2017年2月1日水曜日

遠かった山頂 【福島県 磐梯山(厳冬期)】

前回の編笠山(八ヶ岳)での雪山慣れも済み、いよいよ自分の本格雪山シーズンスタートです。
まあでも、本格といっても雪山に関してはまだまだひよっこで命の綱渡り挑むような場所も行く気は無いので、ほどほど楽しめる場所が主になります。

そんな自分は一発目に選んだのは福島県の名峰「磐梯山」!
冬は初めてですが、夏は数回足を運んでおり比較的慣れた山なので選んでみました。

「磐梯山」(1816m)
*櫛形山との鞍部より望む
2017/1/8

コース:裏磐梯スキー場→銅沼→旧噴火口付近(Uターン)→火口原→稜線分岐(時間切れ撤収)→火口原(夏道)→裏磐梯スキー場

7:00に裏磐梯スキー場に到着。
スキー場は8:30からなのでゲレンデ最寄の駐車場もガラガラですが、自分はスキー客ではないので少し離れた駐車場に停めさせてもらいました。

自分はこういう登山以外が主目的の場所に停めさせてもらう時は控えめであるべきと考えてます。登山者に対して悪い印象を持たれるのはいやですからね。

自分が到着した時点で登山者は先に到着していた2人パーティのみ、あまり厳冬期に登る山では無いのでやっぱり少ないですね。

その人たちと話してみると、進むコースは自分と同じ冬限定の銅沼を突っ切ってのイエローフォル横の尾根取付きとのこと。
入山者が少ない雪山で同じコースというのは心強い!

2人パーティは早々に出発し、自分も準備を整えその後を追うように出発。

最初はゲレンデを登っていきます。
下の方の雪は圧雪され登りやすかったですが、上に行くほど柔らかくなり途中からワカンを装備。


ゲレンデトップの登山口に到着。
白銀に染まった磐梯山の火口壁がお見事!
後には桧原湖と吾妻連峰のパノラマが広がります。
予想よりも良い天気でテンション上がりっぱなしでした!

銅沼に来ました。
冬限定のコースは雪に埋もれた銅沼の上を歩いていくのですが、まだ埋もれ具合が弱く、無理して行くと水没しそうなので、しばらくは沼の縁を歩いて行く事にしました。

銅沼を抜け雪原に出ました。
火口壁から立ち上る水蒸気が間近に見れ凄い迫力です。
夏道ではここまで寄れないので得した気分になりますね。

雪原を越えイエローフォールを目指しますが、途中の岩地帯で足止めに。
思ったより雪が少なく岩同士の隙間が開いたままで進めそうにもありません。

先行していたパーティーもここで迷っていて、お互い相談した結果、隙間が見えてなくても踏み抜く可能性が高く危険だという結論になり、この道を進むのは断念。

さて、こうなると選択肢は二つ。
1、安全優先で再び登山口まで戻り夏道を行く。
2、時間優先でこの場所から夏道へショートカットする。

となりますが、1を選んだ場合時間的に登頂は難しくなるので、2を選択。
まあ、この日は曇りがちながらも風も弱く視界もはっきりしてたので進む方向は明確だったので行けると考えました。

夏道でも冬道でも無い、道なき道を進軍。
小さい尾根やピークが点在しており、ちょっとした吹き溜まりも多く膝上ラッセルが続きます。

2人パーティーの人たちと一緒に進みますが、歩ける場所が限られショートカットのつもりでしたが、思ったより迂回が必要でした。

どうにか火口原の夏道の合流しイエローフォール手前までやってきましたが、目印となるイエローフォールが見当たりません!
よ~く見るとそれっぽいのはありますが期待してた物とは程遠い感じでした。

あとから聞いた話だとイエローフォールの見頃と冬道が確実に行けるようになるのは最近だと2月中旬以降だそうです。

イエローフォール横の尾根に取り付き、ここから本格的な登りになります。
しかし、既に時間は11時過ぎ、今日は午後より天気は下り坂なのでリミットは12時に設定したので、この時点で登頂は不可能でしたが、どうしても見たい景色があったのでそのまま陵線を目指しました。


森林限界を越え陵線間近。
これ以降は雪というよりは氷になるのでワカンからアイゼンに換装。
えびの尻尾だらけで冬の厳しさが伺えます。


陵線に到着!!
先に言った見たかった景色はここからの磐梯山と櫛形山!
いや~夏に見た以上に凄い迫力で大満足です!

ここまで一緒にいた2人はこのまま猪苗代湖の方に下山するとの事なので、ここでお別れ。
ありがとう!

時間は12時をちょうど越えた当たり、このまま山頂に行っても何事もなければ16時頃に下山できそうですが、午前より雲が広がり風も出てきたので予定通り撤収を決定。
基本、雪山に関しては「ギリギリ行けそう」「多分大丈夫」という思考は切り捨てて、そういう状況になった場合は引き返す事にしています。

下山路は火口原からスキー場に抜ける夏道をそのまま行ってみました。
こちらにはしっかりトレースもついており、あっというまにスキー場まで下山完了。

冬道を断念した時点で、登山口まで戻りこちらを通っていれば登頂できてたような気がします。
う~む、反省反省。

駐車場まで戻ってきた頃には磐梯山はすっかりガスの中。
撤収の判断は間違って無かったみたいですね。

まあ、そんなこんなで、本格雪山一発目は山頂無しの残念登山となりました。
最初から素直に夏道を行っていれば間違い無く登頂できていましたが、雪山は常にそれが正解って事は無いので、今回も一例として記憶に留めて置きます。

よほどの事が無ければ基本登頂できる夏山と違って、雪山に関しては登頂できない事も前提と自分は考えているので無理するつもりはありませんが、途中撤退はやっぱり悔しいもんですね。

でも、一番見たかった陵線からの磐梯山を櫛形山が見れたので満足!
いつかリベンジ!

以上です。

0 件のコメント:

コメントを投稿