2021年4月19日月曜日

日本温泉巡り その109 湯ノ岱温泉「上ノ国町国民温泉保養センター」【北海道檜山郡上ノ国町】

2021年ももう4月中旬。
新年度を迎えて新しい生活を始めた人も多いと思います。
そんな方々は慣れない環境にまだまだとまどう事も多いと思いますが、お身体に気を付けて頑張って下さい!

…かくいう自分はというと、もう十年以上同じ環境で生活・仕事しています。
どちらかというと保守的な自分としては有難い事ですが、そろそろ新しい刺激が欲しいところ…
特に意味は無いですが引っ越しでもしようかな…?

では、温泉巡り その109は北海道上ノ国町の湯ノ岱温泉「上ノ国町国民温泉保養センター」を紹介します!

「上ノ国町国民温泉保養センター」は北海道函館市の西部、日本海に面した上ノ国町の山間部にあります。
訪れたのは雪たっぷりの厳冬の1月ですが、津軽海峡側の木古内町と日本海側の上ノ国町を結ぶ主要道道5号上にあり、だいたい除雪が入っているので冬季も営業しています。

外観もそうですが、内装も昔ながらの昭和の温泉施設といった趣。
全国の「国民温泉保養センター」と名がつく場所はこんな感じが多いような気がします。
まあ、嫌いじゃないけどね!!笑

では、知る人が知る名湯、いただきましょう!


内湯のみの簡素な作りで、大きな湯船が一つに小さな湯船が二つ。
三つの湯船はそれぞれ温度毎に分けられており好みに応じて楽しめますが、源泉は35程度のぬる湯なのでそれがそのまま注がれる一番奥の湯船は冬の時期はちょっと冷たい感じ。
でも、他の二つはしっかり加温してくれてるので安心。

源泉が湧き出る湧出口は析出部がモリモリで湯の濃さが伺えます。
そして、特筆すべきはその湯量!
オーバーフローお構いなしにドバドバと注がれる様は圧巻です。夏はトド寝も楽しめそうですね。

泉質は茶黄色に濁り微鉄味を有する含二酸化炭素-カルシウム・ナトリウム-塩化物泉。
やや肌当たりは固めですが、じわじわと身体に芯が温まってくるのは良い湯の証。

長い間人々に愛されている温泉なのも納得でした。

北海道南部、函館のあたりに遊びにきた際は是非訪れてみて下さい。
オススメです!

来訪日:2021/1/11
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2021.4月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)
4位 日景温泉(秋田県)
5位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
見市温泉旅館 (北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
須川高原温泉(岩手県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2021年4月8日木曜日

日本温泉巡り その108 「見市温泉旅館」【北海道二海郡八雲町】

北海道…、それはどこまでも地平線が続く広大な北の大地。

そんなイメージをもってる人が多い気がしますが、その大地の成り立ちを知ると九州と同じくらい火山が豊富な火の国って事がわかります。

そうなると、やっぱり温泉もいっぱーーい!
…なのですが、やはり関東民としてはなかなか気軽に行ける場所ではありません。

全国それなりに巡ってる自分でも北海道はまだまだ入りたい温泉・登りたい山が数多く残っています。
そんな訳で2021年は北海道強化年間!にしたいと考え、既に3回ほど計画を組んでいますがコロナや天災が多いこのご時世、計画通り行けるかは神のみぞ知る、って感じでしょうか。

さて、今回の紹介する温泉は、以前北海道湯巡りで行ってきた「見市温泉旅館」さんです。

「見市温泉旅館」さんは北海道の函館から北上した少し内陸の二海郡八雲町に在ります。
山間なので周りには街も無く、まさに秘湯といった趣。

お部屋からは見市川を望め、自然の中に身をゆだねられるなんとも癒される雰囲気。
自分が訪れた冬は本当に白銀の静寂の世界。
時間も止まってしまっているのでは?なんて錯覚してしまいそうでした。

旅館全体は少々古くささを感じアメニティも最小限ですが、特に不快な点は無く個人的にはこれくらいが好印象。
また、ご家族で経営されており生活感を感じるシーンも多々ありますが、これも個人的にはアットホームな雰囲気を感じ特に気になりませんでしたね。

さて、本題の温泉、いただきましょう!!

