が点在する奥会津温泉郷です。

今回紹介するのはその奥会津温泉郷の一つ、早戸温泉「つるの湯」です。

早戸温泉「つるの湯」があるのは奥会津でも比較的会津の市街地に近い三島町。

ぱっと見はかなり小さい建屋に見えますがここは入口だけ。
建物自体は只見川沿いの縁に建てられ縦に長い構造になっており、本体はエレベータを使って下に降りたところにあります。

開店してまだ1時間くらいですが駐車場は多くの車が停まっており、ほとんどが地元ナンバーなので、地元民に愛されているのがよくわかりますね。

では、噂の名湯頂きまーーす!

引用:https://loconavi.jp/spots/47429

引用:https://serai.jp/tour/48895

浴槽は大きめな内湯と、5人程度がゆったりできそうな露天が一つづつ。
露天は屋根つきの半露天ですが遮るもの無く只見川と雪の山々が望め開放感はかなりのもの。
そして、お湯は微鉄味・塩味がする茶褐色のナトリウム塩化物泉で、内湯・露天共に浴槽には析出物がいっぱいでその濃さが伺えます。

この付近の鉄系のお湯では以前紹介した古町温泉「赤岩荘」がありますが、そこよりはさっぱりしており、逆に万人受けするバランスの良い湯になってますね。

近くにあれば毎日行きたい名湯でした!!

来訪日:2021/2/11
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2021.3月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)
4位 日景温泉(秋田県)
5位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
登別温泉「夢元さぎり湯」(北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
須川高原温泉(岩手県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2021年3月28日日曜日

日本温泉巡り その106 「日景温泉」【秋田県大館市】

 さて2021年の3月もそろそろ終わり。
桜前線も例年以上のスピードで北上しており、新しい季節の訪れに期待を膨らませていますが、温泉好きにとってはハイシーズンの終わりでもあるので少々寂しさ感じます。

今冬シーズンは腰痛再発や足も不調もあり、あまり登山ができなかった代わりに温泉巡りに注力したおかげで多くの良泉に出会えたので、これからしっかり紹介していきたいと思います。

では、その106は2月上旬の東北湯巡り旅で出会った「日景温泉」さんを紹介!

「日景温泉」は創業から120年も続く湯治風情満点の老舗旅館でしたが、2014年に経営難により閉鎖。その後、経営者が変わり湯治風情を残しつつも高級路線に舵を切り直し2017年10月にリニューアルオープンしました。

自分も以前から存在は知っていたものの、閉鎖を期に失念してしまっており、今回の温泉巡りの計画を立てている中で再建した事を知り、旅の道程に組み込んで訪れる事にした次第です。

在るのは秋田県大館市、白神山地東端の秋田県と青森県の県境の矢立峠の近くの国道7号から外れた林道を進むと静かに佇む「日景温泉」があります。

季節は厳冬の2月という事で宿の周りは雪一色。
最高の雪と温泉のコラボが楽しめそうで期待で胸が一杯。

チェックインを済ますと貸切風呂の予約をします。
お風呂はもちろん男女別の大浴場もありますが、プライベート空間を大切にするコンセプトもあり貸切風呂も充実。

予約はチェックインの先着順で、広めの露天風呂「うるげる湯っこ」はなかなかの人気。
15時チェックイン開始に対して、自分は15時半くらいに行きましたが、ちょうど良い時間はほぼほぼ埋まっていましたね(汗)
でも、各部屋で事前予約は2箇所・入浴時間は1時間の制限があり、予約が入ってない時間や深夜は空いてるなら誰でも入れるので、予約できなければ入れない!って事は無いのでご安心を。

では、噂の名湯頂きます!!

