2019年12月23日月曜日

カムチャッカ半島紀行 その5(最終回)【ゴレリー火山編】

その4からのつづきです。

<Day6>

いよいよ本山旅も最後のお山となりました。
最後のお山は、ゴレリー火山!

テント場から見たゴレリー火山。
裾野が広いせいで高さはあまり感じない、もっさりとしたお山に見えますが標高は約1740m!

今回2日間お世話なったゴレリー高原は、このゴレリー火山から出てきた溶岩でできた台地。
これだけ広大な台地を作り上げるなんて、どれだけ大量の溶岩を噴出させたのか想像もできません。
今ではすっかり大人しくなっているようですが、山頂部にはその規模の大きさを物語る巨大なクレーターと火山湖があると言う事で楽しみです!

登山口に到着。
多言語が入り乱れる国際色豊かなテント場がありました。

本日は本旅で最もすっきりした晴れ。
最高の気分でカムチャッカ半島ラスト登山出発!


昨日のムトノフスキー山よりも古い火山だけあって多少は植生もあり、所々には花が咲いています。
やはりこういう場所の花は力強さを感じますね。

とは言ってもやはりそこはカムチャッカ。
少し標高を上げると不毛の大地に早変わり。

単調な山なのであまり景色は変わりませんが、ふと後を振り向くと…

視界の全てに広がる広大なカムチャッカの大地が望めます。
このどこまでも広がる不毛の大地、斑点のように残る残雪、地平線の向うに鎮座する火山群…

思わずパノラマ。
今自分は本当に凄い場所に入るんだと思わずにはいられませんでした。

昨日登ったムトノフスキー山も見えますが、ちょっと雲が掛かっていますね。
そうなると、このゴレリー火山も雲が掛かるのは時間の問題。
少々急ぎ足で山頂を目指します。


火口の縁まであと少し!
この先にどんな絶景が拝めるのか?事前情報はほとんど無かったので、期待に胸が躍ります。

イヤーーーー!凄い!
思わず失神しそうな景色が広がっていました。

高さ200mを超えそうな大迫力の火口壁の底には綺麗な緑色の火山湖。
日本でも蔵王や草津白根のお釜と色々見てきましたが、圧倒的にスケールが違う!!
ゴレリー高原を作り上げたというのも納得の大きさでした。

多少雲は出てきましたが、隣にもクレーターがあるという事なので、そこまで火口縁をお散歩。

第2クレータ。
スケール感、高度感と火口壁からの噴気で迫力抜群。
もう火山にメロメロ。

第2クレーター近くでランチを取っていたところ雲が掛かり風も強くなってきたので、そそくさと下山開始。
もう少し到着が遅かったらクレーターも見えなかったと思うので、本当に見れて良かった!

帰りは登りとはちょっとコースを外れて残雪を尻セード!
あっという間に下山完了(笑)

これで予定にあった3座全てのトレッキング完了。
お疲れ様でした!

下山後はそのままペトロパブロフスク・カムチャツキー市街に戻りカムチャツカ最後の一夜はホテルに宿泊。
ここは温泉があるホテルと聞いていたので期待してましたが、ヌル湯の温水プールがあっただけで、泉質も特筆することも無いのでスルーさせて頂きます(笑)
とは言っても4日振りのシャワーは気持ち良かった!

<Day7>

最終日はペトロパブロフスク・カムチャツキー空港からウラジオストク経由で成田へ戻るだけ。
便も少ないので小さなターミナル内は多くの観光客であふれていました。その観光客の多くはトレッキング客のようで、あらためてカムチャッカはトレッキング王国なんだな~と感じました。

当日は台風の影響が心配だったものの、北海道の上空でやり過ごせたので時間通り成田に到着し、全日程無事終了となりました!

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では総括!!

今回、初海外トレッキングとして選んだカムチャッカ半島ですが、本当に来て良かったです!
北極圏に近く、今もなお活発な火山活動を有する地方だけあって、ヨーロッパアルプス方面に見られるような華やかさや賑やかさは無いものの、その反面原始の地球を感じる事ができたと思います。
日本では見られないようなどこまでも地平線まで広がる不毛の大地、氷河、熱いくらいの地熱を感じる大地、などなど、おそらくここでしか見られない景色をみられて貴重な経験ができました。
トータルとしてはすっきり晴れることが少なかったのが残念でしたが、要所要所で見たいと思っていた景色がみれたのは本当に良かった!
まあ、ガイドさん曰くやはり半島という地形の影響で湿った空気の影響受けやすく、この時期はそんなにすっきり晴れる事は少ないそうなので、まずますのお天気だったとい思います。

それにしても今回のカムチャッカの旅は帰ってきた後1ヵ月くらいは日本のお山への興味が無くなってしまうくらい自分にとっては大きなカルチャーショックを受けたようで…。
ここ最近、登山に関してマンネリ感を持っていた自分には良い刺激になりました。

日本は世界的に見ても魅力的な山が多く四季折々の風景が楽しめる国ということで、山好きには恵まれた環境ということですが、いざ海外に出てみると、日本ほど多角的な魅力は無いものの、その一点一点において想像を軽く超えてくる絶景が見れることを知りました。

時間やお金の関係でそうそう行けるもんではありませんが、どうにか都合付けてその感動を味わいにまた海を越えた先にある絶景を見に行きたいものです。

以上です!
長編になりましたが、最後まで読んでくれてありがとう御座いました!

<オマケ>

今回ガイドしてくれたボリスさん、カムチャッカ出身33才独身、彼女いない歴7年で現在絶賛更新中(笑)。
しかも、お酒は苦手ってマジで!?ロシア人なのに!(失礼)
良い意味でロシア人のイメージを外してくるシャイな人でした。

夏はカムチャッカで登山ガイド、冬はモスクワ方面でBCのガイドしているそうで、強者の山屋。

やっぱり山やる人はどこの国もちょっとアウトローな人が多いんですかね(笑)

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