…(最高過ぎて言葉は不要)

深々と降る雪の中、聞こえるのは川のせせらぎと注がれるお湯の音だけ。
そして視線の先は厳冬の白銀の世界。
これだけ冬を感じながら入る温泉はまさに天国。

お湯は鉄分豊富に含み茶褐色に濁るナトリウム-塩化物泉。
源泉は川の上流で湧き出ており70℃程度と高温ですが、湯船に注がれる頃には十分適温。ミネラル豊富でじわじわと身体が温まってくる感じは本物の証。

この日は他のお客さんも少なかったおかげで、極上の温泉時間をほぼほぼ独り占めする事ができました。

こちらは内湯。
露天より二回りくらい大きく泉質は露天と同じ。
露天は解放感がある分、天候に左右されますが内湯があれば安心!

(オマケ)

八雲町は蝦夷あわびの養殖が盛んで、この旅館では夕食にあわびのフルコースが味わえます。天然ものに比べると小ぶりですが、逆に旨みがぎゅっと詰まって肉厚コリコリのあわびがお手軽値段でこれでもか!ってくらい出てきます。

美味しかったーー!おすすめです。


来訪日:2021/1/11
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 <超絶名湯オススメ温泉 トップ5> 2021.3月現在
1位 籐七温泉「彩雲荘」(岩手県)
2位 明礬温泉「鶴乃湯」(大分県)
3位 黄金崎不老ふ死温泉(青森県)
4位 日景温泉(秋田県)
5位 乳頭温泉「鶴の湯」(秋田県)

<超絶名湯オススメ温泉(ランク外)>
・見市温泉旅館 (北海道)
酸ヶ湯温泉 (青森県)
後生掛温泉 (秋田県)
玉川温泉(秋田県)
須川高原温泉(岩手県)
銀山温泉「永澤平八」(山形県)
姥湯温泉「桝形屋」(山形県)
鳴子温泉「滝乃湯」(宮城県)
野地温泉ホテル(福島県)
筌の口温泉「新清館」(大分県)
新湯温泉「霧島新燃荘」(鹿児島県)
吹上温泉「みどり荘」(鹿児島県)

その他、極上オススメ温泉は「全国極上温泉マップ」にて紹介しています!

2021年4月4日日曜日

青と白とモンスター 「森吉山」【秋田県北秋田市】

 山を嗜んでいる人はご存知だと思いますが、冬山の風物詩に「樹氷」というものがあります。
「樹氷」は気温が非常に低いことで過冷却状態にある空気中の水分が地表の木々等の地物にぶつかって氷層を作り上げる現象です。
そして、樹木が完全に氷や雪に覆われたものを「アイスモンスター」と呼び、「蔵王」などでは観光資源となっています。
実はこれは寒い場所ならどこでも見れるものかというとそうでは無く、世界的には寒い場所=乾燥した場所である事が多く、モンスターと呼ばれるまで育つのは湿った空気が入りやすい山と海が近い小さな島国である日本ならではの現象だそうです。

山を初めて約8年の自分ですが、実は未だにアイスモンスターを見た事ありません。
やはり樹氷と言えば「蔵王」なので例年のように候補には上げていますが、樹氷が期待できる気候条件と休日が重なるチャンスになかなか巡り合う事ができていませんでした。

そんな中、2021年2月上旬に計画した東北温泉巡りで、道程の途中にある「森吉山」が強い冬型直後の好天の日に登れそうだとわかり突撃してきました。
「森吉山」は「蔵王」「八甲田山」と合わせて日本三大樹氷の山と呼ばれている程に樹氷が育ち易い山という事。

さて、初めてのアイスモンスターに出会えたのか!?レポ行ってみたいと思います。

「森吉山」(1454m)
*石森直下の稜線から望む

2021/2/12
コース:阿仁スキー場山頂駅⇔山頂
累積標高差:±290m
移動距離:5.7Km


スタートは阿仁スキー場から。
ここからゴンドラで標高1167mの山頂駅まで一気に登ります。
ゴンドラを使わず登るコースもありますが、夏場はともかく深い雪に覆われた厳冬期はまず無理なので文明の力に頼る事にしましょう!