まずは、内湯の大浴場!
外気温の寒さのせいか濃い湯煙に覆われた総木造りの湯舟にこんこんと注がれるお湯は当に湯治場の趣。
もう雰囲気だけで昇天できそうです(笑)

泉質は、泥交じりで白濁し強い塩味を有する含硫黄-塩化物泉。また硫黄と石油臭が複雑に混ざる独特な香りは今までに味わった事のない極上湯。

…これは素晴らしい…(感動)

そして、露天風呂。
深い雪に囲まれ、見上げるとこの時期にはレアとも言える澄み切った青空…
冬の澄んだ山の空気の中、硫黄の香りを全身に感じながら味わう温泉は天国そのもの。

この日は森吉山登山の後で身体もちょうど良い疲労感。
そんな中、こんな極上湯に入れるなんて…、最高という言葉もちんけ思える程に今までの温泉人生の中でも最上級の幸せと思える時間を過ごせました。

こちらは貸切風呂でも一番人気だった「うるげる湯っこ」
貸切なのに大浴場の露天より広く、空も広い!
夕食前のちょうど良い時間に予約できたので、夕刻の移り変わる空を色を楽しめながら、湯を堪能できました。

…極楽かよ。

もう一つの貸切露天風呂の「あんべいい湯っこ」
ここは予約できなかったので深夜に突撃!
屋根がある半露天風呂って感じですが、外の風景が額縁に飾られた絵画のようで、狭い湯船が逆に落ち着く空間を演出していました。

そして、こちらは内湯の貸切風呂の「めんけ湯っこ」。
お1人様でちょうど良い小さい湯船ですが、鄙びた感じが最高。
窓から入る冬の寒風と立ち上る湯煙、そして、注がれるお湯の音が最高のハーモニー。

再建を経て生まれ変わった「日景温泉」。
敷居が高くなってしまった点は賛否両論ありそうですが、自分的には極上のお湯を味わえる湯治場の雰囲気を残しつつも、旅館自体の快適さやサービス・料理はお値段以上の価値を感じ、この上ない最高のお宿だと思いました。

距離的にもお値段的にもになかなか気軽に訪れる事はありませんが、きっとまた来ると思います。

それなりに全国の湯を味わっていますが、未だにこんな感動温泉に出会えるとは思ってませんでした。久々のトップ5入れ替えです。

来訪日 2021/2/12
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2021.3月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)
4位 日景温泉(秋田県)
5位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
登別温泉「夢元さぎり湯」(北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
須川高原温泉(岩手県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2021年3月13日土曜日

年の締めはやっぱり富士山(2020年編)【石割山・御正体山・大平山 山梨県】

 さて、2021年も早3ヶ月…
もう1年の4分の1が過ぎ去ろうとしている事実に少し困惑。
なぜなら年明け早々に腰痛が久々に再発、その後腰痛自体は良くなったものの脚の不調が残り、世間は緊急事態宣言による自粛ムード…
身体の不調や世を取り巻く空気も相成って、物事に対するテンションが上げきれなく年明けスタートダッシュに失敗した感じがしております。

まあ、それなりにいい年齢でこのローテンションが続くと色々不味い気がするので、多少無理矢理にでも自分に発破をかけていかないといけないと思っています。

さて、前置きはこれくらいで、今回の山旅ブログは山梨県の道志山塊の「石割山・御正体山・大平山」を紹介します。

何度かブログでも書いてますが、自分は年の締めの登山として「富士山を愛でる」という目低を掲げており、それを数年前から恒例として続けています。
過去には、毛無山・三つ峠山・黒岳・愛鷹山などに登っており、いずれも好天に恵まれ最高の富士山を拝めています。
さて、2020年はどんな富士山で締めくくれたのか!?紹介していきたいと思います。

「石割山」(1412m)
*石割山山頂から富士山を望む

「御正体山」(1681m)
*日向峰付近から望む

2020/12/26
コース:石割山登山口(赤い鳥居)→石割山⇔御正体山→大平山→登山口
累積標高差:±1400m
移動距離:21.4Km

スタートは石割神社の赤い鳥居前の駐車場。
富士山を愛でるだけなら石割山だけで十分なのですが、それだけではあまりに物足りないので二百名山の一座である「御正体山」まで行ってみようと考え、このコースにしました。

