紹介された直後は、一般的な登山道として整備が不十分だったり、路肩にあふれた車によって工事車両や緊急車両が通れなくなったりする駐車場問題等が散見され問題視されていましたが、ここ近年はツアーガイドが組まれたり鉄道各社が観光資源として取り上げたりと、かなり一般化されてきた印象です。
自分も去年までは取り巻く環境がグレー的な空気があったので遠慮していましたが、今シーズンはだいぶオープンになってきた感じがしたので行ってみる事にしました。
「雲竜渓谷」
*氷のカーテンと雲竜爆
2018/2/10
「雲竜渓谷」があるのは日光連山の一つ「女峰山」の中腹、標高約1500m地点。
日光東照宮の裏手の稲荷川沿いを通る林道からアクセスします。
基本林道は狭く、林道終点の駐車スペースも限りがあり上記のような駐車場問題もあるので、日光東照宮の大駐車場か、日光駅からタクシーでアクセスした方が良いと思います。
林道終点、いわゆる登山口です。
ちょうどこの週末は次週からの気温上昇を考慮すると、氷爆が楽しめる今シーズン最後の週末になりそうだったので既に日の出前に車はいっぱい。
タクシーもどんどん上がってきており、この日は大賑わい間違い無し。
ここから渓谷への道程は夏道のハイキングコースと工事用車道の林道コースに分かれますが、ハイキングコースの事前情報があまり無く、ほとんどの人は林道コースに行っているので自分も林道コースにしました。
長い林道でしたが、朝日が少しづつ差し込む光の移り変わりを楽しみながら飽きずに歩けました。
洞門岩という場所までやってきました。
これ以降も林道は続いていますがそのまま林道行くと渓谷までかなり遠回りなので、ここから渓谷に入るのが一般的みたいです。
後から来たツアー団体も全てここから入っていました。
降りた先の渓谷は広めで真ん中に沢が流れており、数回の渡渉が必要になります。
雪や氷で足場も不明確なので、バランス取り用にストックとかあった方が良さそう。
先に進むと登山道らしいロープ場とかもあります。
更に少し山道を歩き、再び林道と合流。
そして、その林道からゴールの雲竜渓谷に降りるこの急な階段がこのコースの一番の危険箇所。
この日は雪も柔らかくステップがしっかり出来ていたので大丈夫でしたが、降雪直後や凍結している場合にはアイゼンをしっかり効かせて登り降りする必要がありそうなので要注意!
そして、この階段を下り少し進むと谷が狭まり雲竜渓谷の入口に到着します。
入口にはぶ厚い氷爆が鎮座。
いや~、厚さも幅もご立派!
そして、更に進むと、氷の神殿と言われる氷爆群が広がっています。
少しずつ染み出した水が連日の寒さで凍結し、更にその表面を流れる水が凍結するを繰り返して生まれる氷爆は今にも地面を突き刺さそうとするかの如くそこに連なっています。
中には地面まで到達し、立派な氷柱と化しているものもあり、氷爆の博物館といった様相です。
自然の造形美はやっぱり奥深いですね。
さすが、人気スポットになるだけの事はあります!
氷の神殿の正面の急登からは雲竜渓谷のボス「雲竜爆」への道が伸びています。
ここは傾斜もきつく凍結箇所も多かったので、アイゼンを持って無い人は途中で引き返していました。自分はもちろんフル装備だったので、迷うことなく突撃!
思ったよりあっさり到着してしまいましたが、完全凍結した雲竜爆は大迫力。
自分としては、まともな氷爆を見たこと自体が初めてだったので圧巻でした。
こんなにも巨大にずんぐりむっくり育つとは、いやはや自然のパワーは凄い!
ちょうど滝の下は広く平坦なスペースが広がっているので、ここで昼食を取りました。
そして、来た道を戻り今回の山行は終了となりました。
1年の中でも最も寒くなる1月下旬から2月の上旬だけの貴重な自然の造形美が見れて本当に良かったです!
ただ、周りを見ると思ったよりヘルメットの着用率が低い事に驚きました。
自分が行った時には気温が高かったせいか、氷爆が落下し、周りの人が危険になる瞬間も目撃しました。
写真にある氷爆が頭の上に落下したら、命の危険があることは誰の目で見ても明らかなのに、もう少し危機感を持って欲しいですね。
自治体としては今でも入って欲しくないのが正直なところなので、おそらく一回でも死傷事故があれば立ち入り禁止になってもおかしくないと思います。
自分の命を守るのもそうですが、何かあった時、そのせいで周りの人も楽しめ無くなる事があるのを忘れずにいて欲しいと切に願います。
以上です!
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