この日は一応平日ですが、祝日・休日に挟まれた金曜日で、更にこれ以上ない好天が期待できるとあってなかなかの人手。ゴンドラ待ちをしている人はスキー客というよりはほとんど登山&BC目的の人でした。
自分は混雑を懸念し1時間前から並んでたおかげで3番目にゴンドラに乗る事できスタートは上々!

ちなみに登山客はスキー場の受付に登山届けを出して整理番号をもらわないとゴンドラには乗れないのでご注意下さい。また、下山報告も必要です。


約20分のゴンドラの空の旅。
下界に広がる冬の東北の大展望、山頂方面は混じり気の無い真っ白な雪に覆われた山肌に抜けるような青空。
もう今日が最高の一日になるのは約束されたものでしょうね!

山頂駅に到着。
山頂駅周辺はスキー場と一緒に樹氷見学コースもあり、一般観光客向けにスノーシューの貸し出しをしています。
ただし、あくまで一般観光客向けなので見学コースを外れて山頂を目指す人には貸し出しは出来ないそうです。

ここから見学コースを外れて山頂に向かいます。
森吉山は山頂駅スタートならば基本なだらかなお山なのでアイゼンよりスノーシューメイン。
って言うかこの時期はスノーシューかBC装備じゃないとほぼほぼ登れない感じですね。
ワカンの浮力でも少々キツイ気がします。

登山道に入ると早々にアイスモンスターの大群がお出迎え。
この日にこの場所に居れて本当に良かった!

しかも、前日の降雪のおかげで雪も綺麗!
残念ながら2人に先行されてしまいましたが、モフモフの新雪を踏む事ができ気分も最高です。

最初のピークの石森へ向かいます。
この石森の直下の南側には雪庇が出ているので注意が必要。
正面には森吉山本峰が見え景色が良い方へ行こうとすると、自然と雪庇側に行ってしまうので、ここはグッと我慢(笑)

最初の小ピーク石森に到着すると正面にどどーんと森吉山本峰が望めます。
以前、秋に登った時にはもう少しピークっぽかったのですが、雪が積もるとピークらしさは皆無ですね(笑)

そして森吉山本峰へ続くなだらか凌線。
…一番にトレース付けたかった…(悔しい)



山頂直下に来ると自分の背丈程度のモンスター達がお出迎え。
樹氷の育つ方向が決まっているので、本当にみんなで行進しているかのよう。
「モンスター」と生き物に例えたくなるものわかる気がします。

南側に目を向けると薄い雲海の上に鳥海山が。
威風堂々の名が相応しい東北の単独峰。また登りに行きたいものです。

山頂までもう少し!
この先にはどんな景色が広がっているのか!ワクワクが止まりません!

森吉山、山頂!
最高の山頂を踏ませてくれて、ありがとう御座います!!

山頂標識にも樹氷がたっぷりついており、どこの山だかわかりませんが、これで良いのです!

そして、山頂から見えるは…

左から八幡平~岩手山の裏岩手の峰々。更に右奥に薄っすらと早池峰山!

日本海から延びる白神山地と右に岩木山!

八甲田山と十和田湖!

うはーーーー!凄い!凄――――い!
これ以上は無いと言い切れる程の大展望が広がっていました。
これが森吉山の本気か!
こんな日に登らさせてくれて、本当に感謝の言葉しかありません!

…しばし、この天国を心ゆくまで満喫。

そして、山頂もだいぶ賑やかになってきたので下山開始。

稜線もすっかりトレースとBCのシュプールでいっぱい。
これだけ良いコンディションの中での滑走は最高でしょうね~

…やっぱり、BCやりたいぞーーー!!
(毎年言ってる)

以上です!

では、総括ですが、もう難しく語る必要はありません。
最高の日に登らさせてくれてありがとうーーー!
最高のモンスターに出会わさせてくれてありがとうーーー!
森吉山、大好きーーー!