駐車場横の登山口である鳥居を潜ると石割山名物の急階段。
いきなり心拍を上げにくるので、朝弱い方はご注意下さい(笑)

階段を登りきると一段落。
葉の落ちきった木々と山肌に朝日が当り世界がオレンジ色に染まります。
関東らしい冬の乾ききった冷たい空気も気持ち良いですね。

あまり意識はしてなかったのですが、少し頑張れば朝焼けに染まる富士山に間に合いそうなので少々ペースを上げます。

中腹の石割神社です。
その名の通り見事に割れた巨石が印象的。
安全登山の祈願をして早々に先に進みます。

そして、石割山山頂!
おおおーーー!見事な富士山!!ありがとう御座います!
朝焼けのピークにはちょっと間に合いませんでしたが、想像以上に素晴らしい富士山が待っていてくれました。

まだ登山を始めて1時間程度ですが、年の締めに相応しい富士山を見てしまい微妙にやりきった感がでてしまいましたが、この時間に下山しても温泉も観光地もまだやっていないので、とりあえず予定通り御正体山に向かいましょうか…(笑)




石割山~御正体山の凌線はあまり展望の無い樹林帯主体のもっさり凌線。
時折、木々の間から御正体山の山容や相模湾方面が見えますが、正直展望が良い路とは言えません。
でも、風に揺れる木々の音を聞きながら誰もいない静かな山を歩くのは、なんか山に溶け込んでいるような気分になれるので個人的にはキライじゃないですね。

唯一、展望が最高!って言えるのは途中の鉄塔の場所。
少し山に隠れてしまっていますが富士山もばっちり拝め、長い凌線歩きの良い休憩スポットになると思います。

鉄塔を過ぎ再び樹林帯の中を歩き、急登を登りきると御正体山山頂。
ありがとう御座います!
広い山頂ですが、やっぱり展望ありません!(笑)

御正体山はこの先にある道坂峠からのコースがメジャーなので、山頂は多少なりとも人がいるかと思ってましたが、何故か自分だけ…
二百名山でこの時期登るには最適な低山かと思ってましたが、意外に人気無いんですかね…?(困惑)

いつもは人に頼んで撮ってもらってる山頂記念写真も、久々に自撮りで済ませて、早々に帰路につきます。


石割山まで戻ってきました。
これでこの山旅の目的はほぼ達成したので下山しても良いのですが、時間はまだお昼ちょい過ぎと余裕があったんで、更に富士山の好展望地と言われる大平山まで足を延ばしてみることに。

石割山~平尾山まではザレたそこそこ急勾配の道。
上手く勢いを逃がして歩かないと絶対コケるので注意が必要かと感じました。

途中の小ピークの平尾山!
目立ったピークではありませんが、周りはススキ原が広がり高い木々も無く富士山がばっちり拝めます。
昼過ぎということもあり気温もあがりポカポカ陽気。お昼寝でもしたくなりますね~

平尾山を過ぎると別荘地まで標高を落とします。
地図では別荘地内の私道と登山道が重なっていますが、実際は柵がありお互い行き来できないようになっているので注意して下さい。
…別荘からもちょっとしたハイキングで来てもいいのになんでだろう?

別荘地から少し登り返すと大平山山頂になります。
山中湖と富士山が一望できなんとも爽快!気持ち良いですねーーー!
山頂部も非常に広く暖かい季節ならハイカーでいっぱいになるんでしょうね。

富士山とは逆方面に目を向けると今日歩いてきた山々が見えます。
一番奥のピークが御正体山ですね。
こう見るとなかなか立派なピークだったようで(笑)

その後は来た道を戻り石割山をトラバースして石割神社に下山。
お疲れ様でした。

2020年の登り納めも素晴らしい富士山を拝め気持ち良く年越しできました。
さて、2021年はどんな年になるのかな?
また笑顔で登り納めができるように1日1日を大切にまた1年過ごしていきたいものです。
(もう3ヵ月以上過ぎてますが(笑))

以上です。